北海道にスキーをしに行った。初めてである。最初、この年末年始はカナダに行こうって話だったんだが、諸般の事情からボツ。で、急遽持ち上がった計画のため1月1日の出発となる。今回は"全日空スキーツアー北海道"ってツアーで、行き帰りの航空券・列車の指定券と宿泊がセットされているもの。よく格安外国旅行にあるパターン。ただ、朝食はもちろん夕食も付いている。
さて、1月1日に名古屋空港を出発。(機内はガラガラ)千歳空港到着後、ツアー専用バスでテイネハイランドスキー場へ。(テイネオリンピア、札幌国際、ハイランドの中から1カ所選択だった。)天候は晴れ。さい先いいぞ。ブーツと板はこの後行く予定の富良野に送ってしまったのでこの日はレンタル。久しぶりに履くリアエントリーのブーツはちょっと違和感があった。やっと慣れたと思ったらもう帰らなくてはいけない時間。
ここは中上級者向けのコースが多く、初心者コースは林間コースばかり。最大リフト待ちは数分ってところか?ニョーボ(ピナ)のためにオリンピアの方にすればよかったか?と思った。ただ、ハイランドのスキーセンターは真新しく充実したものだったと思う。17:00、専用バスでホテルへ。宿泊は札幌プリンス。一昨年の夏に立ち寄ってとても気に入ったサッポロファクトリーにもう一度行きたかったが、1/1は全館休業日とのことでボツ。(T_T)
翌日、起きてみると雨。この時期の雨は珍しいとのこと。札幌駅から"フラノエキスプレス"で富良野へ。雨は途中から雪に変わった。スキー場は相当降ってるだろうと予想される。ここも専用バスでホテルまで送ってくれる。この日から3泊の宿は新富良野プリンス。
ホテル宛に送ってあった荷物を受け取り、取りあえず着替えて、荷物をクロークに 預けてゲレンデへ。ホテルのすぐ裏手はゲレンデで、専用出口から出ればリフトまで30秒。昼食をとりにホテルに帰り、自分の部屋に戻ってひと休み、って芸当も可能だ。この日は、風雪のため富良野ゴンドラがアウトだった。そのため、富良野DH第一高速リフト中心に滑った。しかし、フーセツ・ガス(キリ)のため視界が悪く厳しいコンディションだった。夕方、少し小止みになった。気温は氷点下7度ほど。
ホテルの生活は快適だった。食事もよかったし、(スキーに行ってフルコースにディナーなんて、わたしにとって前代未聞・空前絶後か?)ホテルの周囲に何もないですから、生活はホテルの中で完結してしまう。
さて、富良野2日目。この日は、かねてからの予定でスノーボードに初挑戦!の1日だ。われわれ参加したツアーの特典に、ボード無料レンタル・講習割引というものがあった。これを機会にボードをやってみたいというピナにつき合ってやってみることにした。富良野まで来てもったいない、という気持ちがないではなかったが、ま、成りゆきだな、成りゆき。
全く初めてボードを履くわれわれは、神妙な面もちでスクール参加者の集合場所に赴いた。スキースクール参加者が7に対してボードスクールの参加者は3くらいの割合。しかも、ボードスクール参加者のうち、その日初めてと言う人が8割。
講習が始まった。インストラクターの方はなんと40歳の方。スキーのイントラも兼務。講習を受ける側は若いです。ワタシが一人で平均年齢を上げてたような。。。ひたすら転び、汗だくになって斜面を登るうちになんとなくターンのコツが飲み込めてきた。
