League2006

     
 

【8】14節 vsセレッソ大阪(2006.7/22)

 スターターは以下の通り。
    西   前田
  成岡      太田
     鰤塩  福西
  服部 田中  茶野 菊地
       能活
R:松井・秀人・犬塚・名波・船谷・カレン・中山


 前半、キックオフから5人が一気に駆け上がったもののカットされてカウンターを喰う。一旦はタッチに逃れたものの再び攻め込まれたときに何故か真ん中がポッカリ空いてしまう。そこを使われてちょっと遠目からのシュート。ディフェンスの寄せが遅く能活も対応できず。なんと開始40秒(手元の時計)で失点。その後、前半の半ば過ぎまではグダグダが続く。FWにボールが入らずポイントができない。サイドも押さえられて形が全くできない。ボールは支配するもののセレッソDFの前で回すばかり。中盤で前を向いてボールを持てない。18分、決定的な形を作られる。DFも横に振られるとマークがずれて簡単にフリーな選手を作ってしまう。菊地がフリーでいるのにボールが出ないことが多い。もっとも、彼のポジション取りが微妙なんでパスを出しづらいのかも知れないと思う。

 ディフェンの時ラインを下げすぎて中盤にスペースを与えているのが気になる。25分過ぎに波状攻撃を喰った。跳ね返しても中盤で拾われて次々とクロスを放り込まれてて危なかった。直後のカウンター。西がドリブルで運ぶと福西と前田がゴール前に、西は一旦福西に預けてそのまま縦に抜ける。エリアに侵入し、角度ののないところから右足を一閃。鮮やかな同点弾。

 これで元気になった磐田はゲームを支配できるようになる。FWにボールが入るようになり、サイドにも起点が作れる様になり崩しの形が見えてくる。ただ、攻撃が左サイドの偏っている。その左から作ったチャンスにゴールまで詰めていた西が頭でシュート。ドフリーだったわけだがシュートは枠外。そのままの様相でハーフタイム。

 後半。ジュビロがペースを握ってはいるがシュートまでいかない時間帯 が続く。お互いに真ん中が空いてきて落ち着かない展開となってくる。この日はサイドを変える長いパスが目立ったが、DFラインから前戦に放り込むようなことはほとんど無かった。中盤からパスを繋いで組み立てていこうという意図ははっきり見て取れた。57分、右サイドからの攻撃、菊地が放ったシュートがGKにあたって跳ね返り、GKと菊地が交錯する間に前田が無人のゴールに流し込んで逆転。流れの良いときにしっかり得点したことは大きい。

 70分、選手を2人替える。菊地→秀人、西→カレン。やっとカレンを使ってくる。さらに75分、成岡→船谷。成岡はかなりよかったのに何で?と思ったらケガをした模様だ。この直後、DFラインが下がってしまい危ない場面が続いたが、その後ライン取りを修正して事なきを得た。ただ、サイドの守備にはちょっと不安がある。SBの前に広大なスペースを作ってしまうことがままあって、セレッソだから良かったものの、中盤に攻勢に優れるチームならここから簡単に崩されてしまうだろう。さらに、セットプレーの守備は相変わらず不安定。

 それでも、84分に福西がだめ押し点を取ってくれたおかげであとは安心してみていられた。福西→鰤塩→福西のワンツーは見事だったよ。さらに福西のシュートはまるでFWのそれ。(元FWだったか)



 全般的には、パスを回して組み立てていこうといる意志が見えた。安易な放り込みは影を潜めた店は評価でできる。今日は攻めの形が見えて来たし、攻撃に連動性が出てきた。終盤までよく走っていたし運動量に於いてセレッソを上回っていた。攻守の切り替えも良かった。ただ、まだまだ簡単なミスが多すぎるし、セットプレーの守備が怖い。今日の可憐は○、今日の福西は良い福西、鰤塩不調か?

