League2001

     
 

【11】14節 vs東京ヴェルディ1969(2001.7/14)

      
 いや〜、今日もしょっぱいゲームでした。劇的な展開より安心できるゲームを!

  例によって、記録は手元の集計によりますので公式記録と異なる場合があります。なお、タイム表示は国際式によっています。


  MC:臼井
  R:小幡
  AR:柿花・青木
  S:二俣
  会場:ジュビロ磐田スタジアム
  天気:晴
  気温:32度(推定)
  観衆:16,032人

 ☆Member(Jubilo)
  GK:アルノ
  DF:秀人・大岩・山西
  MF:西・福西・服部・俊哉・名波
  FW:中山・高原
  SUB:大神・川村・ジレ・ノブお・清水
  交代出場:山西→ジレ(46min)
       西→ノブお(68min)
       名波→清水(82min)
  得点:中山(89min)・俊哉(97min)
  警告:アルノ
  退場:なし
  シュート:17
  CK:8


 ☆Member (東京ヴェルディ1969)
  GK:本並
  DF:西田・中澤・山田卓・菊池利
  MF:林・北澤・石塚・三浦
  FW:前園・小倉
  SUB:菊池新・桜井・富沢・小林・飯尾
  交代出場:前園→富沢(72min)
       小倉→桜井(72min)
       林→小林(85min)
  得点:林[PK](67min)
  警告:菊池利・山田・西田
  退場:なし
  シュート:6
  CK:1


 前半は圧倒的ジュビロペース。なんですが。。。こんな布陣。

    中山    高原
  俊哉        西
       名波
   服部      福西
  山西   大岩   秀人
      アルノ

 中盤からの激しいプレス。素早い切り替え。素早いパス回しでゴールに迫りシュートまで行くんですが。。。フィニッシュが決まりません。前半は8本のシュートを放ち、うち何本かはGKと1対1になった決定的なものでした。前半に1点でも取っておけばもっと簡単なゲームになったかも知れません。
 気になったのは、名波の調子が今ひとつだったこと。運動量が少ないためかボールが名波を経由しない。さらに、西もイマイチ。ともかく、ヴェルディにサッカーをさせず、0−0でハーフタイムへ。


 後半、監督は動いてきました。山西を下げてジレを投入。で、以下の布陣に。

    中山    高原
  ジレ        西
       俊哉
   名波      福西
  服部   大岩   秀人
      アルノ

 後半も激しいプレスからボールを奪って素早く攻撃。。。でも、ゴールネットは揺れない。。。その内に、中盤でのプレスが落ちてきてカウンターを喰うようになってきました。で、アルノがエリア内でファール。PKを与えてしまいます。これを林が冷静に決めて、なんとヴェルディが先制。松木監督喜ぶ喜ぶ。

 その後しばらくはヴェルディペース。ジュビロはノブお、清水を投入。それぞれ西、名波と交代。そして、攻撃モードに切り替わります。ノブお、ジレを左右においてガンガン攻めたてます。が、どーしてもゴールが割れません。残り時間が少なくなってパワープレーでごり押しすると、ここが今ステージのジュビロの恐ろしいところで、なんと中山がジレからのクロスを流し込んで同点ゴール。いやいや、鳥肌立ちました。押せ押せのジュビロ。そして、延長へ。


 延長が始まってもジュビロの攻勢は変わらず。もはや、ゴールは時間の問題という雰囲気になってきます。そして、『今度はパットしたいですね。』と言っていた俊哉が見せてくれました。97分、左サイドからのFKを直接蹴り込んでVゴール。歓喜のスタジアムの証明が落とされて優勝カップの授与式が始まりました。


 



ジュビロ 2vー1 ヴェルディ
 


【10】13節 vs横浜Fマリノス(2001.7/7)

      
 優勝です!J最短での優勝とか言われていますが、ファンとしては長かったですわ。

 例によって、記録は手元の集計によりますので公式記録と異なる場合があります。なお、タイム表示は国際式によっています。


  MC:
  R:ディック=ヨル
  AR:上荒・西村
  S:山口
  会場:横浜国際総合競技場
  天気:曇
  気温:28度(推定)
  観衆:41,593人

 ☆Member(Jubilo)
  GK:アルノ
  DF:秀人・大岩・山西
  MF:西・福西・金澤・俊哉・名波
  FW:中山・高原
  SUB:大神・川村・奥・ノブお・清水
  交代出場:西→奥(76min)
       名波→川口(45min)
       金澤→河村(91min)
  得点:大岩(32min)・高原(101min)
  警告:大岩
  退場:なし
  シュート:17
  CK:6


 ☆Member (横浜Fマリノス)
  GK:川口
  DF:丸山・松田・波戸
  MF:石川・永山・上野・田中・
  FW:田原・城
  SUB:榎本・小原・金子・平間・木島
  交代出場:田中→平間(66min)
       石川→木島(75min)
  得点:オウンゴール(84min)
  警告:丸山
  退場:なし
  シュート:5
  CK:2


 やはり、名波がいるとジュビロは違う。名波を経由して面白いようにパスがつながる。名波が持って前を向くと、周りの選手が一斉に動き出す。ダイレクト、2タッチでポンポンとつないで敵陣を切り裂く。開幕連勝中の良い流れが戻ってきた気がした。

 引いて守るマリノスに対してセットプレーから先制。これも名波の精度の高いパスから。余裕すら見られる展開でハーフタイムへ。


 後半になるとマリノスも攻勢に出て流れはイーブンに。ただ、プレスは効いているので失点する心配は少ない。名波、後半過ぎから切り替えが遅くなり、さらに30分あたりから運度量がた落ちとなる。彼の動き落ちて苦しくなる。
 さらに高原も悪い。コンディションの不良は歴然。ただ、最後に一番美味しいところを持っていくのは、そおゆう星の下の生まれてるのか(笑)。おまけに、西も運動量少なく効いていない。

 一方のマリノスはスペースが巧く使えていない。切り替えが遅い。パスの精度悪すぎ。サイドチェンジを入れるなどの大きな展開がないが、1−1後は、ジュビロの中盤がルーズになってボールが拾えるようになって押せ押せの展開に。そして延長へ。