半日の講習が終わり、フリー滑走。ところが、ボード履いてリフトに乗ったことがない。(講習では乗らんかった。)斜面を登るのはカンベンだから、根性出してリフトに乗った。で、降りられない。降り場で係りのおじさんに向かって、胸の前で×を作って合図を送ってリフトのスピードを落としてもらった。でも、ちゃんと降りられない。。。惨めだぞ。ゲレンデに出れば、文字どおり雪まみれになって斜面を転げ落ちる。スキー初心者の頃を思い出した。あの頃もやっぱり雪だらけになったいた。 しかも、転倒すると痛い痛い。スキーで転倒するのと比べると格段に痛い!尻から転ぶのはまだましで、顔からダイブしたり、背中から倒れたり。。。まあ、ありとあらゆる転び方をしたかな。でも、おかげでスノーボーダーの気持ちも少し分かった。スノーボード履いてるとスキーヤーが邪魔で、スキー履いてるとスノーボーダーが邪魔に見えるものなんだな。それでも、1日の奮闘の甲斐あって、緩斜面ではターンが形になってきた。ピナはターンできないで苦しんでいた。
翌日もボードに挑戦することにした。この日も半日講習を受け、ターンに自信が付いてきた。そして、リフトの乗り方も教えて頂いた。午後、フリーで滑走した。
スノーボードは考えていたよりも面白く、思ったより簡単だった。たぶん、スキーで大回りターンが出来る人なら、1日の練習で一番基本的なターンは身に付くんじゃあないかと思う。ただ、この段階は、スキーでいうプルークボーゲンみたいなもんだろうから、まだまだ奥は深そう。やってみようかと思ってはいても、ボード履いてんのは若い奴等ばかりだし、あのウェアがだらしなくてヤダって方もいらっしゃると思う。でも、ダイジョブ。わたしが教えていただいたイントラの方は35から始めたと仰っていた。ウェアについては、スキーの物でボードを履いてる人もけっこういたし、また、今はスキーにもボードにも使えるっていうウェアもある。
最終日は上々の天気。今日はスキー。われわれが富良野に滞在した時期は非常に暖かく、ホテル前では、日中はプラスになることもあった。(山頂でも氷点下3度とか)そのため、雪質はあまり芳しくなく、パウダースノーを期待していたわたしはがっかりだった。何日目だったか、リフト待ちの時に「やーっやっぱ北海道は雪質がいいなあ」って言ってる人がいて、倒れそうになった。
午前中しか滑れない予定だったので、朝一から富良野ゴンドラを何本やって上がった。結局、北の峰ゲレンデには行かず終いだった。が、この日の滑走は気持ちよかった。ゴンドラの待ち時間は2〜3分で、ほとんど人のいないゲレンデをかっ飛んでいくのは快感だった。なにしろ、2日ほどボードに苦しんだから。今回のスキー行で一番爽快な時間だった。行く前は、気球に乗ろうとか、スノーモービルに乗ろうとか、星空観測に行こうとかいろんな事を考えていたけど、結局スキーとボードで終わった。ま、いっか。
さて、帰途である。新千歳空港まで専用バスで約3時間の旅。爆睡してしまった。(^^;おだやかな日和だった。空港でフライト待ちの時間が2時間半。(-_-メ)しかし、新千歳空港の土産物売場とか食堂街とか、めちゃくちゃ充実してますねえ。
帰りのひこーきですが、着陸態勢に入った後、揺れましたなあ。まるで木の葉のようにというのは大げさにしても、ジェットコースターに乗ってるみたいだったぞ。飛行機大好きなピナが気持ち悪くなったと言っていた。名古屋での乗り継ぎも具合が悪くて、家に帰り着いたのは午後11時半。富良野を発って11時間の長旅だった。
そうだ宮城へ行こう
2月の第2週目の週末はシーズンで一番の混雑となる。しかし、平日に休めない我々が行くとなればここは外せない。10日の月曜日が休めたら。。。
一番込み合う時期とあって長野県内や岐阜県内のスキー場を敬遠し、長駆東北まで足を延ばすことにした。ほんとは安比に行きたかったが宿が取れずに断念。宮城のえぼしスキー場にした。(正確には、みやぎ蔵王えぼしスキー場)しかも、今回はスキーは履かない。スノーボードオンリーでいくことにした。