ジュビロ 3ー1 大阪櫻隊
 

     
 

【9】15節 vs横浜Fマリノス(2006.07/26)

 スターターはこんな感じ、かな?何だかよく分からない。

     前田
 成岡  福西  太田
   鰤塩  菊地
服部 キム  田中 茶野
     能活

 正直、どちらが勝っても負けてもおかしくないゲームだった。互いにイマイチな成績を象徴するようなゲームでもあった。ジュビロのシュートが方が少し枠に行く回数が多かったってことだ。シュートそのものはマリノスの方が多かったが。

  前半
 開始からマリノス攻勢。ジュビロは遅れて出てくる選手に付ききれていないために深く入り込まれる。10分、16分、18分と決定的なシュートを打たれる。いずれもシュートが枠外で事なきを得る。
 ジュビロは前線の動きが悪く、くさびが入らないため組み立てが出来ずにパスが回らない。もっと前後の動きが必要なんじゃない。勢い長いパスを放っての攻撃になる。2度ほどは上手くシュートまで行ったが苦し紛れの感を免れない。この日のシステムは機能していない。

 25分を過ぎてもマリノスのペースは続く。ジュビロは中盤のディフェンスがスカスカ、マークがずれまくりで何度も良い形を作られる。サイドの守備が後手に回るのも気になる。
 ジュビロのチャンスはカウンターのみ。ただ、人数をかけたカウンターは可能性を感じるし、ナビスコのマリノス戦はカウンターを繰り出すことも出来ずに負けたわけで、それよか数段良い。35分のカウンターからの成岡のシュートは惜しかった。終了間際に太田の惜しいシュートがあったがこのままハーフタイムへ。



 後半
 茶野に代えて何と健太郎を投入。そのままSBに置く。開始早々、健太郎が高い位置をキープして太田に繋ぎ、折り返しを前田が押し込んで先制。倒れ込みながら胸で押し込んだ。これでジュビロは俄然元気になった。中盤が高い位置を取って立て続けにシュートを放つも得点できず。リズムと作って攻めるが、マリノスも負けてはいない。何度か形を作って来る。ジュビロは守勢に回ると不安な面が露呈する。中盤での受け渡しが悪い。もっと厳しくつめていかないと。

 何て思っていたら54分、右サイドで作ったカウンター。成岡→太田↑で、前田のHS。中は間に合って無くて前田一枚だったけどドンぴしゃり合った。美しいカウンターで見事に得点。この後、太田がマリノスの左サイドを蹂躙。何度も仕掛けて形を作った。
久保を投入したあたりからマリノスも再びリズムを作れるようになってくる。中盤でのディフェンスが緩い点が非常に気になる。FKからも良い形を作られ、69分に失点。マーキングが甘い。ジュビロの右サイドがやられている。何故秀人をサブに入れていないんだ。と思うことしきり。久保も怖い怖い。失点は時間の問題かと覚悟を決めた。
 何とか手当てしないと不味いだろうと思っていたら、鰺さん動いたよ。
77分 田中→上田。これで健太郎をCBに、ボランチの菊地を右SBにあてて右サイドのケアをさせた。上田はボランチのポジションに入る。

     前田
  船谷 福西  太田
   鰤塩  上田
服部 キム  大井 菊地
     能活

 これで何とか右サイドのディフェンスが少し落ち着いた。そして、先に点を取ったのはジュビロ。
80分、左サイドで前田が落としたボールを福西拾ってドリブルで突っかける。真ん中に走り込んだ船谷の足元にピタリと合わせる。船谷は落ち着いてトラップ。GKの股をを抜いてゴールに流し込み3点目。これで勝負あったか。この後、マリノスがマイクを投入して前線に背の高い選手を4人も並べるスーパーパワープレー。この後ゲームは一進一退。ジュビロは決定的なシュートをクロスバーとポストに防いでもらって、94分にはマイクゴール前で空振り。何とか守りきってタイムアップ。


ジュビロ 3ー1 鞠
 

     
 

【10】16節 vs清水エスパルス(2006.7/29)

 スターターは以下の通り。

     前田  
       太田
   成岡     
 服部        菊地
    鰤塩  福西
 キム  茶野  大井
     能活
R:松井・秀人・上田・船谷・名波・中山

 前半
メンバーは前節と基本的には変わらず。決して機能していたとは思えないわけだが。しかも3バックにしたのには驚いた。

 立ち上がりはパス回り前線の動き出しも悪くなかったがそれも10分だけ。次第に清水ペースに。右サイドで基点を作られている。DFラインの前にスペースが出来てそこを上手く使われている。2列目からの飛び出しも後手に回っている。もっと中盤で厳しく行かないと話にならない。
 攻撃では前線での動きが完全に封じられてしまいボールを引き出す動きが出来ていない。清水の中盤でのプレスに前を向いてプレーできない。苦し紛れにDFラインから長いボールを放っても形にはなるまい。とにかく、ヴァイタルで自由にやらせ過ぎ。