 延長は開始早々から怒濤の攻撃。俊哉、中山と決定的なシュートを放つも決められず。右サイドを川口、左サイドで川村がいい仕事をする。中山、川口と決定的シュートをハズしいやな流れを感じ始めた101分、カウンター気味の攻撃から俊哉が右サイドの川口へ。川口がえぐって上げたボールをファーサイドで待っていた高原がダイレクトボーレーでネットを揺らしVゴール。粘っての勝利。いや〜、こおゆう紙一重の勝利が多かったな。



ジュビロ 2vー1 マリノス
 

【9】12節 vsアビスパ福岡(2001.6/23)

      
 厳しいゲームを拾いました。西のゴールでなんとかV勝ち。

 例によって、記録は手元の集計によりますので公式記録と異なる場合があります。なお、タイム表示は国際式によっています。


  MC:坂根
  R:北村
  AR:大石・平野
  S:土本
  会場:ジュビロ磐田スタジアム
  天気:曇のち雨
  気温:25度(推定)
  観衆:13,046人

 ☆Member(Jubilo)
  GK:アルノ
  DF:秀人・大岩・山西
  MF:西・福西・服部・ジレ・俊哉
  FW:中山・清水
  SUB:大神・川村・浄・ノブお・西野
  交代出場:清水→ノブお(62min)
       ジレ→浄(73min)
       福西→河村(95min)
  得点:服部(28min/PK)・西(112min)
  警告:清水・服部×2・藤田・福西・ジレ
  退場:服部
  シュート:16
  CK:


 ☆Member (アビスパ福岡)
  GK:尾崎
  DF:平島・前田・河口・三浦
  MF:野田・バデア・久永・中払・
  FW:山下・ビアージュ
  SUB:小島・三好・篠田・服部・松原
  交代出場:松原→久永(70min)
       服部→ビアージェ(82min)
       篠田→平島(111min)
  得点:山下(23min)
  警告:バデア・服部・平島・中払
  退場:なし
  シュート:15
  CK:


 前半開始早々、サイドを巧く使って立て続けにチャンスを作ってゴールに迫ったが得点できず。
 アビスパは中盤で早い寄せで対抗。3バックの両サイドの空いたスペースを使って攻撃を仕掛けてきます。アビスパはかなり激しいボディコンタクト。
 先制はアビスパ。右サイドを中払に突破され、中央で待っていた山下がヘッドで押し込んだ。しかし、ジュビロもすかさず反撃。右サイドの西が突破、クロスを送るとエリア内で中山が倒されてPK。これを服部がきっちり決めて同点。その後は膠着状態が続く。プレスが厳しいためか、DFラインからのロングボールが多いことが気になった。ややジュビロ優勢のままハーフタイム。


 後半はアビスパのペース。ジュビロは中盤での動きが鈍く、いつものようなプレスが効かない。攻撃においては周りの選手の動き出しが遅く、アビスパのプレスの前にパスが回らず。さらに、サイドからの崩しが少なく真ん中に集まり過ぎ。ディフェンスはラインが下がり過ぎ、中盤にスペースを空けてしまい、そこを使われて波状攻撃を許してしまう。ボールを奪っても前線との間があきすぎていて展開が苦しい。押される中をカウンター攻撃に望みを託すジュビロらしからぬゲーム運び。その上、服部が2枚目の警告を受けて退場。(前半の1枚目はかわいそうな警告だった。レフェリーが、一度流す仕草をしたオフサイドを、一転取ったため服部が一言いうとカード。。。)

 10人となったジュビロだが、ここからはしぶとさを発揮した。後半も35分を過ぎてくると互いに中盤はスカスカ。ゴール前の攻防が増えてくる。DFの体を張ったディフェンスとアビスパのシュートミスとに助けられて後半終了。


 延長戦は一進一退。互いにチャンスを作りながらも後一歩及ばない。時計だけが刻々と時を刻んでいく。引き分けも視野に入ってきた延長後半、中央を俊哉、中山で突破して西にラストパスが出る。GKと1対1になった西が落ち着いてゲット。長いゲームが終わった。


 しかし、今日も強いのか弱いのか分かんないジュビロだね。一人減ってからの粘りは見事だが、そこまで追い込まれないとダメなのかね。ま、わたしの印象としては、札幌戦と同様、勝ちを拾ったゲームだね。


 それはそうと、今日のレフェリーの北村さんのジャッジは基準が一定でなく、かなり不安定と感じました。視野が狭くて見なくてはイケナイ場面を見ていなさ過ぎと思います。それが選手たちの不信感を生んで必要以上にゲームが荒れてしまったように思います。レフェリーがゲームを壊してしまった。ジュビロにとってもアビスパにとっても納得のいかないジャッジだったと思います。


ジュビロ 2vー1 アビスパ
   


【8】11節 vs柏レイソル(2001.6/16)

      
 しぶとさが戻ったか。1−0で完封。

 例によって、記録は手元の集計によりますので公式記録と異なる場合があります。なお、タイム表示は国際式によっています。


  MC:高田
  R:ディック=ヨル
  AR:中井・山口
  S:河合
  会場:柏の葉競技場
  天気:曇時々晴
  気温:25度(推定)
  観衆:17,787人

 ☆Member(Jubilo)
  GK:アルノ
  DF:秀人・大岩・山西
  MF:俊哉・福西・服部・ジレ・西
  FW:中山・清水
  SUB:山本・川村・浄・ノブお・西野
  交代出場:西→ノブお(71min)
       ジレ→浄(80min)
  得点:中山(6min)
  警告:服部
  退場:なし
  シュート:10
  CK:


 ☆Member (柏レイソル)
  GK:南
  DF:渡辺毅・ホン=ミョンボ・薩川
  MF:渡辺光・明神・萩村・入江・大野・
  FW:加藤・北嶋
  SUB:
  交代出場:平山→入江(46min)
       酒井→大野(46min)
       砂川→大野(71min)
  得点:なし
  警告:なし
  退場:なし
  シュート:3
  CK:


