League'98 1st.stage


【1】1節 vs 京都パープルサンガ('98.3/21)


 

 開幕戦の相手は何かと話題のサンガです。
 まず、メンバーから。GK:大神!、DF:今野・アジウソン・田中・服部、MF:ドゥンガ・福西・藤田・名波→奥、FW:ゴン中山・アレサンドロ→高原。

 ゲームは、前半から終始ジュビロペース。とりわけ前半開始からの30分ほどはサンガにほとんどボールを持たせない。っていうかもうサッカーをさせないって感じです。流れるようなパス回し。厚みのある攻撃。サンガのDFを翻弄します。が、例によって点が取れない。名波・福西・ドゥンガと良いシュートを放ちますが松永にはじき出されてしまいます。で、結局CKからアジウソンが押し込んだ1点だけ。今野の攻撃参加はゲームごとに良くなっていく感じです。ただ、相変わらず守備がちょっと不安で、簡単に裏をとられ過ぎるように思います。
 サンガも一人一人の技術は高くて良い選手がそろっているんですが、いかんせんまるで連携が取れていません。組織的な動きが出来ていなかったように思えました。それでも、後半になるとDFラインを高い位置で保って、かつてオフトの言ったスモールフィールドを作って中盤のチェックを激しくしてきた結果、前半よりは戦えたはずです。
 後半、名波の運動量が落ちてボールに絡めなくなったところで奥を投入。さらに、ポストプレーに難のあったアレさんに代えて高原。これには正直お驚きました。だいたい、サブに入っていたこと自体がオドロキだったんですから。ところが、みなさんご承知の通り、この男がやってくれます。交代直後に鮮やかなシュート。ちょっとループ気味だったかな?蹴った瞬間は、あ、クロスバーを越えたなって思ったんですが、みごとサイドネットを揺すりました。あそこに蹴られたらさしもの松永も取れません。しかも、相手ディフェンスと競りながらですから大したものです。なかなか良い物を持ってますね、高原。さて、これをうまく育てられるか?ジュビロ。


《ジュビロ2ー0(1ー0)パープルサンガ》

【2】3節 vs ヴィッセル神戸('98.3/28)

 とりあえず、メンバーです。GK:大神、DF:今野・マコ・遠藤・山西、MF:俊哉→久藤・ドゥンガ・服部・名波→秀人、FW:ゴン・アレさん。他のリザーブは、尾崎・清水・高原。
 ヴィッセルは、GK:石末、DF:布部!・海本・ビングリー・三上、MF:吉村・安部・長谷部・神野、FW:キム・長島。

 ゲームは開始早々の布部のゴールで幕を開けました。ん〜、見事に空いているコースに飛んできました。あそこで布部をフリーにしたDFのミスでしょう。しばらくはヴィッセルペースです。なんかジュビロは動きが悪いです。サポートが遅いし、前目の選手の顔出しや動きが少ない。ので、DFラインからなかなかボールが運べません。しかも、パスミスが多く、中盤でカットされて幾度となく危ない場面を招いてしまいます。どうもパスの精度が良くない。しかも、弱い。周囲とのコンビネーションが今ひとつあっていない感じです。攻撃になると、両方のSBが上がってしまうコトが多く、最終ラインが薄くなってしまって非常に怖いです。とりわけ不安定なのが山西。裏をとられることが多く危なっかしかったです。その上、攻撃の時には勝負しないし。。。
 それでも、ドゥンガの奮闘でパスが回り始めシュートまで持っていけるようになってきます。そして、そのドゥンガの浮き玉のパスを受けたアレサンドロがゴール。DFを背中に背負ったまま、右後方からのパスを胸で1トラップしながら前を向いて、そのままシュート。お見事アレさん。バク中も決まりました。
 前半も20分過ぎからやっとペースを握れるようになってきます。しかし、何と言っても圧巻は35分過ぎからの攻撃。2点目は名波とドゥンガの1,2でDFラインを切り裂いての名波のシュート。ドゥンガから名波返されるボールにゴンが絡んでスルーしています。なかなかすごいゴールでした。3点目は2分後。波状攻撃の最後に、ドゥンガが右にはたいたボールを今野がセンタリング。これを俊哉が1トラップしてシュート。あっという間に2点を取りました。と、ここまではそれなりでした。