 後半。2枚いっぺんに代えてくる。ついでにシステムも変更。
46分、服部→上田
    成岡→西

 西   前田  太田
上田 鰤塩  福西 菊地 
 キム  茶野 大井
     能活

 西を投入したことで前線が活性化され攻撃にリズムが生まれてきた。なによりシュートまで行かれるようになった。良い流れをつかみかけていた状態であったので2失点目は痛かった。これでゲームが決まってしまった。

 ジュビロは流れを失い、前半同様中盤でも前を向けない状態となる。ディフェンス では相変わらずヴァイタルがスカスカ。

 それでも65分ころからやや攻勢をとる様になってくる。シュートも打っている。が、これが枠に行かない。枠に行くとGKに弾き出されるなど運も無い。
76分 鰤塩→船谷
最後はぐだぐだしたままタイムアップ。

 

 ディフェンスがうまくいっていない。中盤と最終ラインの連携が取れていないためか簡単にマークがずれる。前半、左サイドで起点を作られて崩される場面が目立った。(失点時もそう)ヴァイタルエリアでもっと厳しく行かないと。もう少し中盤からのプレスが欲しいと思うんだが、練習でもやってないんでこれは期待できない。攻撃では相変わらずプレスをかけられると何にもできない。課題が満載だ。 
 
 この日のゲームは策におぼれた感もある。特に3バック、後半の3トップ。3バックは健太郎がマンマークで後の二人が受け渡して見ていたらしいが、どーしてそんな難しいことをさせるのか?3人で受け渡せばいいじゃん。これならずっとやってきたことだからそんなに違和感がないはず。3トップは練習でもやったことがないらしいから言わずもがなだが、相手に合わせるのもいいが、基準となる戦術をきちんと作ってからにしないとすべてが崩れてしまうおそれを感じる。ともかく、このゲームに関しては前監督時代と同じような閉塞感を感じた。ただ、若い選手を積極的に使うようになった点は違うが。


ジュビロ 0ー2 パルちゃんず
 

     
 

【11】7節 vs鹿島アントラーズ(2006.08/12)


前半
     前田
  西     太田
福西   鰤塩   菊地
上田 キム  田中 茶野
     能活

 登録上は4−3−3のようだが、実際には上田は左の高い位置にいることが多く変則の3バックのような感じ。 

 立ち上がりDFラインと中盤の連携が悪く2列目から抜けてくる選手を捕まえられていない。2分、5分、6分と立て続けに決定的ピンチを招いた。最初のはオフサイドだったが、あとの2回はシュートミスで助かった。鹿島の中盤の出足よくセカンドボールが拾えない。さらにパスミスからカウンターを喰う。ジュビロは有効なビルドアップなし。縦パス入らずリズムが作れない。

 20分ころから鹿島のプレスが落ちてきて中盤で繋げるようになってくる。シュートまで行けるようになってきた。2列目で西と太田が流動的に動いてリズムを作った。ただし、良い形を作れるのは左サイドに偏っている。上田がよく絡んでいる。24分、右サイドを壁パスで崩されて決定的ピンチもシュート枠外。が、中盤とDFラインの連携も修正されてきたか、これを最後に前半は決定的な形を作られることはなかった。

 その後はいつもの足元病。なかなか崩せない。攻めはサイドを変えるクロスだけ。と思っていたら上田がうまくエリア内に入り込んでPKをもらった。これをキムが決めて先制。あとは淡々とハーフタイムまで。
 で、前半の総括。守備をサボらないこと。フリーになるべく走ること。基本じゃないのか。


後半
   西  前田
        太田
福西   鰤塩   菊地
上田 キム  田中 茶野
     能活

 少しシステムを変更した模様で太田が右に張るようになった。
52分 CKから失点

 再び中盤を鹿島が支配するようになった。何度か危ないシュートを打たれているが、序盤に見られたようなDFを切り裂かれるようなシーンはあまり見られなくなっている。
59分 菊地→服部 服部は左SBに入り、上田を左のボランチに。

 中盤でイヤな取られかたが多くピンチの多くはカウンター気味に攻められたとき。64分の福西の軽率なプレーからのピンチを招いた。65分を過ぎるあたりからお互いに中盤が空いてきて攻め合いの様相を呈してきた。
73分 福西→犬塚

