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League'97 2nd. stage


【1】2節 vs サンフレッチェ広島('97.8/2)


 スタジアム到着が遅れて、5分後からの観戦となりました。スタメンは、GK:大神、DF:古賀・マコ・アジウソン・山西、MF:ドゥンガ・福西・俊哉・名波・奥、FW:ゴン。ポジションは印象に基づきます。サブのメンバーは、俊哉に代わって入った清水、マコに代わった秀人しか分かりませんでした。

 バックスタンドのアウェーサイド、ゴールラインより後ろからの観戦でした。
 最初はどうも動きが今一つのように思えました。なんか重たい感じで、パスもうまく繋がってなくて。。。そのためか、ボールのキープ率は6ー4でサンフレッチェか?ただ、サンフレッチェはサイドからの攻撃がなく、クロスを放ってくるばかりで、これはアジウソンとマコで跳ね返してました。そして、ゲームが進むに従ってジュビロのプレスが効くようになってきます。
 ジュビロの攻撃陣ですが、ゴンのトップは不動なんですが、2トップのもう一人が名波だったり奥だったり、ゴンの1トップ状態だったりと結構入れ替わってました。攻撃はカウンター気味の攻撃が有効だったようで、中盤でボールを奪ってからがいつものジュビロと違ってわりあい速く、サンフレッチェのDFを混乱させてました。1点目は綺麗な展開でした。遠目だったので選手が良く分からないところもあったのですが、右からのセンタリングをファーで待っていたゴンが中央に折り返し奥へ、奥がキープして、走り込んできたゴンにおとす、これをゴンが豪快に蹴り込んで先制。2点目は完全なカウンター。中盤でボールを奪って奥がドリブルを始めると、右をゴンが、左を名波が走ります。2人ともサイドに開く動きをするとサンフレッチェのDFがつられて真ん中が空いてしまいます。奥はそのまま中央をドリブルしDFを振り切ってシュート。前半で目立ったのは、ゴン・奥・俊哉そしてドゥンガ。

 後半に入ると、サンフレッチェの動きが落ちたためもあるのか、ジュビロのパスが回るようになってきます。しかし、なかなかフィニッシュまでつながりません。サンフレッチェの攻撃は相変わらずクロスボールに頼るもので、高木さえ押さえてしまえば恐くありません。が、山西が不用意なプレーでPKを与えてしまいます。これで流れがサンフレッチェに傾きました。そのあと、左サイドからのクロスが右に流れて、ファーで待っていた久保に押し込まれたかに見えましたが、レフェリーは久保のハンドを取ってノーゴール。サンフレッチェは抗議しませんでしたから、はっきりしたプレーだったのでしょうか?反対サイドの遠目で、わたしには久保のシュートがゴールを割ったか割らないかの時に笛が鳴ったことしか分かりませんでした。これは、助かりました。直後にCKからゴンがヘディングシュートをたたき込んで勝利を引き寄せたものの、相変わらず残り10分は不安が大きいですね。なんでかDFがばたばたするんですよね。さらに、後半の後半になると運動量が落ちる選手が多くて。。。この辺の問題かなあ。ま、とりあえずアウェーで連勝スタートです。 



《サンフレッチェ1ー3ジュビロ》

 

【2】3節 vs アビスパ福岡('97.8/6)


 勝てば首位!こおゆうゲームは常に(^^;負けてきたジュビロ。ホームにアビスパを迎えて、勝てば首位。(3節ですから、別にどおっちゅうことないでど、なんかみんなこだわってます。)
 でわ、スタメンから。GK:大神、DF:古賀・マコ・アジウソン・山西、MF:俊哉・ドゥンガ・福西・奥、FW:中山・名波。サブは、尾崎・秀人・勝矢・久藤・清水。
 アビスパは、GK:塚本、DF:森・バスケス・古邊、MF:石丸・篠田・梅山・久永・中払、FW:バブロ・オビク。サブは、佐野・西・生津・永井・上野。