 後半もしばらくはジュビロペース。Pエリア内のハンドによるPKをゴンが決めて楽勝ムード。。。ところが。。。マコが不用意なタックルでPKを取られて、これをグー長島に決められると雲行きがあやしくなってきます。勢いにのったヴィッセルは中盤をコンパクトにしてチェックを厳しくしてきます。ジュビロは中盤でボールが拾えず攻めの形が作れません。(運動量も落ちてきたか?)どうも、DFと中盤の守備の連携がうまくいっていないように思われます。なんかドゥンガが一人で支えている印象です。そんなときに、名波がPエリア内でハンド。(このプレーはホントにおそまつ)で、PKをこれまたグーに決められて1点差。  ますます勢いに乗るヴィッセルですが、彼らもまたミスが多くて、みすみすチャンスをつぶしてしまう場面が多く見られました。そして、ジュビロは名波を下げてボランチに秀人を入れ、ドゥンガを2列目に上げて守備的な布陣をしきます。これが奏功したか、DFがバタバタする場面は少なくなりました。でも、この交代は名波ぢゃなくて山西でもよかったんじゃないかな?また、終了間際に、俊哉に代えて久藤を入れましたが、これも?です。最後はまたペースを取り戻して攻勢をかけましたが、得点にはいたらずタイムアップ。なんか後味の悪い勝利です。


 個人の評ですが、藤田は今日も良かったです。体のキレがあります。MOMをもらってましたが、納得できます。(ホントはドゥンガぢゃないかって気もするけど。。)今野もまずまず。課題の守備も今日は及第点でしょうか?裏を取られることも少なく、彼が上がったあともうまくケア出来ていました。(もっとも、後半はほとんど上がらす、DFラインで3バック気味のポジションでしたが。。。)良くなかったのは山西。プレーが消極的です。ポジションが中途半端。ディフェンスも甘い。これでは困ります。名波も後半は精彩がなかった。


 最後にレフェリーについて。どおも、太田氏とは相性がよくない。カードが飛び交いそうな予感がしました。たしかにたくさんカードが出ました。PKも(^^;ま、PKに関しては納得ですが、ちょっと笛を吹きすぎでは?もーちょっと流れを見て欲しいというのがわたしの感想です。



《ジュビロ4ー3(3ー1)ヴィッセル》

【3】4節 vs ジェフユナイテッド市原('98.4/4)

 あんまり書きたくありませんが、観戦記です。
 スタメンは、GK:大神、DF:秀人・マコ・遠藤・山西、MF:服部・ドゥンガ・俊哉・名波、FW:ゴン・アレサンドロ。リザーブは、古賀・今野・奥・清水・高原・尾崎。

 ま〜、おぞいゲームだったねぇ。特に後半。。。ふぅ。負けるべくして負けたように感じます。
 立ち上がりからジェフのペース。サイドから攻撃を仕掛けられて苦しい展開。その中で、少ないチャンスを活かして先制。名波のファインゴールでした。その後、しばらくの間ジュビロに流れがきました。ゴンの惜しいヘディングシュートもありました。この時間帯は、DFも安定していて、中盤からのチェックも効いていたし、スペースのカバーもうまくいっていた。SBもディフェンシブで安定感がありました。この時間帯で追加点を上げていたらもう少しましな展開になったか?

 後半もジェフの攻勢で幕を開けます。それでも、中ばころまではジュビロもいい形を作って惜しいチャンスもありました。が、武田に同点シュートをたたき込まれてからは防戦一方。この失点は左サイド(ジュビロの)を破られて上げられたボールを決められたものですが、中は武田一枚だけだったのに易々と決められてしまいました。えんどーくんのミスでしょう。この失点前後、ジュビロの左サイドは目を覆うばかりの惨状で、何度も何度も崩されて折り返されていました。点にはなりませんでしたが。。。
 ここからがさらに、厳しかった。中盤の運動量が落ちたのか、プレスが弱くなりボールが全く拾えません。中盤が全く作れませんから攻めになりません。パスが足下ばかりなので、簡単にかっさらわれて逆襲をくいます。何度もマスロバルをフリーにして危ないったありゃしない。60minに俊哉に代えて奥、山西に代えて古賀を投入。この交代はよくわからない。山西交代はいいとしても、なんで古賀?しかも左サイドなの?10歩譲って古賀を入れるとしても、右サイドでしょう。で、秀人をボランチにして、ハットを左サイドに。。。でも、はっとりくんバテてたかも。
 2点目はセットプレーから。ゴール前で何度かFKがあった後のCK。わたしは、やな予感があった。なんか選手たちが集中していないような。案の定。。。85min。ここで監督は、秀人を下げて高原を投入する博打を打つ。DFラインは3バックか?ところが大して効果なし。逆に足の止まったジュビロDFが振り切られて3点目を献上する始末。わたしはここで席を立ちました。

