League2006

     
 

【15】25節 vs横浜Fマリノス(2006.09/30)

 

 スターターはこんな感じ、かな?

    可憐  隊長
      太田
  上田      菊地
      鰤塩
 服部 キム  マコ 秀人
      能活

 この日のゲームは内容もまあまあ、結果はもちろん満足のいくものであった。前半から中盤での守備の意識が高く簡単にはやらせなかった。

 ただ立ち上がりペースを握ったのは横浜。ジュビロは防戦に回ることが多かった。それでも決定的な形を作られることはほとんどなかった。ジュビロはシュートの意識が高く積極的にシュートを打っている。
 立ち上がりの仕掛け合いから次第にゲームが落ち着いてくるとジュビロはスペースを作る動きが落ちて来てシュートまで行かれなくなる。セットプレーで中澤を離さないこと。横浜は前線からプレスが効いていて厳しい守備をしてくる。25分過あたりでヴァイタルが少しルーズになったが大きな破綻は無かった。その後は一進一退の攻防で前半終了。

 後半の立ち上がりも仕掛け合いで始まった。そして、今度はジュビロがペースを取った。47分、59分と中山が決定的なシュートを放つもゴールを割れない。決められなかったが動きは抜群。60分から70分までがこのゲームの行方を決める大事な時間帯だったと思う。ここで点を取って勝ち切れればこれからも勝ち続けることのできるチームになると思うが、残念ながら今のジュビロはここで点が取れない。

 そして、秀人の不用意なパスミスからゲームの流れが変わってしまった。PKを献上した76分前後5分間の戦い方が今後の課題になるだろう。相手に主導権を取られたジュビロはこの10分間何もできなかった。後ろから追い越して上がってくる選手をきちんと捕まえ切れていなかった。その流れの中にPKがある。この時間帯がもうちょいちゃんとしていれば内容的にも満足できるものだったと思う。そしてここを能活が救ってくれた。その後の横浜の猛攻を何とか凌いだジュビロは残り5分からは再び互角の展開に持ち込んだ。互いに最後の地からを振り絞ってスリリングな仕掛け合いが続きいた。そして、歓喜はジュビロ上に。
 時計はすでに94分(国際式で)、鰤塩のスルーパスに頑張って追いついた菊地が右からマイナスのクロス。ニアでカレンがつぶれ、GKがこぼしたところを前田が押し込んだ。倒れ込む横浜のディフェンダー。そして、センターに戻ったキックオフのあとすぐにタイムアップ、の笛。歓喜の渦はまだまだ引くことは無かった。


ジュビロ 1ー0 鞠


     
 

【16】26節 vsガンバ大阪(2006.10/07)

 スターターは以下の通り。

    可憐  前田
  康太     太田
    鰤塩  菊地
 服部 マコ  大井 秀人
      能活

 序盤から激しい仕掛け合うが次第にガンバがリズムを掴むようになる。さすがにガンバは中盤での繋ぎが上手い。ダイレクトで繋いでゴール前まで運んでくる。もっとヴァイタルで厳しく行かないとやりたいようにやられてしまう。
 ところが、先制したのはジュビロの方。右サイドからのクロス(太田)に中で2枚、ファーに1枚詰めたが真ん中にいたカレンの頭にドンぴしゃ合った。カレン自身もビックリの先制ゴール。

 その後はガンバの圧倒的なポゼッションの前に押し込まれるジュビロ。中盤でセカンドが拾えないのが苦しい。それでも、サイドを上手く封じているのでDFのズレが少なく何とか持ちこたえている。そして、時折効果的なカウンターを繰り出すことも出来ている。中盤で勝てていないので長いボールを前戦に送ることが多いがあまり有効とは言えない。ボランチの二人が時折しゃかりきにドリブル突破するのが何とも・・・。しかし、鰤塩は攻守に効いている。ガンバは後ろで組み立てるときの横パスを狙っているのが分かると思うんだが、時折ミスから奪われてピンチを招くのも何とも・・・。
 圧倒的にガンバのリズムなのにジュビロに追加点が入ってしまう。38分、ゴール正面やや左よりのペナに入ったあたり、鰤塩がシュートに行くと見せかけて、左前に入り込んでいた康太にパス。これを康太は右足でコントロールショット。右隅に決まった。
 2点を取ってはいるものの、前半は終始ガンバのペースだった。それでも2列目からの飛び出しにはついて行けているし、2トップに決定的な仕事させていない。しかし、ガンバの圧倒的なポゼッションに縦に速い攻めで対抗するジュビロなんて時代は変わったもんだよ。強豪チームに対抗する下位チームの戦術だもんね。