 前半、開始早々から激しい中盤での潰し合い。ジュビロは中盤で手数をかけず、たてに放って、そこから展開する。左右のスペースに中山が流れる。。。中央でポストをこなす。
 得点は早々。ジレのCKから飛び込んだ中山が頭で決めたもの。遠目で見たわたしには誰かがすらしたボールに反応して決めたように見えましたが。。。
 レイソルのトップにはボールを入れさせない。北嶋の動きをうまく封じている。しかし、レイソルのFkはなんだかなあ。ハーフウェーラインの向こう側からでもゴール前に放ってくるんだな、これが。何が何でもパワープレーですか。
 ジュビロは素早いパス回しでレイソル中盤を翻弄する。中山、俊哉、西が何度もディフェンスのウラに飛び出してチャンスを掴むも、なかなかシュートまでは持ち込めない。
 ジュビロも右サイドをやられているが、シュートは打たせない。1−0のままハーフタイム。


 このままでは終わらないだろうという思いを胸に後半開始。
 立ち上がりは前半のままのペース。綺麗に左右に振って真ん中から福西のシュート。クロスバーにあたって真下に落ちるが、ゴールラインを割っていない。中山が突っ込みこぼれたボールはインゴールに転がるが、ファール。
 で、直後の平山のシュートあたりから流れが変わった。右サイドやられ始め、良いボールを折り返されるようになる。押し込まれ始める厳しい時間帯が続く。サイドからの攻撃が活性化したレイソルは中盤での寄せが速くなった。で、例の強引なセットプレーから落としたボールに北嶋が反応してゴールネットが揺れる。が、落としたときにファールがあったと言うことでノーゴール。

 レイソルの寄せが速くなり素早い攻撃が難しくなってくるが、ノブおを入れて、右サイドでの平山の攻撃を止めてレイソルの攻撃をペースダウンさせた。さらに、浄を入れてリズムをとりもどした。 で、40分過ぎからは安心してみてられた。そして、ロスタイムの余裕の球回し。最後はしたたかさを存分に発揮しての勝利。いや〜、難しいゲームをうまく取った。


 やっぱり服部クンは攻守に便りになるな〜。福西との連携も良かったし。。。中山の動きは流石でした。で、ジレなんですがプレスキックの精度は高いですね。でも、時々持ち過ぎでチャンスをつぶしてしまうことが。。。後半はバテルし。。。でも、ボール扱いは巧いッス。


ジュビロ 1ー0 レイソル
   


【7】10節 vsコンサドーレ札幌(2001.5/19)

      
 敗色濃厚のジュビロを救ったのは高原!勝利を決めたのは大岩!!

 例によって、記録は手元の集計によりますので公式記録と異なる場合があります。なお、タイム表示は国際式によっています。


  MC:成田
  R:岡田正義
  AR:柴田・松尾
  S:野田
  会場:ジュビロ磐田スタジアム
  天気:晴
  気温:25度(推定)
  観衆:12,979人

 ☆Member(Jubilo)
  GK:アルノ
  DF:秀人・田中・大岩
  MF:俊哉・福西・服部・平野・西
  FW:中山・高原
  SUB:大神・山西・浄・ノブお・前田
  交代出場:平野→浄(65min)
       西→ノブお(72min)
  得点:高原(94+min)
     大岩(104min)
  警告:田中(19min,58min)・秀人(97min)
  退場:田中(58min)
  シュート:前半7、後半7、延長前半3
  CK:前半2、後半4、延長前半0


 ☆Member (コンサドーレ札幌)
  GK:佐藤
  DF:森・名塚・大森
  MF:田渕・野々村・ビジュ・和波・山瀬・アウミール
  FW:播戸
  SUB:藤ヶ谷・森川・中尾・伊藤・黄川田
  交代出場:和波→森川(80min)
       山瀬→黄川田(80min)
       播戸→中尾(80min)
  得点:和波(64min)
  警告:ビジュ(28min)
     播戸(53min)
     和波(69min)
     野々村(82min)
     森(100min)
     田渕(102min)
  退場:なし
  シュート:前半6、後半4、延長後半1
  CK:前半3、後半0、延長前半0


 なんともはや、劇的な幕切れ。札幌のファンはさぞや肩を落としていらっしゃることでしょうな。退場者を出して一人少ない上にカウンターから先制され、がっちり引かれて崩せない。。。完璧な負けパターン。起死回生の同点弾は94分。
 結果的には勝ちを拾ったワケだが、それもこれも前半の決定機にきちんと決められなかったツケ。決めるべき時に決めておかないでに負けた前節の轍を踏んでしまうところであった。

 前半立ち上がりはジュビロのペース。素早い球回しとチェックでコンサを圧倒。この時間帯に先制しておけば簡単なゲームだったはずだ。中山に2度の決定機があったが。。。それにしても、平野はなかなかフィットしない。この日は、西と盛んにポジションチェンジをしていたがあまり効いていなかった。やはり、動き出しが遅いことと、スペースで貰えないことが機能しない原因では。
 その後、ジュビロの中盤でのプレスが落ち札幌のカウンターを繰り出すものの決定的な形になったのは1,2度だけ。もっとも、シュートは札幌の方が積極的に打ってくる。この日のジュビロは全般的に中盤でのプレスが弱かった。それでも前半はまあまあ効いていたが、後半、マコが退場になってからはまるで効かなくなり、中盤で札幌に拾いまくられる時間帯もあった。終盤にに西から俊哉と連続決定機があった。これを決めておくと楽だったハズだ。。全部ハズしたけど。0−0のままハーフタイムに。


 後半も開始からジュビロが攻勢をかける。今一つシュートが枠に行かない。中盤でのプレスが効かなくなってカウンターを喰いやすくなってくる。そんな中でのマコの2枚目のイエロー。ネット上ではこのイエローの判定に異議を唱えるヒトが多いけど、わたしゃ仕方ないと思っている。確かにボールに言ってるケド、トップスピードで走り込む選手の前に身体を投げ出してますから危険なプレーであるに違いないです。マコは全く抗議をせずに控え室に下がっています。マコ自身は『やってもーた』って感じだったんでしょう。
 マコの位置にハットが下がります。が、一瞬のミスから左右に振られ、どフリー和波に先制を許してしまう。このあたりから札幌に中盤を支配され苦しい時間帯が続く。流れを変えたいジュビロはノブおを投入。これが奏効して流れはジュビロに。怒濤の攻めを続けるがあと一歩でゴールが割れない。その内、中盤が作れなくなりディフェンスラインからロングボールを放り込む攻撃が多くなってきた。しかし、札幌ディフェンスの集中した守りでことごとく跳ね返す。。。そしてロスタイム。敗色濃厚。残り1プレーかなと思った94分。ノブおのスローインから大岩、服部と繋ぐ。服部が2トップめがけてロングフィード。中山が競る。潰れる。ボールがこぼれる。高原がディフェンスに競り勝って、執念のヘディング。ボールはGKの脇をすり抜けてゴールへ。。。沸き立つスタジアムに後半終了のホイッスルが鳴り響いた。