 とにかく、ディフェンスの修正が急務。DHと4バックの間の連携。マコの話によると去年とは連携の仕方が違うとかでとまどいもあるみたいです。が、フィジカルを何とかしてくれ〜。ここ2試合で失点6。そのうち後半に5点。そのほとんどが後半になって足が止まってしまってやられているように思います。えんどークンは不安定ですね。判断が遅いし。マコも変だったし。けが人がDF系に集中しているのはわかりますが、去年だってけが人だらけでなんとかやってきたんだし。頼むぜカントクさんよ。



   
《ジェフユナイテッド3ー1(0ー1)ジュビロ》

【4】5節 vs 横浜フリューゲルス('98.4/11)

 ん〜、ホームでは負けません。
 スタメンは、GK:大神、DF:今野・アジウソン・秀人・服部、MF:久藤・ドゥンガ・福西・名波、FW:ゴン・アレサンドロ。リザーブ、尾崎・遠藤・古賀・奥・高原。70min:今野→奥、75min:アレサンドロ→高原、85min:久藤→古賀。
 フリエは、GK:楢崎、DF:奥野・サンパイオ・薩川、MF:瀬戸・アンデルソン・山口・レディアコフ、FW:永井・服部・三浦。

 今シーズン、ジュビロはゲーム内容が今ひとつで、会心のゲームどころか、今日はなかなかよかったなぁってゲームもない。ところが、フリエはそれ以上のひどさで、ちょっと選手たちがかわいそうになってしまいます。
 前半開始からジュビロペース。フリエが中盤で持たせてくれるんで楽です。6min、ゴール前のクリアボールを名波が拾って"右足!"でシュート。これが決まってあっさり先制。(観戦仲間はこれを交通事故と言った。う〜ん、そうかも。)さらに、10min、右サイドからのクロスボールがファーサイドにいた服部まで通って難なくゲット。しかし、この時、フリエのDFは、服部ともう一人(遠目で誰だかわからなかった)をフリーにしていました。フリエなんですが、攻撃の方も??で、レディアコフって190cmもあるのに、何にも怖くない。スルーパス出てもボール見てないし。(助かったけど)後、三浦アツとか永井とかやっぱ2列目の選手だよなあ。
 押し気味にゲームを進めるジュビロですが、なかなか追加点を取れません。時折、見事なパスワークからゴール前に迫りますが、なかなかフィニッシュまで持ち込めません。持ち込んでも、シュートがワクにいかないぞっと。でも、この日は、中盤でパスカットされることも少なくてその点は安心でしたが、やっぱりキンちゃんのDFは危なっかしい。思いっきり裏を取られるし、1対1でも抜かれまくるし。。。ドゥンガに叱り倒されてました。(ポジショニング、体の入れ方とか、実演入りで。。。)押していながら点が取れなかった37min、右サイドを駆け上がったアレサンドロがセンタリング。と、私は思った。ところが、これが直接入ってしまった。選手も観衆も一瞬固まってしまった感じがした。「おいおい、入っちゃったよ。」ってところでしょうか。ま、アレさんはバク中かまして喜んでましたが。。。

 後半が始まってもジュビロペースはかわらず。この日は、ゴンちゃんの動きが素晴らしく、キレのあるプレーを見せていました。力強い突破、鋭い切り返し、ディフェンスを背負ってのねばり強いプレー。。。「おいおい、誰か入ってんぢゃないか?」って思うほどの出来でした。(失礼)周囲の反応も似たようなモンで、ゴンちゃんが華麗なプレーを見せる度にどよめきが怒ってました。しかし、ゴンちゃんの得点はゴンらしい泥臭い(笑)でした。55min、ゴンちゃん、J50ゴール目でした。
 このあと、ちょっとゲームが荒れます。61min、ゴンちゃんのゴールの時、異議でイエローをもらっていたサンパイオがラフプレーで2枚目のイエロー。レッドカードとなって退場。後半、最終ラインからボランチにポジションを代えて、フリエの中盤を一人で支えていた感じでしたから、この退場はフリエの息の根を止めたと思います。プログレッソの"蛍の光"もむべなるかな。で、しばらくすると、奥野がトレーナーに付き添われてロッカールームに引き上げていきました。あれ?フリエは9人しかいなくなってしまいました。この時点ですでに3人の交代ワクを使い切ってしまったフリエは選手交代ができません。この後、さらにアンデルソンも痛んでしまった(太股の肉離れか?)んですが、交代させられませんでした。彼は、タイムアップのホイッスルが鳴った後、倒れ込んで起きあがれませんでした。
 相手が9人になって、ジュビロは一方的に攻め込みます。もう、フリエはサンドバック状態です。ところが、ジュビロは得点できません。スタンドは、何で得点できない?って雰囲気になってきます。別に無理に点を取りに行くことないんだけど、得点できないジュビロにいらだつスタンド。。。結局、そのままゲームセット。