 犬塚は福西の位置にそのままはいる。
 そして、75分。右サイドに流れた西からのクロスを前田が頭で押し込んで勝ち越し。西のピンポイントクロスにDFと競り合いながらのシュート。お見事だったよ。ところが、82分に再びセットプレーから失点。

82分 鰤塩→秀人 鰤塩の位置にそのまま入る。
88分 西。中盤で前田が奪ったボールをそのままドリブルで持ち出しディフェンスを引きつける。
 逆サイドに西がフリーで走り込みエリア内で前田からのパスを受けループ気味のシュート。三度突き放すも、追加タイムに入って三度セットプレーからの失点。結局ドロー。



 疲れるゲームだった。ゾーンとマンツーマンを併用したような何か難しいディフェンスをやっているような気がする。今まで守り方とはずいぶん違うようだ。取りあえず、前戦からプレスをかけて追い込むというよくある守備ではない。中盤でプレスに行かないのはたぶん鰺さんのやり方なんだと思う。ディフェンが安定するまでにはまだまだ時間がかかるよ、これは。ただ、セットプレー時の守り方だけは早急に何とかしてくれ。ゾーンで守るのは止めた方が良い。

 反面攻撃は活性化されて来た。サイドに起点を作って何度も良い形を作った。そして実際に点も取った。前田が素晴らしい。いやー、よくぞここまでになってくれたと思う。90分間走り続けられるのもいい。それから西。今日は良い西だった。っつーか、攻撃に関しては八面六臂の大活躍だよ。太田はやはりサイドに張ったが良いのかも知れないな。でも、前田を真ん中に西と太田がそのまわりを回るもの良いかも知れない。そして上田。初スタメンで90分間良い働きをしたんじゃないか。守備に課題があるのは承知だが、今は守備のことはあまり考えないでガンガン行ったらいい。犬塚も溌剌としたプレーをしていたし、鰺さんは積極的に若い選手を使おうとしているね。今まで歴代の監督にはなかなか出来なかったことだし、評価できるポイントである。が、ゲーム中にポジションをいじり過ぎなんじゃないか?選手は混乱してないか?相手に合わせるのもほどほどにしてくれないと戦術固まらないぞ。





ジュビロ 3ー3 鹿角団
 

     
 

【12】19節 vsジェフユナイテッド市原・千葉(2006.08/23)

 スターターはこんな感じ。
      前田  カレン
 西        太田
    鰤塩  福西
 上田 キム  マコ 秀人
      能活

R:松井・茶野・菊地・船谷・西野・隊長

 前半
 登録上は4バックだが、上田が少し前目にポジション取って変則3バックのような形になっている。
立ち上がりからボールを支配。あまり有効ではないが立ち上がりで失点することが多い今季としては悪くない立ち上がりだ。やはり、中盤での運動量が不足していてボールは回るがなかなか前に進んでいかない。足元に繋いでもなかなか崩れまいと思う。それでも時折良い形ができる。太田と西が良く動き回っている。(西は動き過ぎだが。)

 やはり鰤塩は調子を落としているように思う。判断が遅く相手が帰陣してしまう。中盤もっと厳しくいかないといけないように思う。支配するものの、なかなかFWに入らないために崩れない時間帯が続く。鰤塩が羽生をマンマークしているようだ。従って、羽生には仕事をさせていないが、鰤塩が羽生について行ってしまうので中盤にぽっかりスペースの空くことがあって怖い。 
19分 キムにレッドカード。
  足の裏を見せてタックルに行ったと言うことなんだろうと思うが、中盤の低い位置だったし、抜かれても後ろにDFがいる状況で決定的なピンチを不正な行為で防いだというようなプレーではなかった。後ろから突っ込んだわけでもなく、納得のいかない判定だったがジャッジは変わらない。文句行ってもしょうがない。
 一旦、福西を最終ラインへ下げておいて交代の準備。
22分 カレン→菊地
 カレンはお気の毒と言う他はあるまい。彼自身の動き自体は悪くなかっただけに残念だった。菊地を最終ラインに入れてトップを前田一枚に削る。このあたりから鰤塩が羽生に1対1でつかなくなった。 
25分 太田
 1人少なくなっても攻めの姿勢は変わらないジュビロは、左サイドを西がえぐり中央でフリーになった太田にパス。これを太田がゴールに流し込んで、なんとジュビロ先制!