 延長戦。両チームとも疲れが見える。ジュビロサイドとしては風上に立っている前半のウチに決めてしまいたい。が、ジュビロはヘロヘロの状態。それでも気力だけでボールを追っている感じだ。前日のエスパルス戦の延長のようにgoal to goalの展開。どちらが先にゴールを割るのか、予断を許さない状態。スタジアムが歓喜に揺れたのは103分。服部のFKに一番遠いサイドにいた大岩が豪快にヘディング。これがゴールに突き刺さってVゴール。何ともはや劇的な幕切れではありました。


 ともかく、勝ち点2とは言え、勝利を収めたことがすべて。正直、負けゲームを拾ったって感じです。長いシーズン、こういうゲームもあるでしょう。しかし、ほめられた内容ではありません。中盤でのプレスが弱く、ボールは走らず、軽率なプレーからピンチを招く。反省することは山ほどあります。それと、名波がいない時は、WBを置く普通の3−5−2で良いんじゃないかな。平野も西もそれが出来る選手なんだから。それとも、それだとバランスが取りにくいのか?ゲーム中、カントクは西と平野には中に絞ってプレーするように指示していたみたいです。そして、苦戦したもう一つの要因は各選手のコンディションが悪いこと。ハードスケジュールの疲れが出てきていますね。足に不安を抱える選手がたくさんいて心配です。そんな中で福西はよくやっていた。とても効いていた。MOMは大岩でしたが、影のMOMがフクだな。


ジュビロ 2vー1 コンサドーレ
   


【6】9節 vs清水エスパルス(2001.5/12)

      
 エコパのこけら落とし、アウェー戦とは言え、4割はジュビロファンだったと思う。

 例によって、記録は手元の集計によりますので公式記録と異なる場合があります。なお、タイム表示は国際式によっています。


  MC:吉田
  R:レスリー=モットラム
  AR:長田・青木
  S:二俣
  会場:静岡スタジアム・エコパ
  天気:晴
  気温:23度(推定)
  観衆:52,959人

 ☆Member(Jubilo)
  GK:アルノ
  DF:秀人・田中・大岩
  MF:俊哉・福西・服部・平野・奥
  FW:中山・高原
  SUB:大神・山西・佐伯・西・清野
  交代出場:平野→西(46min)
  得点:なし
  警告:奥
  退場:なし
  シュート:8
  CK:?


 ☆Member (清水エスパルス)
  GK:真田
  DF:戸田・森岡・古賀
  MF:市川・平松・伊藤・澤登・アレックス
  FW:バロン・安永
  SUB:黒河・谷川・池田・吉田・久保山
  交代出場:安永→久保山(80min)
  得点:平松(105min)
  警告:澤登
  退場:なし
  シュート:4
  CK:?



 さて、観戦記を書く気が起こらず、ちょっと遅くなりましたが、見たままの感想を少し。

 この日のジュビロは、名波の怪我で彼の位置には俊哉が入りました。やはり、名波のバランサーとしてのチカラの凄さを実感させられるゲームでした。また、名波じゃなかったっていう心理的なものが大きかったように思います。名波に対する信頼感っていうんでしょうか、あそこに走り込めばパスが来るって信じて走ると、必ずパスが来るっていう。そのへんがダイナミックにパスが回らなかった一因かと。ま、俊哉が悪かったってことではないですが。。。
 もっとも、エスパルスもジュビロを良く研究していて、スペースを作らせなかったし、サイドを高く保つことでジュビロの攻撃を封じる意図が感じられました。で、前半苦戦した最大の要因は平野。平野の動きが少なくて他のジュビロの選手とかみ合わない。奥と俊哉でサイドをやるときは左右でポジションチェンジしたり、服部のオーバーラップを使ったり(時には秀人も。。。)、かなりダイナミックに展開します。このあたりの動きが平野には出来なかった。

 後半になって平野に代えて西を投入します。奥を左サイドに回して、右は西。これが奏効してジュビロはリズミカルな展開が可能になってきます。中盤でのプレスが効いてきましたし、エスパルスの両サイドの市川、アレックスも封じました。バロンにも決定的な仕事はさせませんでした。言っても仕方がないことですが、大岩のシュートがファールでノーゴールにならなければ、思うつぼの勝利だったんですけどね。。。

 さて、延長戦はお互いに疲労からプレスの効かないゲームとなり、結果、goal to goalのスリリングな展開となりました。
 Vゴールの場面。一見オフサイドのように見えます。バロンは確かにオフサイドの位置にいました。が、わたしにはバロンはプレーの意志がないように見えました。例えオフサイドの位置にいても、プレーの意志を見せなければオフサイドは取らないというのが最近の正しいジャッジです。ですから、副審の誤審だとは言い切れません。そんなことより、入ってきたクロスに対する処理のミスの方が問題でしょう。アルノは奥に「スルー」と声をかけたそうですが、うまく意志の疎通が出来なかったようです。

 さて、負けてしまいましたが、ま、ものは考えようで、エスパルスから勝ち点を1つ奪い取ったわけです。これがこの後で意外と効いてきたするかも知れません。さらに、崩されて点を取られたわけではありませんので悲観することはないと思います。気持ちを切り替えて、次を考えましょう。




エスパルス 1vー0 ジュビロ
 


【5】8節 vsガンバ大阪(2001.5/6)