 結果から見れば4−0と快勝。でも、内容は今ひとつでした。フリエが自滅してしまった感じでした。フリエの中盤はスカスカで、ジュビロは自由にやらせてもらった感じです。そんな中でしたから、ドゥンガはもちろん、福西もいいプレーを見せてくれていました。DFラインは、そこそこ安定していて、完封できました。特に、CBの二人に安定感がありました。やっぱり、秀人はCBだな。マコちゃんのクレバーなプレーもいいけど、秀人のスピードとあたり強さはやはり魅力です。この日のアジウソンはうまくラインを統率していましたが、怪我という爆弾かかえているのが心配です。遠藤君はちょっと見劣りしてしまいますね。(勝矢に残って欲しかった。)久藤クンは前半こそそこそこの動きをしていましたが、後半の半ば過ぎからは電池切れ状態でした。もっと早く代えるべきだったと思います。久藤に限らず、今年は後半途中から足が止まってしまう選手が多いです。このゲームもそうでした。ゲームの行方が決まってしまっていましたから問題はありませんでしたが、依然として気になる点でした。

 
《ジュビロ4ー0(3ー0)フリューゲルス》


【5】7節 vs サンフレッチェ広島('98.4/18)

 最近のジュビロは、いえいえ中山はどおなっちゃってんでしょうか?
 スタメンです。GK:大神、DF:古賀・マコ・アジウソン・服部、MF:藤田・ドゥンガ・福西・名波、FW:ゴン・奥。リザーブは、尾崎・秀人・久藤・アレサンドロ・高原。
 一方のサンフレッチェ。GK:下田、DF:宮澤・桑原・伊藤、MF:吉田・服部・山根・小島・皆本。FW:アーノルド・久保。リザーブ:大石・池端・川島・金本・大木。

 前半開始早々はサンフレッチェがペースを握ります。中盤でボールを支配してジュビロ陣内でゲームが進みます。ジュビロは選手の動きが悪く、チェックが甘い。ところが、サンフレッチェも中盤ではパスはつながるもののゴール前まで運べない。決定的な形は作れません。ジュビロの最終ラインが頑張っていたと言うより、サンフレッチェの攻めが今ひとつだった。そのうち、タテに長いボールを放って来るようになってきますが、これをジュビロDFは間単に跳ね返してしまいます。
  何となくサンフレッチェペースで進んでいた11min、相手Pエリア付近でパスカットしたボールを古賀が持ち込み左サイドにフリーでいた中山にパス。これを難なく決めて先制。これがジュビロ初シュートでした。
  これで波に乗るか?と思ったんですが、どうもすっきりしません。相変わらず動きが悪い。動き出しが遅いし、パスミスも多く、何よりファイトが伝わってきません。サンフレッチェは。サイドががらがらなのに、なぜか中へ中へと入ってしまいます。で、ドゥンガオヤジは切れかかってました。でも、今日のオヤジの矛先は松崎レフェリー。結構レフェリーに何か言ってました。近くで聞いた人によると、日本語も交えて結構危ないことを言ったようです。よくイエローやらレッドやらをもらわなかったもんだと。ま、贔屓目ではありますが、松崎レフェリーのジャッジには首を傾げるものが多かったのは確かです。あんまり見所もなく、寝ちゃいそうな前半がおわりました。今日の奥は今ひとつ。期待した動きが出来ていませんでした、と思ったらゲーム中に怪我をしたようです。打撲だとか。それで動きが悪かったのか。大事ないといいですが。。。