 開始からジュビロがボールを支配するが、引いて守るアビスパ守備陣を突破できない。ドゥンガが激しくマークされている上に、奥の動きが悪い。両サイドバックの動きも今一つ。アビスパの中盤で厳しくチェックにパスが繋がらず、ゴンとナナの2トップにボールが預けられない。当然のようにシュートまでいかれない。アビスパは、中盤でボールを奪って素早いカウンターを狙ってくる。これで時折いい形を作られて危ないシーンが3回はあった。シュートがワクに行かなかったり、大神のセーブ、山西のスーパークリアがあったり、と。次第にボールを前に運べなくなりアビスパペースのまま前半終了。

 後半は開始早々に立て続けにいい形を作った。左サイド(アビスパの)を古賀が突破して、何本かセンタリングをあげ、決定的な形を作ったが得点に至らず。アビスパは前半から一貫してカウンター狙い。ジュビロのディフェンスラインから出てくるボールをインターセプトして、簡単なプレーでジュビロゴールに迫ってきます。(しろーとのわたしが見ても、どこで取りに来るかよくわかった。でも、それに何度もやられて取られていた。)元気のない奥に代えて久藤を投入したが、彼もまだ本調子とはいえなかった。そして、点を取ろうと全体が前にかかってバランスを崩し始めます。(何度か福西の上がった後に危ない場面を作られた。)大神の、まさしく神掛かったセーブでなんとか押さえていたものの、両サイドバックも簡単に突破を許すようになってきた。失点の時は、2列目から飛び込んでくる選手もはなしてしまって、綺麗にやられました。
 後半も半分ほど。こりゃ、まずいな。いつもの癖がでたか?と、スタジアム全体がいやーなムードになりかけました。ところが、今日のジュビロは違いました。失点のわずかに2分後、古賀が名誉挽回とばかりに、サイドを深くえぐり、Pエリアの俊哉にパス。これをきっちり決めて同点。さらに1分後、またしても古賀の突破からの折り返しを、今度はドゥンガがシュート、こぼれをゴンが押し込んで一気に逆転。さあ、ゴールラッシュか?ところが、ここからは防戦一方。アビスパの攻勢の前にディフェンスが引き気味になり、下がり目も引きすぎて、中盤でボールを拾いまくられて厳しい時間帯が10分ほど続きました。足を引きずっていた山西に代わり秀人、ナナに代えて清水を入れます。(いずれもそのままのポジションに入りました。)その後、決定的な形を1度作られましたが、何とか凌いで勝利を得ました。

 正直言ってどっちが首位を伺うチームなのかわからんぞー、と思ったときもありました。内容も決してよくありません。でも、悪いなりにも結果を残しました。特に、先制されての逆転。しかも、たった3〜4分間での逆転劇でした。(アビスパの選手のぼーぜんとした表情が印象的でした。)この辺の爆発力は、今までにないものでちょっと期待させられます。やっぱり、ラスト10分はばたばたしますが、なんとか凌いだので結果オーライとしましょう。
《ジュビロ2ー1アビスパ》

 

【3】5節 vs ヴィッセル神戸('97.8/16)


 4連勝中のジュビロは、J昇格後発の5連勝をねらってホームにヴィッセルを迎え打ちました。
 さて、メンバー。GK:大神、DF:古賀・勝矢・マコ・山西、MF:久藤・ドゥンガ・秀人・名波、FW:清水・ゴン。リザーブ、尾崎・佃・服部・チビマサ・アレサンドロ。
 アジウソン・福西・俊哉をケガで欠く苦しい布陣です。ってけが人が多いのは今に始まったことぢゃあないですけどね。  ヴィッセル。GK:石末、DF:幸田・渡邊・ヴャチッチ・吉村寿、MF:吉村光・ビッケル・ビングリー・内藤、FW:神野・グー永島。リザーブ、兼本・中尾・海本・江川・江口。

 前半、ジュビロはゲームを支配して怒涛の攻撃を展開します。ヴィッセルのプレスが弱かったためドゥンガ・名波あたりが自由に組み立てられます。左右に散らしたり、中央にスルーパスを通したり。。。ところが、ジュビロはフィニッシュを決められません。久藤・清水で何回決定的なシュートを外したか。(もっとも、両サイドバックのセンタリングの精度もあいかわらずなんですけど)それでも、名波〜ドゥンガ〜ゴン〜久藤と流れるようなパス回しから1点は取りましたが。。。これだけ決定機を外しまくると、後半は苦戦するのがサッカーというもの。不安を残してハーフタイム。