 ここからは一転千葉のペース。巻の頭が怖い怖い。最終ラインのポジションを変更。秀人CBに菊地を右サイドに出す。ジュビロは自陣に引いて耐える時間帯が続く。っつーか、この後はひたすら耐える時間帯だったよ。もう少し間合いを詰めて激しく行かないと跳ね返しきれない。40分過ぎ、足が止まりかけジェフの猛攻が続く。が、ジェフも決定的な形はなかなか作れない。長い45分が終わった。

 後半
45分 前田→茶野 
 この交代は???だった。『おいおい守り切れるチームじゃないぜ、うちはよぉ。』と心で突っ込みをを入れる。
    西   太田
      福西
    鰤塩  菊地
 上田 マコ  秀人 茶野
      能活
 最終ラインは左から、

 こんな感じだったかなあ。ジュビロは引いて守り、時折カウンターを繰り出す。が、低い位置からのカウンターとなってしまうために長い距離を走らねばならず、次第にへばってきてカウンターも仕掛けられない状態となってくる。
 それにしてもライン下げ過ぎじゃないのかなあ。もっと前から行かないと危なくて見ていられない。失点は時間の問題と覚悟。サイドをやられている。
74分 西→服部
 最終列を左から服部・茶野・マコ・秀人。気がつくと福西がトップに張っている。

      福西
         太田
   上田  鰤塩  菊地
  服部 マコ  茶野 秀人
       能活

 こんな感じかなあ。でも、もうべた引きでシステムも何も無いような状況だったからなあ。ジェフの波状攻撃を受け水際立った守備が続く。今日の能活は神!

76分 失点(巻)
  左右に振られ、最後はゴール前の混戦から押し込まれて同点にされる。『このままひっくり返されることが多い今年なんだよ。あんなにラインを下げたらこのメンツでは守り切れないって。』失点後もゴール前に貼り付けられてタコ殴りにされる時間帯が続く。が、この日はDFが集中していた。最近良くあるポカもなく能活を中心に良く耐えた。

 80分を過ぎたあたりからジェフにも攻め疲れの雰囲気が漂ってくる。ジュビロはサイドに張った太田、中で福西がポストが機能してくる。(しかし、福西はファールを貰うのが笑っちゃうほど上手いよ。)疲れからか、守備専のためか攻撃参加の人数は少ないが可能性のある攻撃を繰り出すことが出来るようになってくる。残り5分ほど。何とか失点しないで済むかな?そんな期待が芽生え始めた85分、右サイドの太田の突破から折り返すと長い距離を走ってきた菊地が中でつぶれる。と、笛が鳴り家本主審の腕がペナルティスポットを指した。『え”、PK?なの?』わたしには菊地と相手DFがもつれ合って倒れたように見えたんだが、至近距離で見ていて知人によると相手DFが乗りかかるような形で倒れたのでファールを取ったんだろうという話だった。PKと判定されても、流されてもどちらでも不思議でないような微妙なプレーだったのだろう。PKのキッカーは太田。
プレッシャーのかかる状況で落ち着いて決めた。

86分 太田(PK)
 これでジュビロの動きが良くなった。相変わらずラインを下げてどん引きなのは変わらないが、中盤でのチェックが見られるようになる。ジェフは明らかに焦っている。左サイドの起点を潰し、遅らせて、クロスをブロックして、服部が地味に効いている。残り1〜2分、CKを取ったが誰も蹴りに行かないばかりかほとんど上がる選手がいない。これには笑った。
 追加タイムは3分。ジェフの攻撃が雑になってくる。そして迎えた94分。クリアぼーるを繋いで鰤塩が右サイドを駆け上がる。中には福西一人だけ。コーナー付近で時間を稼ぐか?と思ったらクロスを送った。これに反応した福西がGKの鼻先で触ってコースを変えてゴールに流し込んだ。

94分 福西
 これでゲームは決まった。ほどなくタイムアップの笛が鳴った。決してスマートじゃないし、内容的にもほめられたものじゃないが、この勝利は大きな意味を持つと思う。前半の早い時間帯で10人になりながらも先制。相手の猛攻に耐えて、追いつかれても突き放し、さらに追加点。気持ちが入ったゲームだった。一人減ったことでひとり一人の動きを増やしていかないと運動量のあるジェフには対抗できない。この気持ちが選手の闘争心に火を付けたのかも知れない。ひょっとしたら、今、このチームに必要なのはこういった基本的な事柄なのかも知れない。しかし、久しぶりにジェフに勝ったよ。