浜北から都心を経由して宮城まで、とうていクルマでいく気にはなれない。で、鉄道でということになるのだが、これがまた結構大変だった。夜行でいくほど遠くなく、朝立ちでいくには遠すぎるので金曜の宿を取らねばならない。えぼしスキー場の直近には大きな宿泊施設がない。そこで多くの人は、約20分ほど降りたところの遠刈田温泉(とおがったおんせん、と読む。ま、1度覚えたら忘れませんね。)に宿を取りる。ところが、最寄りの新幹線駅である白石蔵王駅からバスで1時間かかる。我々がここに着つけるのはどう顔張っても22時。すでに最終バスは出た後である。タクシーとばすほどのぜーたくはできない。じゃあ、いっそ仙台まで行って翌朝一番のバス(7:30仙台発で白石蔵王駅は経由しない)でえぼしにはいるか?とも思ったが白石蔵王駅前に宿を取り、ここからの始発(8:36)でのんびり行くことにした。
白石蔵王の駅前は寂しい。ホテルは我々の泊まった白石蔵王パレスホテルしかない。この駅は新幹線開業時にできた単独駅なので仕方ないが。(在来線の白石駅までバスで5分くらい。)ホテルはビジネス系とシティー系の中間くらいかな。朝食はバイキングではなくちゃんとした食事でよかった。
さて、駅前からバスに乗り込む。路線バスだから途中でいろんな人を乗せたり下ろしたりするんだが、スノーボードを抱えたあんちゃんやスキー板を持った中ぼーなんかが、わらわら乗ってくるのがいかにもローカル。遠刈田温泉を過ぎるとバスは山道を登るようになりほどなくスキー場に着いた。
着替えて、スノーボードを借り、講習を受けることにする。で、まず腹ごしらえ。食堂も数あって味もまあまあか。スキー場はゴンドラもあってなかなか広い。が、われわれは一番下のクワッドとファミリーゲレンデのペアしか乗らなかった。この日の講習は、受講者9人。先生がM田さんというきれいな女性であった。
宿泊するみやぎ蔵王ロイヤルホテルの送迎バスが16:30分に出るというのでこれに乗った。ホテルは、温泉街から少し奥に入ったところにあり、なかなか立派なホテルであった。でも、基本的には旅館でローカやロビーを浴衣やスリッパで歩いていいですよってホテルだった。まあ、堅苦しくなくていいと言う人もいるでしょうが、ホテルというからにはちょっと。。。とわたしは思ってしまう。でも、通された部屋は広くて快適であった。ホテル風温泉旅館だから大浴場があって露天風呂なんかもあって、それはそれでよかったが。。。
翌朝、ホテルのチャーターしたバスでスキー場まで送ってもらう。この日もスノーボード。講習。先生は前日のM田先生だった。時間の都合で午前中だけしか滑れなかったのは残念だった。今回の最大リフト待ちはこの日の11時頃の10分待ち。信州ではこうは行くまい。
さて、今回の最大の反省点。
スキーヤー交錯しそうになって互いに転倒した。転倒の拍子に外れたスキーヤーの板がワタシにむかって飛んでくるのが見えた。それは、とっさに頭を抱えた腕の上に降ってきた。「だいじょぶですかー」笑いの混じった声で(少なくともワタシにはそう聞こえた)呼びかけられてキレてしまったワタシは、板を投げ返してしまった。いやー、大人げない。しかし、今回は一般のスキーヤーがスノーボーダーをどんな風に見ているかがホントによくわかった。確かにマナーのよろしくないスノーボーダーはいる。しかし、それはスキーヤーも同じ事。これだけスノーボーダーが増えればスキーヤーとの共存・共生のために互いを理解する姿勢が必要になるね。スキーヤーの皆さん1度スノーボードに乗ってみて欲しい。スノーボーダーの皆さんは1度スキーを履いてみるといい。お互いの動きや気持ちが分かるはずだ。ま、ワタシがいうのも何ですが。。。
バスで白石蔵王に戻り、新幹線で帰途についたワケだが、白石蔵王の駅で温麺(うーめん)というを食べた。ワタシの住んでいるあたりにはにゅうめんというのがあるがどこが違うんだろ?