      
 今年のGW中で一番の日和に恵まれた磐田地方。少し暑いくらいの陽気でした。

 例によって、記録は手元の集計によりますので公式記録と異なる場合があります。なお、タイム表示は国際式によっています。


  MC:中道
  R:太田
  AR:河合・高山
  S:福岡
  会場:ジュビロ磐田スタジアム
  天気:晴
  気温:23度(推定)
  観衆:15,869人

 ☆Member(Jubilo)
  GK:アルノ
  DF:秀人・田中・大岩
  MF:俊哉・福西・服部・名波・奥
  FW:中山・高原
  SUB:大神・浄・平野・ノブお・清野
  交代出場:名波→ジヴコビッチ(56min)
       服部→浄(69min)
       俊哉→平野(75min)
  得点:高原(7min)・俊哉(44min)
  警告:秀人(87min)
  退場:なし
  シュート:前半10、後半5
  CK:前半2、後半1


 ☆Member (ガンバ大阪)
  GK:都築
  DF:柳本・宮本・木場・新井場   MF:ビタウ・稲本・遠藤・二川
  FW:ニーノブーレ・吉原
  SUB:岡中・山口智・森下・山口貴・松波
  交代出場:宮本→山口智(47+min)
       二川→森下(46min)
       吉原→松波(75min)
  得点:なし
  警告:なし
  退場:なし
  シュート:前半1、後半1
  CK:前半0、後半1



 GW中に3ゲームというハードスケジュールの3ゲーム目。その前には代表のスペイン遠征で6人を取られていたジュビロ。コンディションは最悪。それがゲームにも如実に現れていた。
 前半開始早々こそは、いつも通りの激しいプレスでボールを奪って素早く前へと運んでいた。7分には高原→中山→高原と繋いで中央突破。GKと1対1になった高原が落ち着いてゲット。難無く先制。
 ここから明らかにプレスが落ちた。ところが、ガンバの中盤でのプレスも弱く前への圧力が感じられずジュビロペースのまま。ゲームは淡々と進んでいく。いつもに比べてプレスが弱いジュビロだが適切なポジショニングでピンチを防ぎ、ガンバにシュートを打たせない。前半のシュートはミドルレンジからの稲本のシュート1本だけ。攻撃では時折みせる素晴らしいパスワークからシュートまで至るがGK都築の好セーブで追加点は取れない。
 こりゃ1−0でハーフタイムか?と思った44分。福西からのフィードが(ジュビロから見た)左サイドの柳本へ流れてしまう。柳本のトラップが大きい。と、これを俊哉がかっさらってエリア内に侵入、そのままシュート。これがファーサイドのサイドネットに突き刺さり2−0。なんと、ガンバはロスタイム内に選手交代をした。ほどなくハーフタイム。

 後半、ガンバは3バックに変えてきた。中盤の枚数を増やし、二川に代えて出場の森下と新井場をサイドに張り出させ、ジュビロの中盤を抑えようという作戦だろう。これが奏効する。ガンバは中盤でボールを持てるようになり、サイド(特に右サイド)からの攻撃が再三いい形を作った。しかし、ジュビロのDFは慌てずこれに対応。ほとんど決定的なシュートは打たせなかった。ジュビロは何度か決定機を作ったがシュートに正確性を欠き得点には至らず。後半はほぼ互角の展開でタイムアップの笛を聞いた。


 前後半を通して、ジュビロの選手のコンディションの悪さが目に付いた。元気なときのプレスの速さ、サポートのスピードが明らかに遅かった。それでも勝てたのは前半の早い時間で先制したこととイイ時間帯に追加点が取れたこと。あと、ガンバもあまりコンディションが良く無さそうだったこと。スペイン帰りの選手がたくさんいる中でGW進行の過密スケジュールがパフォーマンスを落としてしまっているように思った。

 さて、今日は70分近く出場した清野選手について。一言で言っちゃうと『みるい』ってことでしょうか。共通語に翻訳すれば『まだまだ青いなあ』ってところかな?(ちょっと違う気もするが、他の地方の人すまん。この言葉ががいちばんしっくりくるんだわ。)彼だけ周りとリズムが合っていなかったし、ずいぶん戸惑っている風にも見えた。さらにディフェンスが軽い。今年のジュビロのサッカーではトップの選手といえどもガンガン守備に走り回らなくてはいけないハズ。あと、シュートは枠にね。使っていくうちに良くなっていくかな。
  平野選手も出場。15分程度の時間でしたが、初のサックスブルーユニ。で、あまり見せ場はなかったな。ちょっと押し込まれる場面が多くて攻撃参加の機会が少なかった。一度、良いオーバーラップをしたけどシュートまではいけなかった。クロスの精度もまだ本調子とは言えないようだった。これからだね。

 


ジュビロ 2ー0 ガンバ大阪
     


【4】6節 vs名古屋グランパスエイト(2001.4/28)

      
 この日はゲーム前から雨模様。今季最多の17,009人の観衆が入りゲーム前から凄い熱気。

 例によって、記録は手元の集計によりますので公式記録と異なる場合があります。なお、タイム表示は国際式によっています。


  MC:福村
  R:梅本
  AR:金子・南
  S:福岡
  会場:ジュビロ磐田スタジアム
  天気:雨
  気温:19度(推定)
  観衆:17,009人

 ☆Member(Jubilo)
  GK:アルノ
  DF:秀人・大岩・山西
  MF:俊哉・福西・服部・名波・奥
  FW:中山・高原
  SUB:大神・浄・ジヴコビッチ・ノブお・清野
  交代出場:名波→ジヴコビッチ(56min)
       奥→ノブお(65min)
       中山→清野(88min)
  得点:高原(66min)・中山(75min)・高原(89min)
  警告:ジヴコビッチ(84min)
  退場:なし
  シュート:前半9、後半6
  CK:前半2、後半2


 ☆Member (名古屋グランパスエイト)
  GK:楢崎
  DF:大森・古賀・海本・平岡
  MF:山口・酒井・ウェズレイ・ウリダ
  FW:ストイコビッチ・滝澤
  SUB:本田・西澤・岡山・岩田・森山
  交代出場:ストイコビッチ→岡山(67min)
      :滝澤→森山(72min)
      :酒井→岩田(81min)
  得点:なし
  警告:古賀(25min,91min)、岡山(70min)、山口(77min)
  退場:古賀(91min)
  シュート:前半1、後半2
  CK:前半2、後半4