 ジュビロ 3ー1 黄緑犬 

 

     
 

【13】22節 vsアルビレックス新潟(2006.09/09)

 スターターはこんな感じ。
   前田  可憐
 福西      太田
   上田  鰤塩
服部 キム  マコ 秀人 
     能活

 序盤、新潟速く厳しくプレスをかけてくる。が、うまくかいくぐってシュートまでもって行く。ジュビロの攻勢。DFラインが深い点が気になる。中盤での不用意なミスからピンチを招く。ヴァイタルではもっと厳しく。

 15分ころから新潟の時間帯。中盤でこぼれを拾えない。立て続けにシュートを放たれ、CKの連続。それでもこの日は極端なマークのずれはなく自由にやらせてはいない。ジュビロは攻撃の形が作れなくなってくる。
 ところが、23分、鰤塩(ファブリシオ)がFKを直接放り込んでしまう。これで再び流れを引き戻した。前線で可憐(カレン)がクサビになり、ためを作り、ファーストディフェンダーとして走り回っている。前田も可憐を見てうまく連動している。前田も可憐とはやりやすそうだ。それに何より、クロスに対して必ず2枚飛び込んで行くんで得点の可能性を感じられる。
 事実、2点目は右サイドを突破した秀人からのボール。ニアに飛び込んだ前田が頭で押し込んだ。(秀人に出したキムのロングフィードも神級だった。)
 その後も、回しながらウラをねらうかつてのようなパス回しの片鱗が見られた。前半で3点取ったらこのゲームいただきなんだけどなあと思っていたら、43分 マコがCKから頭で追加点。なんと効率の良いことよ。
 攻撃ばかりに目が行きがちだが、前半はバランス良く守れて、守備に大きな破綻がなかったことが良かった。

 

後半
 新潟が捨て身の前掛かり。たびたび右サイドがガラ空きになる。秀人の上がった裏とか、ボランチの対応の遅れとか。ライン下げ過ぎでボランチ前のスペースを使われる。
 ところが54分、押され気味のジュビロがカウンターから追加点。鰤塩が右サイドを駆け上がる太田に絶妙のパス。そのままドリブルで突っかけた太田はペナに入るか入らないかの辺りからシュート。これがGKのわきを擦り抜けてゴールに。中には二人が詰めていたが構わずシュート。これでゲームは決まった。

 その後は集中を切らせた新潟から次々とゴールを奪った。60分、福西(own goal.かと思った)。62分、前田がこの日2点目。さらに86分には船谷。こんなに景気よく点を取ったのはいつ以来?
 ただ、可憐を下げてから(67分)は、前線での連動性が失われ、前田が孤立気味となり新潟の攻勢を許すこととなったところが気になった。こんな感じの布陣に代えた。
     前田
 福西  成岡  太田
   上田  鰤塩
服部 キム  マコ 秀人 
     能活

 その後、成岡負傷退場で、
     前田
 船谷  福西  太田
   上田  鰤塩
服部 キム  マコ 秀人 
     能活
 こんな感じかな。


  今日はたいていの選手が良い仕事をした。秀人のしかり、太田しかり。マコはMOMに選ばれていたし。そんな中で、上田も地味に良かった。きちんとボールをばき攻撃の起点になっていました。守備も無難にこなしていた。周囲に指示も出していたし成長を感じた。
 もう一つ、ケガから復帰の成岡が再び怪我。途中交替で入って9分後の出来事。もうなんだかなあ。


 ジュビロ 7ー0 亀田製菓 

 

     
 

【14】24節 vs大分トリニータ(2006.09/23)

 スターターはこんな風。
   カレン  中山
 上田       太田
服部   菊地    犬塚
 キム  マコ   茶野
     能活
R:松井・大井・森下・山本・船谷・藤井・西野