富良野が好きになったワケ
今年も富良野に行った。年末年始にスキーに行くなら富良野。そう決めていた。
ところが、宿の手配がなかなかでない。泊まるところが新富良野プリンスでなければ富良野に行く意味が半減である。ホテルからゲレンデまで10秒だし、昼食後、部屋でくつろげるし、何しろ楽ちんなのである。結局、3泊分しか宿泊できず1月1日に帰る、なんて日程になってしまった。
今回は、時間短縮のために名古屋ー旭川便を利用したが、この便は日に1往復しかなく、名古屋発8:30、旭川発は10:50、フライト時間は約2時間。結果、初日は半日滑れたが、最終日は帰るだけになってしまった。ただ、新千歳利用に比べて時間的には有利で所要時間は概ね7時間ほど。(新千歳経由だと10時間。)
出発日の朝は早かった。遠州鉄道の始発に飛び乗って電車とバスで名古屋空港に向かう。(クルマで行く手もあるんだが。。)空港は旅行者や帰省する人たちでごった返していた。搭乗手続きを済ませ搭乗口へ。機内へ乗り込む。ちいさな飛行機(A-320)は満席だった。そおいえば、国内線はANAしか乗ったことがない。機内食なんかでないだろうと思っていたら、昼食が出されてびっくり。
旭川空港は鉄道の駅のような小さな空港。(地方空港ってどこでも似たようなものなんだけど)ANAは就航して間もないらしく便数も少なく、JASが幅をきかせている。
富良野まではバスで1時間程。小雪の舞い出した中を出発。途中、美瑛町・中富良野町と進んでいく。6月ころならさぞかし綺麗なところなんでしょうが一面の雪模様では致し方なし。雪景色もそれはそれで風情があるんですけどね。。。積雪は普段の半分くらいと言う話であった。
ホテルについた。早速、荷物を受け取ってゲレンデへ。気温はー4Cほど。やはり暖かいのか?積雪60cmとのことで、富良野ゴンドラゾーンはほぼ全リフトが稼動(第9リフトは不明)してましたが、北の峰ゴンドラーゾーンは、ゴンドラが動いておらず、多くのお客さんが富良野ゾーンに移動してきていたようです。そのため、富良野ゴンドラ・富良野ダウンヒル第一高速(クワッドリフト)がかなり込み合っていました。最大待ち時間は20分ほどか。ゴンドラで上にあがってみましたが、雪の質はまあまあかなと言う感じ。昨年よりも気温は低かったので、昨年の同時期よりはよかったはずです。が、パウダースノーには程遠い状況。コースが狭いので人の入り込みが多いと厳しい。今回感じたことだが、富良野のコースの感じは焼額や奥志賀に似ている。ショートターンが苦手の人には辛いコースかも。ただ、本州中部のスキー場に比べて格段に入り込みが少ないんで助かる。これも、今回気づいたんだが、リフトの運転終了時間が早い。夜間照明のないコースにかかるリフトは15:20までには終了。日暮れが早いためなのかな。それでも富良野ダウンヒル第一高速は21:00まで、プリンスロマンスリフトは19:00まで。いずれも夜間照明があるコースのみ滑走可能である。
翌日、予期せぬ晴天。リフトの運行状況は昨日と同様。しかし、朝寝坊をしてしまってゲレンデに出たのは10時。それでも、何本かゴンドラをやったあとホテルに帰って昼食。午後になると曇ってきて、夕方には雪もちらつき始めた。クワッドリフトが空いていたので(待ち時間ほぼ0分)、こちらを中心に滑る。16時を回ったあたりであがる。
明けて、大晦日である。今日はスノーボードに挑戦と決めてあった。例によって総てレンタル。例によってスクールに入る。プリンスホテルスノーボードスクールである。スキースクールの講習と同じ場所に集合となるが、スキーヤーの方が圧倒的に多い。準備体操のあと(これがスキー向けのアップなんだなあ。。)スキーとスノーボードに分かれる。と、あれあれ、見覚えのあるインストラクターの方と目があった。去年教えてただいた殿*先生である。スノーボードの講習受講者は8人。インストラクターは3人。うち1人はプライベートレッスンということで、7人につき2人という格好だ。殿*センセがわたしたち2人と、昨日教えたと言う女の子を指名して、「この3人、わたしが教えますよ。1度教えましたから。。。それでは行きましょう。」とゆーことで、受講者3人の講習となった。去年は全くはじめてだったので、まず歩くことから始まったため大汗かいての体力講習だったが、今年は、まず、去年(もう1人の女の子にとっては昨日)教わったことを思い出すための講習。そして、リフト(プリンスロマンス)に乗っての講習となった。まだ、スケーティングが不安定なのでリフトからうまく降りられない。講習が終わる頃には、緩斜面なら綺麗なターンができるようになってきた。(自称)フロントサイドがちょっと苦手。
午後からもずっとスノーボードに乗った。急斜面は(と言っても初級者コースだが)、得意?の木の葉落としでクリアし、緩斜面でターンの練習をくり返した。いいイメージを持ったまま終りたかったので、16時ころスキーに乗り換えて、17時過ぎまで滑った。あがる頃には全くのナイター状態となっていた。クワッドリフトを降りたあたりからの富良野の町の明かりが綺麗だった。