 

後半
46分 可憐→船谷
 前田の1トップとなる。この選手交代は謎。カレンは点を取っているし、ディフェンスにも十分に貢献しているのに何故下げたのか?確かに、中盤から後ろのディフェンスという点ではこれもありだったろうと思う。実際、遠藤に直接FKをぶち込まれるまではバランス良く守れていた。ただ、攻撃に関してはほとんどノーチャンスになってしまった。ジュビロは守りきれるチームじゃないのよ。攻めの姿勢を持つことで結果的に失点を防げる。

 ガンバ全開の攻め。ほとんどハーフコートでゲームが続く。ジュビロは攻めにスピードがなくなってきた。前田が激しくマークされ形ができない。それでも、太田が抜け出してクロスバーにあたるシュートがあった。公式によると後半のシュートは3本だけらしい。ラインを下げ過ぎてイヤな時間帯が続く。立て続けにCK。そして、
70分 失点(遠藤)
74分 鰤塩→犬塚 犬塚は中盤の右サイドに。3バックにしたように見えた。3ー4ー1ー2って感じ。中盤ルーズになってきた。攻め込まれっぱなしでフォーメーションがワケわかんなくなってきているのは、中盤がマンマークのせい?
 ジュビロは攻撃の形ができないでなおも苦しい時間帯が続く。ピンチのてんこ盛りじゃあ。
88分 太田→茶野
90分 失点(シジクレイ)
茶野が入った直後に失点。マークが混乱していたところでやられてしまったよ。ガンバ怒濤の攻撃。逆転負けを覚悟したワケだが、決勝点を取ったのはジュビロ。
92分、カウンター攻撃から犬塚がドリブルで突っかけてペナに侵入。パスと見せかけて、さらに縦に突っかけゴールライン付近までえぐってマイナスのパス。そのパスを前田がGKの鼻先で触ってゴールに流し込んでチーム3点目!程なくタイムアップ。そんな劇的にしなくてもいいんだけど・・・。

 内容的にはガンバのゲームだったね。中盤の構成力といい、前線でのタレントといい、ガンバは強いよ。ジュビロは個人、特に最終ラインの選手のがんばりで何とか勝利を得た。と、同時にどーよこの決定力。シュート8本で3点。ショットオンゴールは5本だからね。いや〜、中位力全開のゲームだったよ。
 鰺さんは勝ったにもかかわらず不満なようだ。意図したゲームが出来なかった模様で納得がいっていない様子。『カウンター攻撃が個人技に走りすぎて組織的ではなかった。』なんて言っている。攻撃のことばっかり言ってるけど、守備もシステマチックとは言えないような気がするのは俺だけ?



ジュビロ 3ー2 大阪脚組


     
 

【17】27節 vs大宮アルディージャ(2006.10/14)


スターターはこんな具合。

    可憐 前田
  福西     太田
    上田  鰤塩
 服部 秀人  マコ 菊地
      能活

 R:松井・茶野・大井・犬塚・船谷・西野・中山

 前半
 攻める方向が逆。大宮、前から激しプレス。対して、ジュビロは長いボール主体に攻める。大宮、短いタッチで繋いでくる。ジュビロは少し後手に回っている。8分、福西決定機外す。両チームの仕掛け合いで目まぐるしくボールが動く。11分、大宮のCKのクリアを太田が拾ってDFを一人かわし抜け出す。右にカレンもフリーでいてGKと2対1。太田がこれを決めて先制。

 先制をしたもののジュビロは動きの連動性が薄く、カウンター以外には有効な崩しが出来ない。それに対して大宮は中盤での素早いパス回しからゴール前に迫ってくる。ヒトもボールも動いている。2列目の選手を自由にし過ぎ。鰤塩がマンマーク気味に下がってきてバランスも悪い。さらにジュビロは中盤でのプレスが弱い。時間と共にヴァイタルも空いてきて危険な時間帯が続いた。よくPKの1点だけですんだと思う。

 