 後半、ヴィッセルはきっちり修正してきました。中盤からのプレスをきつくしてコンパクトなサッカーを展開します。ちょうど前半のジュビロのように中盤を支配して波状攻撃を仕掛けてきます。ジュビロはDFラインの頑張りと、大神のナイスセーブでなんとか切り抜けていましたが、前線との間が空いてしまい、さらにプレスの弱くなったジュビロはこぼれを拾えません。しかし、徐々に流れを引き戻し、名波と交代で入った服部が粘って上げたセンタリングをゴンがおとして清水がゲット。これで勝利を確信しましたが、その3分後、カウンターから失点。なんか、なんであんなに簡単にやられちまうんだろ。終了間際にも危ない場面がありましたが、なんとか勝利。ふぅ、疲れるゲームでした。

 さて、このゲームで初めてアレサンドロを見ました。(写真左)ちょっとずんぐりむっくりした感じでした。確かに足は速いですが、ちょっとボールを持ちすぎる気がします。まだ、周りと息があっていませんが、これはそのうちなんとかなるでしょう。左右に流れてプレーすることが多く、CFタイプではなく、やはりウィングタイプですね。
 秀人がディフェンシブハーフで出場しました。かなり守備的な位置にいました。守備は無難にこなしていましたが、パス出しが危なっかしくて。。。
 ドゥンガおやぢですが、相変わらず怒りまくってしたが、このゲームでは最後まで切れることなく献身的に動いてました。終了直前にもタッチライン際をドリブルで駆け上がったり。。。絶妙なパスをバシバシ通してましたが、決められないFWが何度も怒鳴られてました。あれぢゃあ、怒るわな。MOMは彼じゃないでしょうか?
 前半で決めてしまわなくてはいけないゲームでしたが、よれよれになってなんとか首位をキープしました。まあ、勝ったからよしですね。
《ジュビロ2ー1ヴィッセル》

 

【4】10節 vs 柏レイソル('97.9/6)

 ゲーム開始直前から降り始めた雨。ゲームが進むにつれ激しさを増していきました。
 スタメンです。GK:大神、DF:古賀・田中・アジウソン・服部、MF:藤田・ドゥンガ・秀人・清水、FW:アレサンドロ・中山。リザーブ:尾崎・山西・勝矢・奥・布部。けが人が戻ってきました、
 レイソルは次の通り。GK:加藤竜二、DF:沢田・萩村・渡邊・横山、MF:下平・バウディール・伊達・加藤望、FW:ジャメーリ・エジウソン。リザーブ:佐藤・石川・棚田・大野・北島。

 ま、気迫の勝利ってところでしょうか。負けられないゲームにきちっと勝利しました。立ち上がりからジュビロがボールを支配し、レイソル陣内に攻め込みますが、シュートを打つまでにはいたりません。対するレイソルは、ジュビロにボールを持たせておいて、カットしたボールを2トップにあてるカウンター狙い。しかし、ジュビロは次第にフィニッシュまで持って行かれるようになってきます。サイド攻撃、中央突破、多彩な攻めです。ところが、30分頃エジウソン?に切り込まれて折り返され、シュートを打たれます。(誰だかわからなかった)このシュートがバーに当たって跳ね返ったところを押し込まれて先制されます。(ジャメーリ)
 その後、若干ジュビロが押し込まれる場面が増えますが、基本的にはジュビロの攻勢のまま前半終了。ま、この展開がレイソルのペースか?