19時に夕食をとるためにホテルのレストランに行ったのだが、1時間半待ちと言われて仕方なく部屋に帰った。ん〜、ヨーロッパのホテルのように予約しておくべきだったか?そおいえば、ここに泊まっているお客さんはほとんどが家族連れかカップル。他所にありがちな、スキーに来ているのかアフタースキーに来ているのか分からないような男だけのグループとか、キミタチここはスキー場なんだよって感じの女の子もいなくて落ち着いた雰囲気である。午前零時を迎えたとき、ホテル附近から花火が打ち上げられた。幸い私たちの部屋からはその花火を見ることができた。そおいえば、ここ数年自宅で新年を迎えたことがない。
元日に帰る。。。しかも朝。なんだか情けないが致し方ない。旭川空港に向かうバスに乗っているのは私たちのみ。。ま、当たり前と言えば当たり前だよね。前夜からの降雪が30cmになったという旭川地方。相変わらず降り続く雪の中を我々を乗せたANA578便は名古屋へと向かった。機内は思いっきり空いていた。突然だが、わたしは"翼の王国"のファンである。今月の沖縄を題材にしたエッセイも面白かった。今回は1日だったし、年の始めだし、スッチーさんもご自由にお持ち帰りくださいって言ってくれたし(いつもだけど)、持って帰って来ようかと思ったが、すんでのところで思いとどまった。(笑)名古屋から自宅まで、道も電車も空いていた。ん〜、ひょっとすると、行きか帰りのどちらかを元日にするのはgoodかも。
ニセコ・パウダー・大雪欠航
今年はニセコに行くことになった。長いことキャンセル待ちをしてやっと出てきたツアーだった。全日空のスカイホリデーに参加するのは、サッカーファンとしては辛いところだったが。。。
朝8時の名古屋発。クルマならば5時に出れば間に合うのだが、起きる自信がないので名鉄小牧ホテルに前泊する。
翌31日、名古屋空港は各地へ出発する乗客でごった返していた。出発の50分ほど前に手続きをしたのにすでに真ん中の席しか残っていなかった。でも、前から2列目のスクリーンの真ん前。ニョーボは大喜びである。彼女は、"ピカチュウの冬休み"を楽しみにしていたのである。が、プロジェクターが不調で上映されなかった。
千歳までは1時間20分ほど。空港からはバスでニセコへ。ニセコには1時過ぎに到着した。お宿はホテルスコット。部屋を使えると言うことで、どんどんチェックインしてしまう。ゲレンデに面した角部屋で、それ自体はどうということもないんだが、部屋が狭い。プリンスはともかくも、名鉄小牧ホテルよりも狭い。ニョーボは落胆の色を隠さなかった。
ともかくも昼食。そしてゲレンデへ。ここニセコひらふスキー場は、大ざっぱに言って高原リフト系ゲレンデとアルペンリフト系ゲレンデに別れている。そして、この間の連絡があまりよろしくない。ニセコの3つのスキー場(ひらふ・アンヌプリ・東山)は共通リフト券で行き来できるんだが、昨年はこの共通券でアルペン系のリフトは乗れなかった。スコットは高原リフトの目の前にある。
今回はスノーボードを主体に行くことにしていた。取りあえず、高原第一リフト沿いを滑ることにした。いちおー初心者コースってことになっているんだけど、これが結構斜度がある。わたしが普段行っているスキー場なら中級コースだね。スキーヤーもスノーボーダーもレヴェル高いっす。もっとも、スキーならなんてことないコースなんですが、スノーボードだと。。。
ホテルに戻ってしばしくつろいで夕食。レストランに行ってみてちょっと倒れそうになった。なんでかって言うと、その風情が大衆食堂みたい。しかも蟹すきだし。やね、蟹が嫌いなワケじゃないが、ホテルのレストランでポータブルコンロに鍋。。。ま、いいけどね。
この日は大晦日ということで、いろいろとイベントがあった。抽選会とか。。。で、その最後が松明滑走。公募によって集められたスキーヤーやスノーボーダー約200。新年のカウントダウンの後に花火を打ち上げ、それを合図に次々と滑り降りてくる。なかなか綺麗だった。
明けて元旦。朝からピーカンだ。予定を変更してスキーをすることにして(借りた)、食事もそこそこにゲレンデへ。リフトにはほとんど待ち時間がないものの、ゴンドラは込んでいる。およそ15分ほど並んで乗り込む。ところが、ゴンドラを待っている間に見る見るうちに天候が悪くなってきて、終点で下りる頃にはガスと降雪に戻ってしまった。視界が効かないが折角だから一番上まで行くことにする。リフトを3本ほど乗り継いでニセコひらふの最高点まで登った。数人のスノーボーダーがさらに上をめざしてハイクアップしていった。ところが、相変わらず視界が効かない。雪はかえって強くなったようでもある。そして、寒い。早々に下り始めたが、流石にパウダーである。ブーツが雪に埋まってしまうほどなのに全く重くない。気持ちよかったが、寒いので下りることにする。
昼食後もしばらくスキーを履いて滑ったが、天皇杯の決勝を見るために部屋に戻った。フリエの優勝!!