 後半
 後半あたまから服部に代えて犬塚。
    可憐 前田
  福西     太田
    菊地  鰤塩
 上田 秀人  マコ 犬塚
      能活
 という布陣になる。始まってしばらくは交代の効果があるようには見えなかったが、FKからこぼれ球を前田が押し込んで再びリードを取る。

 その後、徐々にジュビロがペースを握るようになる。前戦からのプレスが効くようになり中盤でもボールが拾えるようになってくる。やがて、犬塚を入れた効果が出てくる。太田が中に絞って空けたサイドを犬塚が駆け上がってクロスを上げる場面がたびたび見られるようになってくる。3本くらい決定的なクロスを送っていたと思う。(前田のクロスバーを叩いたシュートは完璧な崩しだっただけに惜しかった。)これを決めていればもっと簡単なゲームだったろうと思う。前半とは打ってかわってヒトもボールも動くようになっている。さらに大宮は前半飛ばしすぎたか運動量が落ちてくる。

75分に福西に変わって船谷、79分にはカレンに代えて隊長と矢継ぎ早に選手を代える。相変わらず前戦からのプレスが効いてリズムはジュビロが握ったままだ。太田、船谷も惜しいシュートを放った。
 終盤、大宮の攻勢を受けたがDFラインが踏ん張って何とか1点のリードを守りきった。

 勝ちはしたが課題も多い。細かいミスが多すぎるし、特にパスミスが気になった。左サイドをがら明きすることが目立って怖かった。
 この日の選手交代は意図が分かりやすくて良かった。タイスコアーの時、リードを取ってからも点を取りに行くんだというメッセージがしっかり伝わった。で、交代で出てきた犬塚が良かった。こうゆうイケイケの状態での起用は非常に効果的だったと思う。今のジュビロは守りでリズムを作って行くようなサッカーは無理。攻撃が最大の防御ってサッカーが似合っている。やっぱり、喧嘩上等イケイケサッカーだよ


ジュビロ 2ー1 橙栗鼠隊
 

     
 

【18】29節 vs浦和レッズ(2006.11/28)

 スターターはこんな感じ。

     前田  可憐
   太田      福西 
     鰤塩  菊地
  上田 マコ  秀人 犬塚
       能活

 立ち上がりから激しく仕掛け合った。先制したのはジュビロ。3分、CKから犬塚が頭で押し込んだ。うまくマークを外して、しかも良いコースに飛んだ。
 ジュビロのFW・2列目の果敢なアタックに浦和のDFラインが少々混乱している。高い位置でボールを奪ってゴール前に攻め込む。そして、7分。左サイドで起点を作ると、太田がエリア内に侵入してシュート。GKが弾いたところをカレンが押し込んで2点目。開始7分で2点。

 前半は鰤塩はマンマークではなくゾーンで守っている。ボールポゼッションは浦和。磐田はしっかり守備のブロックを作ってスペースを与えない。そして、カウンターを狙う磐田。おそらく狙ったとおりの展開になっているに違いない。浦和はジュビロの左サイドをついてくる。ワシントンは怖いね〜。ガタイがいいし、足元も上手いし、FWだねぇ。こんなFW欲しいようね・・・。しかし、小野の出来が悪いな。途中まで出ているのが分からなかったくらいだ。切り替えが遅く、連携も悪く、2列目の飛び出しも少なく攻撃にあまり怖さを感じない。しかもDFラインが微妙に不安定。ジュビロはバランス良く守れている。
 30分を過ぎるあたりから再びジュビロの時間が来る。右サイドの犬塚と左サイドの康太が交互にオーバーラップして良い形を作る。惜しいシュートもあったが追加点はなく、2−0のままハーフタイムへ。

 後半。浦和は攻撃の仕方を変えてきた。中盤で手数をかけずに裏へ放ってくるようになった。ワシントンをターゲットに蹴ってくる感じだ。ヴァイタルではもっと厳しくいかないとまずいぞと思っていた49分に波状攻撃を受けてクリアしきれずにワシントンに決められたが、4分後に福西がうまくDFの裏を取ってGKと1対1になり3点目をゲット。浦和に傾きかけた流れを止めたこの1点は大きかった。