  後半はジュビロが主導権を握るようになります。が、前半からのいやな流れはなかなか断ち切れません。奥に代わって入ったアレサンドロの持ちすぎる悪い癖も目立ちました。ちぐはぐな攻撃陣に対してDF陣は全くあぶなげありません。アジさんの統率も良く、マコちゃんのカバーリングもいつも通り、DHとの連携も問題なし。久しぶりに古賀の右SBを見て、やっぱり今のジュビロの右SBは古賀なんだなと再認識しました。守備は今野より数段上、今日のサンフレッチェの攻めあたりなら安心して見ていられます。攻撃に関しては今野も悪くないけど(古賀は、攻撃に切り替わったときの飛び出しが中途半端。パスに質も今野が上か?)、守備が安心な分だけ古賀かなあ。
  またぞろ、いや〜なムードが漂い始めた64min、ドゥンガからのボールを左サイドPエリア付近でもらったアレさんが外から上がってくる名波に優しいパス。名波はニアサイドにライナー性のセンタリング。これをゴンちゃんがヘッドでゴールに流し込んで2点目。いや〜、流れるようなパス回しから名波のピンポイントのセンタリング。こんな素晴らしいゴールは久しぶりだぞ。これで勝利を確信しました。サンフレッチェの攻撃は精度のあまり高くないロングボールを蹴り混んでくるだけで全然怖くない。その後、88minにアレさんが決めて3−0。楽勝ムードが漂い始めます。
  ところが、残り15分ほどになったところでアジウソンが2枚目の警告で退場。福西をアジさんの位置に下げて対応します。(個人的には秀人を出して欲しかった)これでサンフレッチェの攻勢か?と思ったんですが、ジュビロの勢いは止まりません。実を言うと、私は途中から一人少ないことを忘れてしまいました。終了間際の88min、CKからゴンちゃんのヘッド。さらにロスタイムにもGKとの1対1を落ち着いて決めて4点目。今日はゴンちゃんの独り舞台。2試合で9点。これで得点ランキングトップに躍り出ました。いやあ〜、ゴンちゃんってこんなに凄い選手だったの(笑)

《ジュビロ5ー0(1ー0)サンフレッチェ》


【6】9節 vs コンサドーレ札幌('98.4/29)

 南よりの強風が吹き付けるジュビロスタジアムでした。
 では、スタメンです。GK:大神、DF:古賀・田中・アジウソン・服部、MF:藤田・ドゥンガ・秀人・名波、FW:奥・中山。リザーブ、尾崎・福西・久藤・アレサンドロ・高原。交代、46min:アジウソン→福西。
 コンサドーレは、GK:ディド、DF:ペレイラ・木山・渡邊、MF:村主・古川・後藤・黄川田・マラドーナ、FW:吉原・バルデス。リザーブ、加藤・梶野・村田・鳥居塚・深川。交代、69min:後藤→鳥居塚、75min:吉原→深川、88min:黄川田→村田。

 ジュビロは、開始早々から激しくプレスをかけてゲームの主導権を握ります。右サイドの古賀、左サイドの服部ともにいい動きで攻撃に絡みます。ただ、もう少しセンタリングの精度が高ければ早い時間帯で先制できたんじゃないかな。あと、素早いサイドチェンジが欲しかったですね。
 コンサドーレは風上を利してのロングボールの攻撃が主体。しかし、最終ラインのアジウソンがハイボールのでの攻撃はきちんと抑えます。マコちゃんのカバーもいつも通り。コンサのチャンスらしいチャンスは、Pエリア内で前を向かれて打たれたバルデスのシュート1本だけ。これもアジウソンが身を挺してブロックしました。
 前半は、コンパクトな中盤に激しいプレス。得点こそ1点でしたが、バランスの良い戦いぶりで安心して見ていられました。得点は、ドゥンガの右CKからファーサイドに流れたボールをゴンが押し込んだもの。前半は0−0で終わるのか、と思った43minでした。
 終了間際にアジウソンが膝を負傷。一旦はピッチに戻ったものの、後半は交代してしまいました。