その後はスノーボードに履き替えて、高原第一リフト沿いで滑った。ニョーボは大苦戦であった。明日はスクールに入ろうと心に決めた。
この日の夕食は洋食であった。テーブルクロスをかけるとそれなりになるものである。食事はなかなか美味しかった。ちなみに次の日はまた和食で浜鍋。最後の夜は再び洋食であった。
2日。前日にホテルで申し込んで置いたスクールのお迎えが9時45分。それまでに一滑りと思ったが、なんだかんだで行けなかった。定刻に1ボックス車が迎えに来る。で、乗り込む。どこに行くんだろう??(ホテルの目の前がゲレンデなのに)そう思うわれわれを後目に、迎えに来てハンドルを握っている女性は、「今日は羊蹄山がよくみえるでしょう。こんなにはっきり見えるのは珍しいんですよ。」とか言っちゃってる。しばらく下って、"事務所"というところへ連れて行かれた。ここが、我々がスクールを申し込んだNOASC(ノーアスク)の本部らしい。NOASCとは、Niseko Outdoor Adventure Sports Clubの略で、スノーボードだけじゃなくて、いろんなアウトドアースポーツの講習をしているらしい。パンフレットには、アイスクライミングなんてのもあったぞ。ボス(社長か?)は外国人で、イントラ(スノーボード)にも外国人がいた。
さて、"事務所"でわれわれは講習の組分けをされ、組ごとにゲレンデに向かった。われわれの組は、ニョーボとわたしの二人だけ。ほとんど、プライベート講習だ。先生は、20代前半と思しき男性で、ツル先生と呼ばれていた。"事務所"からてくてく歩いてアルペン第一リフトまで行く。リフト乗り場でわれわれは、「な〜んだ、やさしいコースこんなとこにあったのか。」と声をそろえてしまう。
さて、講習は昨年やったことを思い出すために受けたようなものであったが、思い出すことが出来て良かった。やはり、基本は反復練習しなくていけないと痛感。これから、スノーボードを始めようと言う方には、まずとりあえずはスクールに入って練習することをお勧めする。お金はかかるが、上達の早道だ。先生の教える技量に差はあるが、どんなセンセでもシロートさんに教わるよりは絶対早くうまくなれる。変なクセもちゃんと指摘してくれるんで修正が容易だ。仲間と行って、自分だけスクールにはいるのは抵抗あるだろうけどね。。。 教えてくれるって言う仲間の言葉は信じない方がいいね。たぶん、ちゃんと教えて貰えない。わたしがスキーでさんざん見た例だが、スノーボードでも一緒だね。教えてくれるって言ってる本人だって、教えられる側同様に、お金払って遊びに来てんだから、自分で滑りたい。うまくなりたいなら多少のことには目をつぶろう。うまくなんなくたってイイ、どーせファッションなんだからってことなら、言うことはないけどね。。。
午後からは、講習のバーンで反復練習で暮れた。
3日。滑走最終日だ。この日も半日はスクールにはいることにしてした。例によってNOASCのクルマがホテルに迎えに来たが、なんか手違いがあって組分けがうまくいかなかったらしく、私たちだけが残されてしまい、またまた"事務所"まで連れて行かれた。この日の先生は、名前を失念してしまったが、ツル先生よりも年配らしく教え方も親切で上手だった。ニョーボのビンディングの調整がヘンだと言うことで、わざわざ事務所に戻って調節し直してくれた。おかげで、どーも調子の悪かったニョーボの滑りが格段に良くなった。おいらの課題もはっきりしてきた。
午後は、やっぱり講習バーンでの反復練習。最後になってちょっとポジションが狂って不安定な滑走になってしまって、結果膝を捻ってしまった。それでも、滑り続けたのは良かったのか、悪かったのか。。。