 後半もポゼションは浦和だが、あまり繋ごうとしないで早めに前に送ってくる。後半開始時点では鰤塩が山田をマンマークしていたが、途中からマンマークではなくなったように思う。60分過ぎから例によってヴァイタルで相手を放してしまう悪い癖が出始める。
67分 カレン→キム
キムが最終ラインへ入り右から秀人・マコ・キムの3バック。犬塚・康太はWBとなる。しかし、攻め込まれてほとんど5バック状態となる。そして、CKからまたしてもワシントンやられる。しかし、なんであんな風に簡単にやられちまうのかなあ?誰だよワシントンについていたのは。
 失点の直前に浦和はアレックスに替えて田中達也、小野に替えて永井を投入して3トップ気味にしてきた。これに対応するために鰺さんは、福西→服部と交代し再び4バックに戻し、DFラインを右から犬塚・マコ・秀人・服部とする。康太を福西のJに入れた。
 いつもなら集中のとぎれがちな残り15分あたりもこの日はきっちりと踏みとどまって、やがて再びカウンターを繰り出せるようになってくる。太田がGKと1対1になったり、犬塚から矢のようなクロスが前田の頭にあったりしたが(シュートはポスト直撃)、得点は奪えなかった。このうちの1つでも入っていたらもっと楽に勝てたんだろうが、相手もワシントンが何度か危ないシュートを放っているんでおあいこかな。で、最後は犬塚に替えて茶野を入れてきっちりと逃げ切った。

 この日のゲームは気持ちが前に出た良いゲームだったよ。康太・菊池が良かったね。特に康太はよく動いて顔を出して、守備にも戻って・・・。もうい欠かせない選手になったんじゃないの?犬塚も守備は見ちゃいれんが、攻め上がることで相手の攻撃を封じ、アレックスを途中交代に追いやったことはグッジョブ。福岡戦の時もこのくらいやってくれよって思っちゃいますよね。ちなみにMOMは能活。


 ジュビロ 3ー2 劣頭
 

 

     
 

【20】31節 vsFC東京(2006.11/18)

 スターターはこんな感じ。
       前田
 船谷   福西  太田
   菊池   鰤塩
 上田 秀人  キム 犬塚
      能活

 立ち上がりからジュビロの攻勢。ヒトもボールもよく動く。選手と選手の間が絶妙で有効な崩しができている。そして、8分。左サイドで上田→太田と繋いで太田のクロスに中央でフリーになっていた前田が難なく決めて先制。2点目も前田。太田?の打ったシュートの跳ね返りを押し込んだ。
 前田は今日も良いプレーをしていた。きちんとポストをこなし、サイドで起点を作り、そして点も取った。立ち上がりから得点までジュビロの方が最初の1歩が速い感じだ。
 問題はここからだ。立ち上がりに点を取ってしまうと安心してしまうのかペースを落としてグダグダになることが多い。この日はそれでもグダグダになるのが遅く、リズムの良い時間が長かったし、前半の終盤、東京のポゼッションが続いたが、バランス良く上手く守った。能活のファインセーブや福西のスーパークリアに救われる場目面もあったけどね。
 東京は基本的にカウンターのチーム。東京も縦に速く、サイドに起点を作って攻めてきた。特に康太のサイドを狙われていた。(狙っていたのがノブおなワケだが。)互いにカウンターを繰り出してせめぎ合いのようなところもあった。前半を2−0のままで終われたのが大きかったと思う,

 

 後半。あたまから船谷に代えて服部を投入。左サイドの守備固めと思われる。

      前田
 上田   福西  太田
   菊池   鰤塩
 服部 秀人  キム 犬塚
      能活
 後半は立ち上がりから東京が前にかかってきた。ルーカスが危険だ。ところが、先に得点したのはジュビロ。カウンターから福西が持ち込んで左サイドを駆け上がってきた太田に流したところで勝負あり。太田はこれを難なく流し込んで3点目。これで勝負の行方は見えた。
 その後はジュビロがペースを握り、ポゼッションもジュビロだ。パスを繋いで何度もゴール前に迫るもののシュートがいわしんばかりで詰めが甘い。誰だか忘れちゃったけど二階席を飛び越えて体育館の屋根に乗っけちゃうようなシュートもあったぜ。
 67分に動きの落ちた福西に代えてカレンを投入。1トップは崩さず。そして71分に菊地の追加点。これで安心して見られるようになった。
 が、このあと流れが悪くなる。慎重に行きすぎるのかラインを下げ始める。前半の終盤にもラインを下げる場面が見られた。鰺さんは太田を下げて大井を投入。DFラインを3枚にする。