 後半は、コンサが勝負に出ます。中盤で激しく動いてボールを繋いできます。ジュビロは中盤でのチェック甘く押し込まれます。CBがアジウソンから秀人に代わってハイボールに対する守備がちょっと不安。福西のチェックも甘い。ただ、コンサはサイドからの攻撃が機能せず攻撃が淡泊です。村主の動きを注目していたのですが、服部クンにきっちり抑えられて良いところなし。ただ、ジュビロの攻撃も大きな展開が少なく、狭い方へ狭い方へと追い込まれていってボールを取られることが多かったです。
 そうこうしているうちにジュビロのプレスが復活してきます。サイド攻撃も復活して立て続けにチャンスを迎えます。そして、66min、ディドがゴンと交錯してこぼれたボールを俊哉が押し込んで追加点。さらに70min、Pエリアでゴンが倒されてPK。(この判定は??だったなあ。わたしがコンサのファンなら親指下に向けてブーブー言っただろうなぁ。)ともかくこれをゴンが自ら決めてゴンちゃん2得点目。
 この得点でコンサの集中が切れてしまった感じでした。中盤がルーズになってきて自由に持たせてくれるようになります。そして、ジュビロの選たちはゴンちゃんにもう1点取らせようとひたすらゴンに合わせます。なんかボール持つとゴンちゃん探してるようで笑っちゃいました。そして、84min、福西〜ドゥンガ〜奥とダイレクトで繋いで中央突破。PKと1対1になった奥は普通ならここでシュート!でしょう。が、右サイドに走り込んだ中山に優しいパス。これをゴンがなんなく蹴りこんで4ゲーム連続のハットトリック!!!ま、中山に流した方が確実ではあったと思いますけどね。
 あとは時間のたつのを待つばかり、ジュビロは無理に攻めないで取りあえずキープ。とゆうか、結構消耗してましたねジュビロの選手、特に名波とかハットとか電池切れ寸前。しかし、ゴンちゃんは走る走る。チェックするチェックする。追っかける追っかける。とにかくタフ。で、そのままタイムアップ。

《ジュビロ4ー0(1ー0)コンサドーレ》

【7】10節 vs 清水エスパルス('98.5/2)

 いやあ、正直言ってエスパルスがあんなに良いサッカーをするとは思いませんでした。完敗とは言いませんが、ジュビロの良いところを消されてしまっていましたね。
 立ち上がりは一進一退の展開。中盤でつぶし合うことが多く、互いになかなかシュートまで持ち込めません。失点の場面は、中盤でパスカットされ、早い展開で左サイドを突破されアーリークロスを放られてファビーニョに決められました。敵ながら見事な攻撃でした。
 その後、エスパが中盤を支配。ジュビロお株を奪うようなパス回しを見せられます。しかし、体を張ったディフェンスでなんとか失点は防ぎます。そして、ドゥンガのFKから最後は中山が押し込んで同点。(遠目でよくわからなかった。)エスパルスはボランチの動きが良くジュビロになかなか中盤からの攻撃の形を作らせてくれません。ルーズボールすらも拾えなくなってきます。そのままハーフタイム。

 後半になっても前半とあまり変わらない展開でした。それでも、時折、エスパルスのミスからチャンスがめぐってきます。が、決定機に決められません。名波のシュートがクロスバーに当たって跳ね返ったところを俊哉がシュート。これが入っていたら流れは変わったかも知れません。前半の終了間際から入ったアレサンドロはやはり中山とうまくあわないような気がします。
 エスパルスは、攻守の切り替えが早く、ジュビロはいつも通りのパス回しができません。いつもなら、ドゥンガや名波が繰り出す絶妙のスルーパスも、今日はほとんど見られませんでした。ま、エスパのDFがうまくスペースを消していたってことなのかな。そのため、ゴンちゃんが孤立してしまいました。あと、SBの攻撃参加がうまくできなくて厳しい展開でした。決勝点になったアレックスの得点は、沢登?のジュビロCBの真ん中を割る見事なスルーパスに反応したものでした。攻撃がうまくいっていなかっただけに、「この失点は取り返せないかも知れない。」正直そう思いました。機能していなかった古賀に代えて久藤を投入。
 それでも、最後の15分間はジュビロらしいパスサッカーを見せてくれました。エスパルスをゴール前に釘付けにして攻め立てましたが、エスパルスの組織されたディフェンスの前に無得点。とりわけ、ロスタイムには立て続けに惜しいチャンスがありました。残念でした。(レフェリーがハンドぢゃないって言えば、ハンドぢゃないんですね。アツくなってもしょうがないです。)  

《エスパルス2ー1(1ー1)ジュビロ》

【8】11節 vs 鹿島アントラーズ('98.5/5)

 今日は自滅。満員のお客さんを前にあんなゲームをやったら誰がもう一度スタジアムに足を運ぼうと思うでしょうか?シーズンシートを買ったことを後悔させるに充分なゲームでした。(今回の観戦記は読んでくださっているみなさんに不愉快な思いをさせてしまうかも知れません。あらかじめ謝罪しておきます。)