最終日は快晴で明けた。12時発のバスであったので、ガツガツ滑るのは止めてのんびり過ごすことにした。10時にチェックアウトして、ホテルやペンションの建ち並ぶスキー場界隈を散歩して回った。ちょっと足が痛かったが、気持ちよく晴れていたので爽快だった。この後、とんだトラブルが待っていようとは。。。
バスは少々遅れて到着した。シートは半分ほど埋まった。来たときとは違って、プリンスホテルその他には寄らず、直接空港に向かった。1時間ほど走って、道の駅で休憩した。なんとかフォレストって言ったと思う。ここの、きのこ王国のきのこ汁は安くて(\100)で美味しかった。
美笛峠あたりから降り出した雪は、支笏湖畔を走るあたりから激しくなってきた。そのうち上がるだろうともっていた雪は、千歳市内に入ってもいっこうに止む気配がないばかりか、激しさを増したようでもあった。少々やな予感を胸に新千歳空港に降り立った。(14:50頃)
案の定、空港は大混乱だった。軒並みのディレイ。あるいは搭乗手続一時中止の案内。そのうち、滑走路・誘導路の除雪のために一時離発着を停止する旨のアナウンスが入る。(16:00頃)雪は相変わらず激しく降っている。でも、わたしは、まだ楽観していた。土産でも買って待ってるか。17:00頃になると雪は小止みになってきた。18:00頃には雪はほとんど止んだ。このころになると、JALやJASの便は搭乗案内が聞こえてくるようになる。ところが、ANAに関するアナウンスは、「全日空xxx便は、本日欠航いたします。」というものばかり。中には出発予定時刻を5時間も過ぎてからの欠航なんてのもある。次々に欠航が決まっていく中で(全日空以外は次々と出発していった。)、われわれが搭乗予定だったANA712便は最後の最後に欠航が決まった。すでに20時を回っていた。空港の全日空カウンターは、キャンセルとなった便の払い戻しと明日の航空券を手に入れようとする人で長蛇の列をなしていた。
われわれは、事前に考えていたとおりに取りあえず札幌市内にホテルを取り、翌日のJRのチケットを取ることにした。翌日、ここ(千歳)に来たってどのみちキャンセル待ち。いつ乗れるか分からないひこーきを待つよりちょっとずつでも前に進もう(笑)ってことでニョーボと話がまとまったのである。
新千歳空港はその地下にJR千歳空港駅がある。ところが、駅も大混乱。近距離切符の売り場もみどりの窓口も長蛇の列の上に、殺到した客のために出札規制までしている。その上、この大雪はJRのダイヤも大幅に乱したようだ。千歳空港駅でのチケット取りを諦め札幌に移動。札幌駅で翌日のチケットをゲット。ただし、盛岡から先の指定席は取れなかった。ホテルにチェックインして遅い夕食を取ったら日付が変わっていた。長い一日だった。
ホントなら家で目覚めているはずの5日。札幌のホテルで目覚めた。7:00にチェックアウト。ロビーには同じ境遇ではないか?って人たちがいた。札幌駅に行くと、千歳空港へ行く列車を待つ人たちがホームを埋めていた。そんな人々を後目にわれわれは函館行き特急に乗った。函館までの3時間半で北海道の冬景色を堪能した。特に駒ヶ岳付近の景色は雄大だった。。。
函館・青森は半年前に訪れたばかりだった。こんなに早く再び来ることになるとは思っていなかった。もっとも、慌ただしく乗り換えただけだったが。。。一番心配していた盛岡での乗り換えも無事に座席をゲット。てなわけで、結構な列車の旅になってしまった。以下、乗った列車と時刻である。
札幌7:35ー11:05函館(北斗4号)
函館11:08ー13:35青森(海峡4号)
青森13:39ー15:53盛岡(はつかり18号)
盛岡16:30ー20:06東京(やまびこ100号)
東京20:21ー22:20浜松(こだま485号)
結局、列車の中で中編の小説が二冊読めてしまった。思いの外長くなったニセコ行はこうして終わった。
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