      前田
   上田    可憐  
    菊池  鰤塩
 服部        犬塚
  キム  秀人  大井 
      能活

 東京は平山を投入してパワープレーを展開。平山のまわりをルーカスが真輪るんじになってくる。なぜ、これを前半の頭かやってこないのか?このほうがジュビロにとってはや感じなのに。実際、88分にルーカスにやられた。それでも、あとはそのまま押し切ってタイムァアップ。



 さて、前田は良いFWに育ったね。代表では使ってもらえなかったけど、腐らずに精進すればいつの日にか使ってもらえるだろう。あと良かったのは鰤塩。中盤ダイナモとして90分間動き回った。チャンスに顔を出し、危ないスペースを埋めて、鬼のようなドリブル突破。でも、ちょっと俺が俺がが過ぎる場面もあったが。前半限定なら福西も良かった。反対に、両SBの守備はちょっとやばい。3バックになってからは少し守備の負担は減ったか?康太は生き生きしていた。菊地も全般的には良かったが、2度ほどあり得ないトラップミスからピンチを招いていた。点には繋がらなかったが、あってはならない軽率なプレーだった。
 一方。東京は中盤がルーズすぎ。くさびのパスは通させ放題だし、前向かせ放題だし、あれじゃあジュビロの選手は止められないよ。4月とは違うチームになってんだから。終盤あったような放り込みの方がいやだった。


 ジュビロ 4ー1 東ガス 

 

     
  【21】33節 vs清水エスパルス(2006.11/26)

 今日のゲームは実質的には負けゲームだったね。ポゼッションは圧倒的に清水だった上に、お得意のカウンター攻撃もほぼ不発。清水はふつーに強いね。ただ、勝ったのはジュビロ。流れの悪い時間帯をきちんと凌いで反撃する時間帯もあったし、数少ないチャンスを点に結びつけて逃げ切った。今季前半戦のジュビロだったら凌ぎきれないで失点したに違いなかったから、内容は悪いなりにも勝ちを拾うことができるようになったことを評価したいと思う。

 前半立ち上がり15分は清水の怒濤の攻撃。ジュビロは何となくゲームに入っていって締まった感じだ。前戦から激しくプレスをかけてくる相手にたじたじでミスを連発するジュビロ。ビルドアップのパスがミスパスになったり、かっさらわれたりで奪われ方が非常に悪い。清水はサイドを上手く使って攻めてくる。ジュビロも最後のところで体を張って防ぐが、立て続けにシュートを浴びる。健太郎のパスが微妙で狙われている。

 ジュビロは前田にうまく当てることができない。厳しいプレスで中盤で前を向けない。出足で負けてこぼれを拾えない。って良いとこないじゃん。10分には岡崎に決定的なヘディングシュートを放たれるが能活が左手一本で弾き出した。このプレーを境にして清水の攻勢が一段落。ジュビロも前戦にボールを運べるようになってくる。それでもファーストシュートは18分の前田のシュートまでお預けだった。
 攻撃にもう少し工夫が欲しかった。プレスがきつければ長いボールを放ってラインを下げさせるとか、ウラへ抜けるプレーを増やすとか・・・。とにかく単調で動きが少なかった。それでも、30分を回るあたりから清水のプレスが落ちてきたこともあって、中盤で前を向いて持てるようになり、サイドを使った形ができるようになってきた。が、シュートまでなかなか持ち込めない。太田が良いシュートを放ったが枠に行かなかった。たぶん、前半のシュートは3本ほどかと。

 後半。互いに点を取りに行こうと激しく仕掛け合うことで始まった。前線に飛び出した福西がペナに侵入しヒールで折り返したが、直接GKへ。直後に逆襲を受け藤本のループ気味のミドルを浴びる。クロスバーが助けてくれた。ゲームが動き始めた。

 56分、服部に代えて茶野。これで3バックとし、(右から茶野・秀人・健太郎)犬塚と康太をWBとする。これでディフェンスラインはかなり落ち着く。58分、太田のクロスを清水のDFがさわりゴール前に転がる。福西とGK西部が交錯して倒れたがこのプレーが西部のファウルとなりジュビロにPKが与えられた。キッカーは前田。60分、これをきっちり決めて先制。この後しばらくは磐田の時間帯が続き、1度ビッグチャンスがあったが決められなかった。