 いや〜、強いッス。ファンが一番驚いているかも知れません。

 開始から15分間、ジュビロは前から激しくプレスをかけます。前半勝負なのか?ってくらいガンガンいきます。グランパスもこれに応戦。中盤で激しく潰し合う展開に。そのプレスをかいくぐってジュビロは形を作ります。ボールを持っていない選手の動き出しが良いです。福西が高原がフリーでシュートを放つも、ジャストミートしなかったり枠に行かなかったり。。。この日の福西はここぞと言うときに良い上がりを見せて効果的なシュートを放っていました。でも、形を作ってフィニッシュまで持っていくのにゴールが生まれない。これって流れを失うきっかけなんですよね。

 案の定、半ば過ぎにプレスが落ちたあたりからグランパスも中盤での組立が出来るようになります。ただ、流れの中から決定的な形は作られず、DFと中盤の連携も良い。ただ、ピクシーのプレスキックは驚異。オフサイドでノーゴールとなったものの、ピクシーのFKからのこぼれを押し込まれネットを揺らされる場面も。。。一進一退のまま後半へ。

 後半あたまでの選手交代は無し。スペイン遠征帰りのメンバーもそのままピッチへ。後半も開始から激しくプレスをかける。開始10分は激しくいくっていう決まり事があるのか?グランパスも素早いパスワークで対抗。白熱のゲームとなる。いや〜、雨でスリッピーな日にカウンター主体のチームぢゃなくてよかったゼ。パスワーク勝負ならジュビロに一日の長アリ。
 ゲームが動いたのは選手交代の後。疲れの見える名波を下げジヴコビッチを投入。さらに奥を下げてノブおを入れる。マガジン誌言うところのN−BOXシステムは変えず、名波の位置には俊哉を、奥を右に回してジレは左の奥の板位置に。さらに奥をノブおに交代と点を取りに行く。
 選手交代が奏効して、先制点は66分。右サイドで秀人、ノブおのパス交換からパスを出した秀人がそのまま切り込んでマイナス気味のクロスを送るとニアで中山がスルー、背後にフリーで入り込んだ高原が冷静に右足で叩き込む。
 10分後、今度は左サイドで服部が巧く抜け出してファーサイドにフリーでいた中山にピンポイントのクロス。これを難無く決めて、ゴン・タカアベックゴール。
 その後もジュビロの攻勢は続く。この日のノブおは鋭い突破こそ無かったが、巧いパスで崩しに加わった。さらに名古屋がノブおの足を必要以上に警戒。ノブの攻撃力で相手の左サイドを封じ込めることに成功。左サイドのジレも持ち前の足技とパスワークで相手ディフェンスを翻弄。両サイドのタイプの違うオプションは意外に面白いかも。ただ、中山に代わって入った清野は、ノブおの使うスペースを消してしまったり、まだ動き方が分かっていない感じがあってたが、技術的には巧い選手と感じた。
 で、終了間際にまたまた右サイドから今度は俊哉とのぶで崩して俊哉が折り返す。中央に走り込んだ高原。一トラップ目をミスしたものの、持ち直し、切り返してシュート。これがDFとGKの間をすり抜けてゴールを揺らす。
 すっかり集中を切らしてしまった名古屋は、古賀が判定に異議を唱えこの日2枚のイエローカードで退場。思わぬ大差がついて勝負の一戦は終わった。この日のMOMは大岩。これはわたしも納得。3点取りましたが、ディフェンスも名古屋を零封。大岩は読みの良いプレーでピンチを未然に防ぎ、体を張ったプレーで再三シュートをブロック。左サイドも中央もOK。3人のCBは万全。問題はヤマなんだなあ。。。


ジュビロ 3ー0 名古屋グランパスエイト


【3】5節 vsセレッソ大阪(2001.4/14)

      
 ゲーム前、雨がぱらつきましが大勢に影響なし。しかし、ゲームは荒れました。

 例によって、記録は手元の集計によりますので公式記録と異なる場合があります。なお、タイム表示は国際式によっています。


  MC:氏家
  R:太田
  AR:清水・山口
  S:間島
  会場:ジュビロ磐田スタジアム
  天気:曇
  気温:19度(推定)
  観衆:10,576人

 ☆Member(Jubilo)
  GK:アルノ
  DF:大岩・田中・山西
  MF:俊哉・福西・服部・名波・奥
  FW:中山・高原
  SUB:大神・浄・前田・ジヴコビッチ・ノブお
  交代出場:俊哉→ノブお(46min)
       山西→浄(71min)
  得点:名波(48min)・中山(55min)・高原(91min)
  警告:奥(36min)・高原(43min)・福西(71min)
  退場:田中(33min)
  シュート:前半1、後半12
  CK:前半1、後半4


 ☆Member (セレッソ大阪)
  GK:河野
  DF:山口・斉藤・蔵田・キム
  MF:ユン・田坂・ノ・大久保
  FW:西谷・岡山
  SUB:藤原・久藤・清水・真中・大柴
  交代出場:西谷→清水(52min)
      :岡山→大柴(59min)
      :ノ→真中(84min)
  得点:大久保(15min)・西谷(40min)
  警告:清水(61min)、真中(93min)
  退場:大久保(33min)
  シュート:前半3、後半3
  CK:前半3、後半2



 ん〜、なんだかなあ。前半と後半はまるで別のチーム。

 立ち上がりの布陣はこんな感じ。

    中山  高原
   奥     俊哉
      名波
   服部    福西
  山西  田中  大岩
      アルノ


 立ち上がりからセレッソの動きが良く中盤の高い位置でプレスをかけてドンドン前に出てくる。素早くパス繋いで攻め込んでくる様はジュビロを見ているよう。ま、早い話、ジュビロがやりたいことをやられてしまったってことですわ。で、先日のナビスコ杯1回戦と同じようにルーキー大久保に先制を許してしまう。敵ながら天晴れな得点であった。

 ジュビロはセレッソの早い寄せに苦しみミスパスを連発、リズムが作れない。バランス良く守られてボールを持っても打開できない時間が続く。もっと、サイドを巧く使わないと崩せないぞ。