 後半、頭から清水に代えて奥を投入。すばらしい出来とは言えなかったが、清水よりは効いていた。リズムを代えるドリブルが有効。レイソルは、前半同様引いて守ってカウンターを狙ってきます。一見、ジュビロが押しまくっているようで、実はレイソルの術中にはまっている。そんな印象の展開です。ここで2点目を食らってしまうのがよくある話し。現に何度も危ないカウンターを食いましたが、体を張ったプレーで凌ぎます。なかなか打開できない展開にベンチが動きます。古賀に代えて山西を投入。した。山西は左サイドバック入り、左サイドの服部をボランチに、ボランチだった秀人を右サイドバックにしました。さらに俊哉に代えて布部。この交代は当たりました。両サイドバックがガンガン上がり、布部がよく動いて、繋ぎに入りってました。完全にゲームを制して波状攻撃を続けます。しかし、なかなかゴールをこじ開けられません。このままいってしまうのか?と、思いかけた80分頃、ゴール前で短く繋いだボールを布部が蹴り込んで同点。
 先制点を守りきろうとしていたレイソルにとってこの1点は痛かっただろう。このあと動きが悪くなって、カウンターも鋭さを失っていきます。そしてジュビロの怒涛の攻撃。ロスタイム(記録上は89分ですが)、右サイドを駆け上がった秀人のクロスをキーパー加藤がファンブル(と、わたしには見えた)これを布部が押し込んで逆転!(これも押し込んだって言うよりうまいこと足に当たった、とわたしには見えた)この点はほとんどVゴールでした。まもなくタイムアップの笛。
 この日のジュビロの選手からは気迫が伝わってきました。やはり、1st.ステージの納得のいかない敗戦の借りを返す、って気持ちがあったんでしょう。われわれファンだって、負けるわけにはいかん!って、気合い込めて見に行ったんですから。。。

《ジュビロ2ー1レイソル》

 

【5】11節 vs ベルマーレ平塚('97.9/10)

 さて、3連敗中の平塚戦。中田、ホン=ミョンボに加えてロペスも出ません。
 とりあえずメンバー。GK:大神、DF:秀人・マコ・アジウソン・山西、MF:ドゥンガ・服部・俊哉・清水、FW:ゴン・アレサンドロ。リザーブは、尾崎・奥・布部・古賀・勝矢。後半最初から大神に代わって尾崎が、途中から俊哉に代わって奥。終了近くにアレサンドロに代わって布部。
 全半開始早々からベルマーレは飛ばしてきます。中盤で厳しくチェックし、素早い寄せでボールを奪います。奪ってから簡単なプレーでタテに送り込んできます。意図のはっきりしたいい攻撃です。あ、ベルマーレの攻撃の話しね。
 対するジュビロは、中盤での動きが悪くボールが奪えません。せっかく取ったボールもパスミスで簡単に敵に渡してしまいます。前線にボールを配給する田坂をフリーし、さらに中央を突破してくるシモンを押さえられません。(マークの受け渡しが悪いのか?)そして、失点。やはり中盤でパスをカットされて右サイド(ジュビロの左)に流し込まれると左サイドはがら空き。(なんで?)タイミング良く上がったクロスが岩元にドンぴしゃ。
 その後もベルマーレのぺースでゲームは続きます。ジュビロは相変わらずDFのバランスが悪かったり、玉離れが遅かったりパスの精度が低くかったり、シュート打たなかったり。。。ベルマーレのカウンターに決定的な形を何度も作られ、大神のファインセーブに助けられました。こんな酷いゲームは最近見てないなあ。。。って印象でした。
 そんなワケで0ー1のままで終わるかと思った前半終了間際、左サイドで粘って上げた清水のセンタリングにアレサンドロがファーサイドであわせて同点に。このセンタリングは素晴らしかった。で、ハーフタイムに。