 67分、福西に代えて西を投入。西は1トップの前田のまわりをまわるような形となる。が、効いていたかどうかはちょっと微妙。このあたりから再び清水がポゼッションを取って攻勢を仕掛け始める。ジュビロは中盤が空き始めてセカンドが拾えなくなってくる。清水はパスを回して、最後はサイドから放ってくるってパターンが多かったが、わたしの感じではむしろ外に開かないで真ん中をドリブルで突っかけられた方がヤだったように思う。中盤での出足も鈍くなって苦しい時間帯が続く。それでも能活を中心にDFが集中して守り、清水のクロスをことごとく跳ね返していく。80分過ぎからはドン引きの状態となり、前戦に前田と西が孤立する。時折訪れるカウンターのチャンスもいつもの鋭さが見られない。それでも、この日は1点を守りきるという意思統一は図られていた様子で、虎の子の1点を守りきった。決して、誉められた内容ではなかったが、勝たなければいけないゲームにきっちりと結果を出したことは大きい。しかも、相手を無得点に抑えたこともDFには自信になったことだろう。

 さて、選手個人の印象だが、康太と犬塚が効いていなかった。清水に上手く消されてしまったと言うこともあるだろうが、もっと仕掛けていって良いと思うし、どんどん縦に飛び出して行って良いと思う。守備の選手ではないんだからね。何かと危なっかしい健太郎だが、立ち上がりの不安定さもゲームの進行とともになくなり、後半は体を張ってジェジンを抑えていたと思う。健太郎はゲームの入り方に課題があるな。福西もイマイチだった。今日は引いて来すぎだったと思う。全般的に今日は低調だった。ともかく、勝てて良かったよ。

 

ジュビロ 1ー0 鈴与パルちゃんズ
 

     
 

【21】34節 vs鹿島アントラーズ(2006.12/02)

 スターターはこんな感じ。
       前田
     福西   太田
 上田         犬塚
     鰤塩  菊地
   大井  秀人  茶野
       川口

R:佐藤・森下・服部・中村・船谷・中山
主審 :穴沢


 観戦記書くのが辛くなっちゃうような出来だった。集中力を欠いたプレーが多くて勝とうという意欲が感じられなかった。今年は前節で燃え尽きちゃったのかよ。

 それでも前半はまだよかった。立ち上がりの鹿島の攻勢をしのいで、攻撃が形になりかけた。それだけに中盤のミスをかっさらわれての失点は痛かった。終始リズムが出来なかったのはこの先制点の影響が大きい。それと、この日はどうもディフェンスが淡泊だった。球ぎわの厳しさが感じられなかった。気になったのは何であんなにサイドが空くのか。なぜあんなに中に絞ってしまうのか。
 前半の半ばころからサイドが使えるようになったことで少しリズムが出た。が、この日は2列目3列目からの飛び込みが無く、クロスを上げても中が前田1枚だけということが目だった。その前田に相手DFが2枚も3間もついてしまいなかなかポストをさせてもらえなかった。研究されると辛いかも知れないと思わせる出来だった。来期は前田1トップの常用はきついかも。それでも、前節よりはずいぶんましなサッカーだった。


 後半のあたまから福西に代えて船谷を投入したが、福西がまるで動いていなかったから妥当な交替かと。ただ、ゲームを落ち着かせ、ペースを変えられる選手がいなくなってしまったのも事実。
 後半立ち上がりの失点でほぼこのゲームの趨勢が見えてしまった。なぜあんなに簡単にヴァイタルエリアにスペースをつくってしまうのか。その後も中盤の守備がスカスカで切り替えが遅く、ファーストディフェンスがゆるいために簡単にDFラインの前や裏に運ばれてしまう。で、攻撃側と守備側が同数ならまだ良い方で、ピッチの中央、ペナのすぐ外で相手に数的優位を簡単に作られる。これは明らかに中盤の怠慢。この日の出来では2点のビハインドを跳ね返すことは難しかろうと観念した。そこへ能活の負傷退場。軽症なら良いけど。
 攻めはちぐはぐ、スカスカのディフェンスでは勝てるはずも無く0ー3と完敗した。後半はサッカーになっていなかった。鹿島がそんなによかったとは思えないから、やはりうちの問題かとおもう。
最後にもう一回。このゲームのモティベーションの低さは一体ナニ?ひょっとして敗因の第一はこれかもしれない。


ジュビロ 0ー3 鹿角隊