プレシーズンダービーマッチ

2013.02.16(Sat) 

 沼津は遠い。
 このゲームのチケットを買ったときのこと。セブンの店頭で『これでよろしかったですか?』と奇妙な日本語で確認を促され、チケットの文字を見て軽く仰け反った。おかしな日本語のせいではなく、チケットには磐田ー清水戦と、磐田が左側に印刷されていたからである。え?磐田ホームなの?

 沼津で行うゲームを磐田のホームゲーム扱いで行うことに無理があるんじゃ無いか。距離だけで言うと名古屋と同じ距離にある町だ。もちろん、県内だから心理的には近い。わたし個人的にはかつて伊豆に住んでいたし、かみさんの実家も伊豆にあるから沼津までの距離はそう気にならないが、ふつーの磐田人や浜松人にとっては沼津は遠隔地だ。
 根拠としての数字をお示しする。
 東名磐田ICー東名沼津IC間の距離は139.7km。これは磐田ICー名古屋IC間の距離102.1kmより遙かに長い。(ちなみに東京ICー沼津IC間の距離は83.7kmであるが、これはちょっと保留か?。)
鉄道では。JR磐田駅ーJR沼津駅間の営業キロ数が119.7km。これは磐田ー名古屋間の120.1kmに匹敵する。(ちなみに東京駅ー沼津駅間の営業キロ数は126.2kmである。)
 われわれのあずかり知らぬややこしい事情があるんだろうけど、沼津で清水を相手にホームは無いだろうと。エコパで清水主催のダービーやるようなもんだな。

 そんなわけでこの日のお客さんは清水ファンの方が多かった。(清水ー沼津間は磐田ー沼津間の半分以下)ゴール裏はどっちのホームゲームか分からないくらいの数の差があった。TVだけをご覧になった方の中にはホームなのに何?って思ったムキもあるかも知れないが、そもそも沼津で磐田ホームに無理がある。磐田・浜松から沼津は遠いのよ。東京から沼津行くのと変わらないくらい遠いのだ。

  とまあ、ゴタクはともかく行ってきたわけよ。ちょいと事情があってクルマを沼津駅前に置いてバスで愛鷹競技場に向かった。愛鷹はあしたかと読む。難読である。駅北口が全く変わってしまっていて、一体どこの駅?状態で浦島太郎な気分を味わいながら駐車場を探す羽目に。で、駅北口から競技場まで約20分ほどかかるわけだが、え?こんなところを通っていいの?ってな感じの住宅地の中の細い道を抜けて行く。ま、王道は激しく渋滞していたから道の選択に間違いは無いんだけどね。競技場の正面(南駐車場脇)にバスは到着。富士通沼津工場が駐車場として開放されていたわけだが、そちらへのシャトルバスは競技場の裏手(北駐車場)からの乗降となっていた。愛鷹競技場、正しくは愛鷹広域公園多目的競技場と言う県の施設だ。周囲は野球場とかテニスコートなどがある運動公園になっている。

 競技場に着くと競技の周りだけが黒い雲に覆われていて雨じゃ無いものが降っている。この日はメインに席を取っていたので屋根の恩恵を受けられる後段へと登る。周囲は概ね磐田のファンとおぼしき人々だが、オレンジなヒトも散見される。そう言えば、バスに乗り合わせた人たちも清水のファンが多かった。スグ後に座ったサッカーをやってるとおぼしき中学生たちが、磐田は良い選手が揃ってるから清水はちょっと分が悪いと言うような話をしていた。ちょっと意外な話だった。

 観衆は5,500弱。2005年にここでプレシーズンマッチを行ったときよりも少なかった。あのときはもっと酷い天候だった。しかも、選手の到着が遅れてキックオフが25分繰り下げられたりしてね。その時の相手は札幌だったわけど清水相手でそん時より集客できないのはちょとといただけないねえ。天気は8年前の方が悪かったのにもかかわらず。

 めまぐるしく変わる天候と強風というあまりうれしくない環境での観戦だったわけで、さらにゲーム内容がちょっと酷いもので開幕が心配になっちゃうような案配で・・・。そんなわけで著しく盛り上がりに欠けたままゲームは淡々と進むわけで、ピッチの内も外も公式戦のような暑さはもちろん無いわけで。このまま0-1で追加タイムを迎えたら席を立とうと思いながら見てたりして・・・。昨年もこの時期のゲームはホントにひどいもので、わざわざ岐阜まで行ったのに心身ともに寒い思いをして帰ってきたことを思い出した。あのときはおいしいものが食べられてそれは良かったんだけど、今年はそれも無くてただただお寒いだけなのであった。タイムアップのホイッスルが鳴る前に席を立って(たぶん)帰路一番最初のバスで競技場を後にした。

 沼津駅前でバスを降りてクルマに乗り換えて帰ってきたわけだが、お金をけちって下道で帰ろうとしたのが間違いだった。往路は新東名を使って1時間20分ほどで到着。ところが、帰路はR1が富士市内、静清バイパス、藤枝バイパスと断続的に渋滞していて帰宅までに3時間半を要してしまった。やれやれだよ。




ページの先頭へ