 後半は、最初からジュビロがペースを握りました。前半悪かった部分を修正して、DF〜中盤のバランスがよくなってきました。単純なミスが影をひそめパスが回るようになってきました。そして、ゲームの行方を決定したのは関のレッドカード。ベルマーレ陣内の左の(ジュビロの右)Pエリアの角のあたりで関とドゥンガとの接触プレーがありました。ボールはベルマーレに出てカウンター攻撃か?って時にレフェリーの笛。わたしは展開されるボールとジュビロのDFの動きを見ていて関が何をしたのかは分かりませんでしたが、レフェリーのジェスチャーと周囲の観衆の声からどうやら、関がプレーが終わった後のドゥンガに蹴りをくれたらしいということがわかりました。後でTVのニュースでみましたが、確かにプレーと関係ないところで蹴ってますね。でも、この程度の蹴りって結構頻繁にあるような気がしますので、レフェリーがよく見ていたってところでしょうか?
 とにかく、このプレーが流れを決定づけました。後半開始から攻勢に転じていたジュビロはいよいよ勢いづきます。ベルマーレをゴール前に釘付けにして連続コーナーキック。ドゥンガが蹴ったボールがファーサイドのゴンへ。お見事って感じのゴールでした。ベルマのDF・キーパーとも完全に裏をとられていましたね。このあたりからジュビロの怒涛の攻撃が始まります。中盤での速いパス回し、サイドをうまく使った攻撃。ボールをもっていない選手の動きもよくなりました。前半とはまるで違うチームのようです。2点目は、アレサンドロからのパスにゴンがうまいことオフサイドラインをかいくぐってキーパーと1対1に。これで3ー1。
 今日のゲームはここまで。ジュビロは、疲れて動けなかったのか、意図的なのか、DFラインでボールを回す場面が増えてきます。お客さん(ジュビロファン)からもブーイング。でも、わたしゃ無理して攻めなくても回してりゃいいわい、って思ってたんですけど。。。だって、ベルマはボールを奪いに出てこないんだもん。

 今日目だったのはゴンちゃんかな。2点決めたし前線からきちんとぷれすかけてたし。でも、公式記録によるとゴンのシュートは3本。そのうち2本入ったんだね。アレサンドロにいたってはシュート1本。決定率を喜ぶべきか、シュートまでもっていけないFWを悲しむべきか?
 秀人のサイドバックもまあまあ合格点か?上がった後にかうんたーくったときは辛いなあ。服部はよくなかったなあ、もっと周りの見える選手だと思ってたんだけどな。あと、アレサンドロ、もっと簡単にさばけよ。持ちすぎ。

《ジュビロ3ー1ベルマーレ》

【6】14節 vs ガンバ大阪('97.9/24)

 ん〜、ストレスのたまるゲームでした。シュートを雨を降らせて、Vゴールの1点だけ。
 スタメンです。GK:大神、DF:古賀・アジウソン・田中・服部、MF:ドゥンガ・秀人・俊哉・奥、FW:ゴン・アレサンドロ。リザーブは、尾崎・山西・清水・福西・布部。

 ゲームは前半開始からジュビロペース。中盤を支配してガンバ陣内に押し込みます。ガンバはDFを5枚にしてこれに応戦。なかなか決定的な形を作らせません。それでも、時折いいスルーパスが通って。。。シュートがワクにいきません。
 ガンバの攻撃はエムボマ狙いの単純なもの。しかし、それでも何とかなってしまうから今のガンバはおそろしい。アジさんとマコでエムボマを抑え、秀人とドゥンガでクルプニをマーク。始まってしばらくはエムボマにボールを触らせませんでした。それでも、ボールを持たせるとやはり凄いです。しなやかな身のこなしとトリッキーな動きでDFを翻弄します。ジュビロDFは体を張って防ぎます。
優勢に進めながら、次第に責め手がなくなってきて、0ー0のままハーフタイム。