 メンバーは先日のエスパ戦、コンサ戦にほぼ同じ。奥ぢゃなくてアレサンドロが先発。奥と途中交代。アントラーズのメンバーは書かなくて良いでしょ。

 今日は立ち上がりこそ良かったものの尻すぼみになっていきます。先制されるまではジュビロペースで進んでいただけに、まさに足下をすくわれた感がありました。この失点は先日のエスパルス戦での失点と同じパターン。ドゥンガのパスミスをカットされて左サイドのスペースに放り込まれてアーリークロスをあげられてヘッドで合わされたもの。全く、学習機能は付いてないのか?
 それでも前半は果敢に攻め立ててチャンスは作りました。でも、シュートを打つタイミングが1つ遅かったり、自分で打てばいいものをパスしてつぶされたり、プレーに思い切りがありません。拙攻を繰り返すうちのリズムが乱れる悪いパターンにはまって前半終了。

 アントラーズ戦は、大抵後半やられています。不安を胸に後半開始。今日は、なぜか後半はアウェーサイドに向かっての攻撃です。アントラーズは、引いて守って速攻って感じがミエミエです。ジュビロはこんな風に引かれてしまうといつも苦労します。前線での動き出しがないからパスの出し所がないし、足下足下へのパスだから簡単にカットされるし。。。
 それにしても工夫がない。引かれたらなんとかスペースを作り出す工夫をしろよ!ゴンちゃんが秋田に手こずってんだから2列目がなんとかしなくちゃ。
 サイドからの攻撃もなんでもっときちんとえぐらないんだよ。エンドライン近くまで持ち込まなきゃ。勝負だろ、勝負!服部クン、久藤クン。それから久藤クン、なんで守備をしねーんですか。あなたが守備をしねーからバランスが崩れるんですよ。3点目だって、直接は秀人のミスからだけど、あの位置での仕事は久藤の仕事でしょーが。真ん中をスカスカ抜かれた原因の一つは久藤の守備ですね。秀人もマコも右サイドのフォローに大忙し。それと、何で久藤をSBに使うんです?>監督。もともと運動量の多くない久藤はSB向きじゃないでしょう。守備しねーし。それとも、守備はしなくてもいいとか、ワケの分かんない指示を出したんぢゃんないでしょーね。もっとも、攻撃だって全然効いてなかったっすよ。どフリーでいたってボール回して貰えなかったし。。。監督、あなたの選手起用は何を意図してるのかわからないことが多すぎます。一体、どおゆうサッカーしたいんですか?
 さて、最大の問題はドゥンガ先生、あなたです。エスパ戦の時から変ですね。全然、闘志とかやる気とか伝わってきませんね。弱いパス、精度の低いFK、ちんたら歩く姿、集中を欠いたプレーが多すぎませんか?どこかお悪いんですか、チーム内でなんかありました?後半はそれでもちっとはましになりましたが、ゴールへ向かう有効なパスを何本出したでしょうか?アウトサイドの糸を引くようなパスをまた見たいです。
 全体に、パスが弱いです。で、リズムがない。良いときのジュビロは中盤からダイレクトパスを何本も繋いでゴール前に迫るワクワクするようなプレーを見せてくれるんですが、今日はそんなんはゼロ。
 最後に負け惜しみを一つ。今日のジュビロは思いっきりヘボでしたが、アントラーズもはっきり言って大したサッカーしてないね。去年までのような攻撃にかかったときの迫力は全く感じられなかったし、中盤の構成力は???だし、カウンター主体でつまんないし。。。華がないね、サッカーに。ま、それに負けたジュビロはもっとつまんないけどね。。。



ジュビロ0ー3(0ー1)アントラーズ》

【9】15節 vs 浦和レッズ('98.8/1)

 さあ、残り3ゲーム!
 まず、ジュビロのスタメン。  GK:大神、DF:古賀・アジウソン・田中・山西、MF:服部・奥・名波・藤田、FW:ノブお・高原。リザーブ:尾崎・福西・遠藤・今野・久藤・良香。交代:83min名波→久藤、88min奥→遠藤。
 レッズは、GK:田北、DF:山田・西野・ザッペーラ・城定、MF:石井・広瀬・小野・ベギリスタイン、FW:大柴・福永。リザーブ:土田・渡辺・土橋・池田・岡野。交代:46min小野→岡野、69min広瀬→池田。