 ってワケで流れが悪いときに事件は起きた。
 セレッソの前線へのフィードをマコがクリア。クリアした後へ大久保が絡んでくるが、足を上げてマコの足を狙ってタックルにいったように見えた。明らかなレイトタックル。(ラグビー用語か?)二人はもつれ合って倒れる。マコの蹴ったボールはタッチラインを割ってボールデッドでプレーが止まる。立ち上がった二人だがムードが険悪。そして、大久保がマコの胸を突き飛ばす。報復にマコが頭突き。。。レフェリーは見ていなかったようだが、副審がしっかり見ていた。セレッソサイドは大久保の退場は無いだろうと考えていたようで、レフェリーに対し、さかんに副審が旗を揚げてアピールしている方を指さしていた。ところがレフェリーは両者にレッドカードを出し退場を命じた。大久保には少し厳しい判定かなと思うが、そもそもの発端は彼が作っている。マコの行為は弁解の余地無し。

 マコ退場後の布陣は以下の通り。

    中山  高原
   奥     俊哉
      名波
      服部
  山西  大岩  福西
      アルノ


 さて、両者の退場で利したのはどちらか?ハッキリ言おう、それはジュビロだ。誤解を恐れずに書くが、さんざん手を焼いていた大久保をマコが身を犠牲にして葬り去ってしまったのだから。事実、この退場劇以降、セレッソの攻勢が止まってしまった。ただ、前半終了間際に、山西のまずいプレーから思わぬプレゼントを差し上げてしまったのは計算外。けだるいハーフタイムの後に後半開始へと続く。





 後半。カントクは博打に打って出た。俊哉を下げて、飛び道具を投入した。ノブオである。さらに名波の位置を前目にし失点覚悟で点を取りに来た。こんな感じであるがこれが功を奏した。

    中山  高原
      名波
   奥      ノブお
      服部
  山西  大岩  福西
      アルノ

 開始早々、いきなりノブおの突破からのシュート。俄然前掛かりになる。そして48分、ゴール前で相手のパスをカットした名波が自分で切り込んで左隅に流し込んで1点差に。これで流れが変わった。両サイドを使えるようになりボールが回るようになる。ボールの無いところでの動き出しも早くなり一転してイケイケどんどんな展開に。特に右サイドのノブおのスピード豊かな突破にセレッソDF陣はキリキリ舞の様子。そして、これは前半あれほど活発だったセレッソの左サイドの攻撃を封じ込めることをも意味した。

 同点弾は意外に早くやってきた。55分、ショートCKからのクロスを、中山がうまくマークを振り切ってヘディングシュートを放ち、ネットを揺らした。その後もボールを支配してゴール前に襲いかかるが、セレッソも次第に落ち着きを取り戻し、時折見せるカウンターが効果的な展開となってきた。そして、カントクは左サイドを使われ始めたと見るや今ひとつ安定感に欠ける山西を下げて浄を左のCBに入れた。

 そして、ドラマがわれわれを待っていた。延長突入が濃厚と思われた91分。中盤でボールを奪ってすかさずたてパスが高原に入る。ドリブルで持ち上がる高原。左サイドを中山が全速力で上がっていく。DFを自分に引きつけながら高原は、右サイドを快速を飛ばして上がってくるノブおの前に広がるスペースに絶妙のパス。ノブおはスピードを落とすことなく駆け上がると充分にえぐってから中央へ折り返す。DFを二人背負ってニアに飛び込む中山。それとクロスするようにファーサイドに走り、中山の空けたスペースに飛び込む高原。そこへピンポイントでノブおからのクロスが送られてくる。高原が身体を投げ出すようにして頭から飛び込むとボールはセレッソゴールに突き刺さった。鮮やかな逆転ゴール。歓喜の渦。そして座り込むセレッソの選手たち。。。


 ほどなくタイムアップの笛が鳴った。冒頭にも書いたが、前半と後半ではまるで別のチーム。最後は意地を見せて勝利をもぎ取ったが、前半のおぞいゲーム運びを忘れて貰っては困る。今度の水曜日に再びセレッソと相まみえるのだから。今度は長居である。セレッソホームである。敵さんは死に物狂いでやってくるに違いない。1回戦で負けるわけにはいかないんだ。


 最後にレフェリーに苦言を一つ。このゲームが2人の退場者と4枚に警告を出す荒れたゲームになってしまった責任の一端はレフェリーのジャッジメントにもあった。ゲーム開始直後の荒っぽいプレーに対してきちん対応していればこんなコトはなかったはずだ。それに気づいて後半からはかなり厳しく笛を吹くようになったが、最初からやってくれていればと悔やまれる。退場者を出すようなゲームは、たとえ勝っても後味が悪い。


ジュビロ 3ー2 セレッソ大阪

【2】3節 vsFC東京(2001.3/31)

 雨上がりの磐田は強風にさらされていました。。。

 例によって、記録は手元の集計によりますので公式記録と異なる場合があります。なお、タイム表示は国際式によっています。


  MC:石崎
  R:松崎
  AR:河野・山城
  S:森
  会場:ジュビロ磐田スタジアム
  天気:曇時々晴
  気温:11度(推定)
  観衆:13,573人

 ☆Member(Jubilo)
  GK:アルノ
  DF:大岩・田中・服部
  MF:西・福西・奥・名波・藤田
  FW:中山・高原
  SUB:大神・山西・佐伯・ジヴコビッチ・ノブお
  交代出場:西→山西(78min)
  得点:服部(26min)PK
  警告:西(71min)
  退場:なし
  シュート:前半8、後半5
  CK:前半3、後半3


 ☆Member (FC東京)
  GK:土肥
  DF:内藤・サンドロ・伊藤・藤山
  MF:浅利・下平・増田・文丈
  FW:ケリー・呂比須
  SUB:小沢・梅山・喜名・佐藤・松田
  交代出場:浅利→佐藤(64min)
      :下平→喜名(74min)
      :内藤→松田( 84min)
  得点:なし
  警告:土肥(29min)、呂比須(41min)、藤山(45min)
  退場:なし
  シュート:前半4、後半2
  CK:前半1、後半1



 ん〜、ジュビロにしぶとさが戻ってきたかな?