 後半は開始からジュビロの怒涛のような攻撃が続きます。ガンバを自陣に釘付けにして雨のようにシュートを降らせますがゴールを割れません。大体、ワクに飛ばないんだもんね。ゴンちゃん、俊哉。。。加茂監督が見てるんで力んでしまったのか?あ〜あ、アレさん、お前もか!?これが優勝へのプレッシャーなのか?いつものビョーキなのか?
   そのうちジュビロの運動量が落ちてきます。それを見てガンバが選手を代えてきます。う〜ん、今日もカウンターに沈んでしまうのか?しかし、交代で入った選手にもこれといった仕事をさせず、カウンターの目をうまく摘んでいきます。が、1度決定的な形を作られました。右サイドを破られ、エムボマがニアサイドに走り込むとファーサイドががら空きになってしまい、そこに走り込んだクルプニ。やられた!っと思った瞬間、大神が右手一本ではじき出しました。
 ジュビロの猛攻は続きますが。。。ベンチが動きます。古賀に代えて布部。そのまま古賀のポジションに入りました。ガンバの左サイドからの崩し(ジュビロの右サイド)は恐くないとふんだんでしょうか?しかし、点が取れない。何回、「入った!」と思ったでしょうか。そのたびに、立ち上がりかけてへなへなとへたりこんでしまうワタシでした。スタンド全体も、じれてイライラしているのがわかります。そして、0ー0のままモットラム主審の長い笛。スタンドが深い息をつきました。
 延長突入後もジュビロの攻勢が続きますが、相変わらずです。後半に入るか?このままPKなんてことになったらイヤだぞ、そう思いかけた103分。左サイドで清水が粘って中央左寄りにいた俊哉へパス。それを俊哉がヒールでながしたところにドゥンガが詰めて右足で一蹴。ボールは糸を引くようにゴール左上の隅に吸い込まれていきました。PKは一歩も動けませんでした。
 その瞬間。スタンドは総立ち。ここまでのストレスを発散させるような歓喜のウズ。まるで優勝したような騒ぎです。わたし自身も飛び上がっていました。
 その中で、当のドゥンガは淡々とセンターサークルへ向かっていました。チームメイトからの祝福にニコリともしないで。。。(いや、そうゆうふうに見えたってことで)そのドゥンガがMOM。当然でしょうね。最近のドゥンガは、味方のミスに集中を切らせてしまうことがなくなりました。たぶん、体力的には限界に近いと思いますし、膝もよくないハズです。が、危険な場所にはいつも彼がいます。攻撃の起点となってパスを散らします。そして、決勝シュート。夜叉のような奮戦ぶりでした。(ってどおゆう?)ホント、最近のドゥンガはオニのようです。相手にとってこんなにイヤな選手はいないんじゃないでしょうか?そのドゥンガが、今、チームが高いモティベーションを保っているのは勝矢のおかげだ、といったそうです。ん〜、ドゥンガおそるべし。

《ジュビロ1vー0ガンバ》


【6】15節 vs 京都パープルサンガ('97.9/27)

 ん〜。なんとか勝ちました。ゲーム内容はともかく。。。
 まず、メンバー。GK:大神、DF:古賀・アジウソン・マコ・服部、MF:ドゥンガ・秀人・俊哉・奥、FW:ゴン・アレサンドロ。サブは、尾崎・山西・清水・福西・布部。後半、頭から古賀に代えて布部。途中から、奥に代えて清水。
 サンガは、GK:櫛引、DF:西田・小川・カルロス・野口、MF:本田・大熊・ダニエル・ミネイロ・藤吉、FW:武田。サブ、森下・佐藤・平岡・松山・永田。

 前半開始から基本的にはジュビロペース。前線から厳しくチェックしてボールを支配。ところが、押しているわりにはチャンスが少ない。コンビネーションが悪く、(ボールを持ってない選手の動きが悪い)、パスミスも多く、相変わらずシュートがワクにいかない。サンガが引き気味なためなかなかスペースを作るのに苦労していた。って感じか?0ー0のままハーフタイム。
 後半開始早々は、良いリズムで攻撃が出来ていました。サイドから崩して中山がおとして、2列目から走り込む、ってかたちで何回かチャンスを作りました。でも、シュートがワクにいかない。。。攻め続けてカウンターから失点することが多いジュビロ。この日もこのかたちでやられました。がら空きの左サイドを使われて。。。しかし、直後のプレーでアレサンドロがPKをとってアジウソンが決めて同点。
 このあたりからサンガが攻勢に出てきます。武田・藤吉・ダニエルあたりがポジションを変えながらゴールに迫ってきます。ジュビロ運動量が落ちてきて、中盤でのプレスが弱くなります。攻撃は、中へ中へ入ってしまいますし、ショートパスを繋ぐばかりでリズムを変えるプレーがありません。長いパスを使ったサイドチェンジやサイドからの攻撃が欲しかったです。これはまた延長か?と思った85分。左サイドからのFKに(ドゥンガ)アレサンドロがあわせて逆転。これが決勝点となってやっとの思いで勝利。