 と、書いてみたものの太田・菊地・上田は流動的に動いていた。上田は図より低い位置でプレーしていたように思う。
 実は、アップの段階では秀人がスタメンに入っていた。が、メンバー紹介の後になって犬塚に交代となった。右の太ももに違和感があったらしくアップの途中でダメと判断したようだ。
 静かな立ち上がり。最初にリズムを作ったのは大分。ジュビロは守備が混乱している。マークの受け渡しがうまくいっていない。特に犬塚がどう動いて良いのか分かっていないようだった。立て続けにピンチを迎えるが大分のシュートミスで事なきを得る。ジュビロは守備のバランスが悪い。中盤がDFラインに吸収されてしまって前線と2ラインになってしまっている。で、例によってヴァイタルがスカスカ。良いように仕掛けられ、良いようにシュートまで持ち込まれる。能活に何本か防いでもらったが、39分能活が弾いたところを押し込まれ先制を許した。それでも、前半は一方的に攻め込まれたわけではなくチャンスもあっただけにリードして終わりたかった。悪くてもタイスコアで。

 

 後半。大分の攻勢で始まったが、55分カウンターから太田?のクロス。ファーサイドの中山が折り返してカレンが豪快にたたき込んで同点。このあたりからしばらくはジュビロの時間帯が続く。そして、67分、CKから犬塚が押し込んで逆転。犬塚初ゴール!
 しかし、2分後に失点。互いに攻め合う殴り合いのようなサッカーになってくる。鰺さんの思うつぼか?
70分 菊地→大井
 菊地は運動量が落ちてきていたので仕方がないと思ったが、大井の投入が大誤算だった。彼はわずか5分間の間に2度の警告を受けて退場。1つめは不用意なファール。2つ目はマークミスからちぎられた挙げ句に後ろから足をかけてしまった。文句の良いようもないファールだった。結果的にこのプレーがゲームを決めてしまった。
 鰺さんは引いて守ることにしたらしく。守備に不安のある犬塚を下げて船谷を投入。(船谷も守備に不安はあるわけだが)さらに、カレンを下げて山本を投入。山本って誰?って思ったヒト多かったと思う。それもそのはず、彼はジュビロユースの所属。本職はボランチでただいま16歳の高校2年生。ジュビロで2種登録の選手がトップのゲームに出場したのはこれが初めてのハズ。

 引いて守ってカウンターって作戦に出たジュビロだが、当然のこととしてラインを下げて守る。下げるのは良いんだが中盤がDFラインに吸収されてしまうので中盤を使われ放題。トップが引いてくればスペースは潰せるが攻撃にならない。跳ね返しても跳ね返しても波状攻撃を受けるサンドバック状態。水際だった守備と大分のミスに助けられ2−2のまま時間は流れる。そして2度3度と危険なカウンターを繰り出して対抗。が、結局はこぼれ球を押し込まれて逆転されたのが88分で万事休す。


 前田・西・福西・成岡・村井・秀人がケガで鰤塩がサスペンド。レギュラークラスが7人いない上に10人となっては勝ち目はないわな。11人いたときには押し込まれながらもサッカーになっていたから大井の退場は痛かった。
 このところの失点の多さは気になるが、たぶん、監督は多少の失点は目をつぶって点を取りに行くサッカーを指向しているに違いない。DFラインには結構でヒトがいるんだからガチッと守ろうとすれば守れるんだと思うが、今の前目のメンツを考えるとそれでは点が取れないと考えているんじゃ無かろうか。リスクを負って攻めに行く。取られたら取り返す。喧嘩上等の行け行けサッカーしかできないって思っているんじゃないかな。もし、これでワシントンクラスなFWがいて2列目ができる外国人選手がいたりすればガチガチの守備を敷くサッカーが出来るんだろけど。細かいことを言えばいろいろあるが、苦しい中で踏ん張ってくれた選手を責める気にはなれない。ただし大井は除く。
 最後にもう一つ。鰺さんは相手のキープレーヤーにマンマークでつかせることが多い。たいていそれは鰤塩の仕事なんだが、これが中盤のバランスを崩す原因だと思う。この日はその仕事を菊地がやった。菊地が彼(名前忘れちゃった、大井が倒しちゃったヤツ)についていったあとのスペースを誰がどう埋めていくのかをきちんとしていかないとこれからもバランスの悪い守備は続くだろう。たぶんこのゲームではスペースを埋めるのは上田の仕事だったんじゃないかと思う。でも、これじゃ上田が過労死しちゃうよ。で、本当はキクがやった仕事を秀人にさせるつもりだったらしい。秀人やキクのようにクレバーな選手ならなんとかこなせても、大井には荷が重かったのかも知れない。しかし。ちょっと相手に合わせすぎだよ、鰺さん。

 

ジュビロ 2ー3 酉