 立ち上がりの布陣はこんな感じ。

    中山  高原
  俊哉      西
      名波
    奥   福西
  服部  田中  大岩
      アルノ

 互いに中盤で激しくプレスを掛けあいボールを奪い合う。なかなかゴールチャンスが生まれない。ジュビロの攻撃は左サイドに偏っている。25分ころ、バックパスされたボールに中山・高原が厳しくチェイスを掛けてGK土肥のミスを誘い、さらに土肥はエリア内で高原を倒してしまいPK。これを服部が決めて先制。

    この得点後、東京のプレスはますます厳しくなり、ジュビロの選手はなかなか前を向いてボールを持てない。このあたりからジュビロは動きが落ちてくる。切り替えが遅くなりチャンスが作れなくなってくる。もっとも、相手にチャンスを作らせることもなかったが。。。しかし、東京はチームカラーが変わったな〜。カウンターを狙ってタテに速い攻撃が持ち味のチームだったように思うんだが、今年の東京は繋ぐ繋ぐ。ショートパスを回してゴールに迫ってくる。どっちかっていうと、こおゆうチームの方が組みしやすいんだなジュビロは。


 後半になっても同じ様な展開のゲーム。点をとれそうなチャンスも少ない代わりに取られそうな気もしない。半ばころになると、中盤の押し上げが弱くなり攻撃は2トップにお任せって感じになってしまう。それでも、中山・高原のコンビネーションが良いからそこそこ形になってしまう。

 70分過ぎからの15分がこのゲームの勝負だった。東京は次々選手を入れ替えて前にかかって来る。中盤でのプレスがルーズになりボールを回されて苦しい時間帯。それでも最終ラインが踏ん張ってなんとか失点を防ぐ。ジュビロの攻撃はロングパスに頼った単発なものに。。。85分過ぎになって東京の攻勢も息切れ。あとは余裕のボール回しで時間を使ってタイムアップ。。。


 今日は、体調不良の秀人と金澤が欠場。さらに、出場選手もハードはスケジュールで厳しいゲームだったに違いないが、各選手の頑張りで勝ちをゲット。特に名波と大岩が良かった。点こそ取れなかったが中山と高原も悪くない。さて、次節は邪悪なアントラーズ。

 

ジュビロ 1ー0 FC東京


【1】1節 vsジェフユナイテッド市原(2001.3/10)

 今年はなんだかなぁのスタートです(笑)。

 例によって、記録は手元の集計によりますので公式記録と異なる場合があります。なお、タイム表示は国際式によっています。


  MC:中西
  R:奥谷
  AR:柿花・池田
  S:二俣
  会場:ジュビロ磐田スタジアム
  天気:曇り
  気温:10度(推定)
  観衆:15,246人

 ☆Member(Jubilo)
  GK:アルノ
  DF:秀人・田中・服部
  MF:藤田・金澤・福西・名波・奥
  FW:中山・高原
  SUB:大神・大岩・佐伯・川口・西
  交代出場:藤田→西(67min)
       金澤→川口(81min)
  得点:奥(26min)・奥(32min)・田中(78min)・西(91min)
  警告:秀人(9min)
  退場:なし
  シュート:前半3、後半4
  CK:前半1、後半4


 ☆Member (ジェフ)
  GK:高さき
  DF:茶野・ミリノビッッチ・喜多
  MF:中西・長谷部・吉田・大柴・武藤
  FW:佐藤・上村
  SUB:?・井幡・?・?・?
  交代出場:上村→井幡( 69min)
  得点:上村(56min)
  警告:吉田(13min/57min)、上村(46+min)、茶野(52min)
  退場:吉田(57min)
  シュート:前半2、後半2
  CK:前半0、後半2


 さあて、いよいよ始まりましたJリーグ2001。内容的には今ひとつ、っていうか今3つくらいなんですが、結果だけ見れば快勝のスコア。。。

   前半は激しい潰し合い。両チームとも中盤でプレスをかけて相手の攻撃を早めに摘みにきます。双方とも決定的な形を作れないままに淡々と時間が過ぎてきました。とりわけ、2トップには厳しいマークがついてなかなかボールが収まりません。トップにボールが入らないために次の展開が出来ずに苦しいゲーム運びです。

 この流れを打開したのはセットプレー。GKがはじいたボールを奥がループ気味に蹴り込んで先制。続いて今度は奥がFKを直接蹴り込んで2点目。不思議なゲームです。

 このまま見せ場の無いままに前半終了。左サイドの金澤が効いてません。藤田は中に絞り過ぎ。もっとサイドに張っていないと。外からのくずしが少なかったです。



   後半、選手を代えてくるかと思ったんですが、前半のまま。相変わらずのゲーム運びだったが、次第に中盤でスペースが出来てきてパスが回り始めたかな?と思った56分。一瞬の隙をつかれてDFのウラに出され、GKと1対1の状況に。飛び出したアルノより一瞬早く上村に触られ、ループがゴールを割ってしまいます。。。

 いや〜な雰囲気。昨年の天皇杯のガンバ戦を思いだしたヒト多いんじゃないでしょうか。でも、相手が転けてくれました。その1分後、吉田が2枚目の警告で退場。

 67分。西の投入。これで右サイドの攻撃が活発になり徐々に形が出来るようになってきました。西はゴールに近いエリアでドリブル突破を狙ってきますから、これにジェフはかなり神経質になっていました。でも、3点目もセットプレー絡みから。CKのこぼれを西が放り込むと、ファーサイドにいた田中の前に流れてきます。これを難なく押し込んで3点目。これでほぼ勝負有りでした。しかし、マコのゴールっていつ以来?

   勝負はほぼ決したとは言え、スタジアムの観衆は決して満足していませんでした。流れの中からのゴールを!期待していました。今日はこれで終わりか?と思った91分。秀人からのフィードを受けた名波がハーフウェーラインに進出。遙か前を中山がゴールに向かって猛然と走っている。その中山に向かって、糸を引くようなグラウンダーのパス。これは通らずDFと交錯した中山は潰れる。こぼれたボールを西が拾い。素早く右前方の高原に。高原は1タッチでDFの股を抜くリターンパス。これを西がダイレクトでシュート。ゴールネットが揺れる。この日一番の歓声がスタジアムにこだました。素晴らしい速攻。これが今年、ジュビロがやりたい攻撃なのか?ともかく、この1点で少しモヤモヤが消え、気持ちよくスタジアムを後にすることが出来ましたとさ。

ジュビロ 4ー1 ジェフ

agatha@inh.co.jp