 今日は全体にプレーに精彩がなかった。俊哉、奥あたりの上がり目の選手の動きが今一つ。ドゥンガ先生もなんか元気なかった。やはり膝が悪いのか?そんななかで目立たないけど秀人がいい仕事をしていました。

《ジュビロ2ー1サンガ》

【7】16節 vs ジェフユナイテッド市原('97.10/1)

 市原で優勝を決めたジュビロ。TV中継で見ていました。前半はジェフの中盤の激しいマークとDFの読みの良さで苦戦しました。ジュビロも動きが堅くパスミスを連発。が、終了間際の奥のボレーシュートで生き返りました。
 後半開始早々はジェフの攻勢にさらされましたがなんとか持ちこたえて(服部のスーパークリアもあったぞ)、奥の2点目が決まった後はゴールラッシュ。ドゥンガ〜アレサンドロのセットプレーは相手チームにとっては脅威となるでしょう。ドゥンガの5点目もおみごと!
 ほぼ、勝ちが決まってからは、清水でのゲームの結果が気になってしかたありませんでした。"ゲーム終了 清水2ー0鹿島"のインポーズにガッツポーズしてしまいました。ほどなくタイムアップ。ジュビロになってからは初のタイトルです。おめでとう、選手・スタッフの皆さん。ありがとう、ジュビロ。

《ジェフ0ー5ジュビロ》

【8】最終節 vs 清水エスパルス('97.10/4)

 最終節が静岡ローカルダービーマッチ。このパターンは昨シーズンからのおきまりみたいなもんです。お客さんは入るんですが、公式戦の対戦成績がジュビロの9勝2敗(東海チャンピオンシップを含まず)。ただ、昨シーズンのホーム最終戦では悔しい逆転負け。サントリーカップへの出場の道を絶たれた辛いゲームでもありました。
 さてさて、スタメンです。GK:大神、DF:古賀・田中マコ・勝矢・服部、MF:秀人・ドゥンガ・俊哉・奥、FW:ゴン・アレサンドロ。リザーブは、尾崎・山西・清水・福西・布部。前半に秀人が捻挫で山西と交代。服部がボランチに山西が服部の位置に入りました。後半残り10程のところで奥に代えて清水の投入。
 対するエスパルス。GK:真田、DF:西澤・森岡・堀池、MF:安藤・サントス・戸田・伊東・澤登、FW:オリバ・興津。リザーブは、中原・大石・佐藤・アレックス・健太。

 前節で優勝を決めてしまいテンションが下がっているんじゃないかと心配したジュビロですが、杞憂に終わりました。この日も、前からで激しくチェックに行ってボールを奪う場面がたびたび見られました。このあたりの集中力が今ステージの強さなんでしょう。エスパルスも中盤でパスを繋いでくるジュビロと似たタイプのチーム。(こおゆうチームは少ないですねJリーグでは)中盤を制した方が勝ちです。前半は一進一退でお互いに良いところを出し合ったり潰しあったり。エスパルスは伊東の負傷退場が痛かったと思います。
 前半の得点シーンは、自陣で奪ったボールを秀人が持ち上がり中央やや左よりのアレサンドロへ。アレさんが中央に進出。右サイドから流れてきた中山にパス。これがDFラインを切り裂くパスとなって中山がゴール右隅に蹴り込みました。(ややあたり損ね)

 後半、最初はジュビロペース。が、互いに決定機をものにできません。古賀の動きがよくて、何度もチャンスを作っていました。 この日のゲームを見ていて、ジュビロ好調の原因はディフェンスの意識じゃないかと感じました。FWから厳しくチェックに行って中盤でフリーに持たせません。非常にいいデフェンスでした。
 25分半ば過ぎからエスパルスに立て続けにいい形を作られて苦しい時間帯がありましたが、大神のファイセーブもあって何とか凌ぎます。そして、終了間際にドゥンガのFKに中山がヘッドであわせて2点目。そして、ほどなくタイムアップ。
 しかし、ドゥンガはスゴイです。攻守の要とは彼のことですね。とりわけ中距離のパスの精度はため息ものです。そして、精神的な支えとして。この優勝はドゥンガなくしては考えられません。神様仏様ドゥンガ様。

《ジュビロ2ー0エスパルス》