【6】第87回全日本サッカー選手権大会準々決勝 vs 鹿島アントラーズ (2007.12/22)

 ま、負けても失うものなど何もない試合。ホンダFCは普段のサッカーが出来たように思う。
 立ち上がり、鹿島はずいぶん慎重にゲームに入った気がする。もっと、激しくくると思ったから意外だった。
 ホンダは最初こそ何もさせてもらえなかったが、ラインを高くとってプレスをかけるいつものスタイルでDFが健闘した。攻撃は形にならなかったが、鹿島にも有効攻めをさせなかった。
 が、時間の経過とともにホンダも中盤で繋げるようになって来た。前半を通じてプレスはきちんと効いていた。やや鹿島優勢のままハーフタイムへ。

 後半。最初のシュートはホンダが打った。が、鹿島はギアを入れ替えた感じでますます攻勢を強める。が、つきもあって失点は免れる。
 60分過ぎに右サイドから、続けて左サイドを崩してチャンスを作ったあたりから一進一退の展開に持ち込んで行く。ホンダは臆せずに自分たちのサッカーを貫こうとしている。次第にパスが回るようになってくる。鹿島相手にパスサッカーが出来るとは。70分過ぎには明らかにホンダのペースとなった。ここがこのゲームのターニングポイントだった。惜しいチャンスがありながら点にはならなかったことで、再び鹿島の攻勢となる。83分には糸数がこの日2枚目の警告で退場。10人にったホンダは鹿島の猛攻にさらされるが、時折カウンターからチャンスを作り応戦した。

 延長前半もとーぜん鹿島の流れだが、時折カウンターを繰り出してチャンスを作った。ただ、選手に疲労の色が目立ち始め、運動量が落ちて来た。そして、延長後半の111分、ついに失点し万事休したわけだが、選手たちは最後まであきらめずに点を取りに行った。

 最後は、地力の差を見せつけられたが、個々の力に違いがあろうとも組織だったプレーと高いモチベーションがあればこれ程のゲームが出来る。それだけの力のあるチームなんだと思う。今日もすばらしいゲームを見せてくれた。美しく散ったと思う。是非、来シーズンに繋げて欲しいと思う。