 このところ、守備が安定していると言われています。また、最後まで集中を切らさないとも言われています。しかし、そうでもないなあ。ってのがスタジアムでゲームを見ての感想です。確かに、前半はほぼカンペキにレッズの攻撃を抑えましたし、何度も決定的チャンスを生み出して先制もしました。しかし、後半の半ば過ぎになるとディフェンスのマークのずれとか受け渡しのミスが目立って、ちょっと混乱した時間帯がありました。この時間帯に失点しなかったのは少しの幸運とレッズのミスでした。
 機構的な影響があったと思いますが、後半運動量が落ちるのが気になります。特に名波。後半半ばで動けなくなってしまいます。。。が、そんな中にあって高原の運動量はなかなかのものでした。
 ま、それはそれとして、タイトなゲームをものにできてよかったです。


ジュビロ1ー0(1ー0)レッズ》

【10】17節 vs ベルマーレ平塚('98.8/8)

 もうみなさん結果はご存じと思いますが。。。まずはスタメンから。なお、時間は、手元の時計によりましたので公式記録ではありません。

GK:大神、DF:山西・アジウソン・マコ・古賀、MF:ドゥンガ・奥・俊哉・名波、FW:高原・ノブお。リザーブメンバーは尾崎、福西、遠藤、清水、松原。メンバー交代は、81min高原→福西。

 ベルマーレは、GK:小島、DF:田坂・洪・三木、MF:岩元・川口・バデア・高田哲、FW:高田保・外池・リカルジーニョ。リザーブは、掛川、都並、原崎、松川、小野。メンバー交代は、61min高田哲→原崎、65min川口→松川、68min外池→小野。


 この日ジュビロスタジアムに駆けつけた人々のほとんどは、ジュビロの優勝を信じて疑わなかったに違いない。スタンドはJリーグに昇格元年のような盛り上がりを見せていた。優勝は当然、といったようなスタンドの雰囲気に、選手たちの動きはちょっと堅いように感じた。いつもとは逆に前半にホームサイドに向かって攻めることにも違和感を感じていた。それでも次第にペースを掴んだジュビロはドゥンガを起点に両SBの古賀と山西がさかんにオーバーラップし、名波がスルーパスを繰り出す。俊哉がスペースに飛び込む、川口がDFラインの裏に走り込む。中盤を支配し分厚く攻めるが、肝心のフィニッシュが決まらない。時間だけが刻々と過ぎていく。そして時間の経過とともにゲームは膠着状態に陥ってしまう。ドゥンガがいらだちを隠さない。パスにこだわらずドリブルで突っかけても面白いと思うのに。。。打開にできないままにハーフタイムに。スタジアムには深いため息が漏れた。

 後半も立ち上がりからペースを握った。俊哉・名波・ドゥンガ・奥の華麗なパス回しにスタンドはどよめく。しかし、若い2トップはこの流れに乗れない。再三のチャンスにシュートが打てない。このまま得点できないまま推移すると焦りが生まれかねないと思われた58min、名波のクロスに俊哉が点で合わせて先制。一瞬、スタジアムが揺れた。総立ちのスタンド。歓声・歓喜・打ち振られる旗。
 ベルマーレも諦めない。攻勢に転じてジュビロゴール前に殺到してくる。決して組織的なプレーではないが個人技を駆使して必死の反撃に出る。しかし、72min、ペナルティエリア付近で奪われかけたボールを奪い返した俊哉が上がっていたドゥンガに絶妙のパス。ドゥンガがこれをノートラップでシュート。ボールはゴール右隅に吸い込まれていった。再び歓声に包まれるスタジアム。勝利を確信するに充分なゴールだった。
 ところが、81minハーフウェーライン付近からのロングボールがゴール前に。DFの間をすり抜けた原崎に流し込まれて1点差に。ドゥンガがゴール前で倒れ込んでしまう。運動量の落ちたジュビロは押され始める。が、今年のジュビロはここからが強い。ねばり強いディフェンスでベルマーレの攻撃をつみ取る。攻撃も以前のように前へ前へと急ぎすぎることがない。じっくりとボールを回して時間を稼ぎチ  ャンスをうかがう。実に小憎らしいチームである。そして、終了間際にチャンスが来た。中盤の真ん中をスルスルと抜け出した福西が左サイドに開いていたノブおにパス。1度切り返したノブおはDFの股を抜くシュート。GKの小島は1歩も動けず。優勝への最後のゴールは川口のリーグ戦初ゴールだった。3度スタジアムは揺れた。スタジアムに響く喜びの歌。そして、ほどなくタイムアップ。歓喜のウズの中、カップを持った選手たちがピッチを走り回る。ジュビロコール。ゴンちゃんコール。万歳の嵐。ゲームが終わっても誰一人帰ろうとしない。至福の時がスタジアムを包んでいった。。。

ジュビロ3ー1(0ー0)ベルマーレ》