shimanami

しまなみ海道って何処?

 ワタシは旅行好きだと思われているらしく、お盆や年末年始には『今年は何処へ行くの?』とか、『何処行ってきたの?』とか、必ず聞かれる。わたしが、『今年はしまなみ海道へ。。。』、なんて答えると十中八九は『それって何処?』って聞き返してきた。『どおゆう字書くの?』とか聞かれたりも。。。マイナーなんだなあ。。。

 そんなわけで、今回の旅行は海道の起点尾道から始まった。十年ぶりに尾道へ行った。千光寺公園はロープウェーと反対側から登った。尾道水道が箱庭のよう。渡しのフェリーボートがチョコチョコ行き交う様はおもちゃの舟が動いているよう。ニョーボはいたく感激していた。十年ぶりの尾道駅前はすっかり変わってしまっていて昔の風情が失われていた。

 博物館とか美術館とか、一旦は入ってしまうと時間がかかりすぎるのがわれわれの欠点。今回も何の気なしに入った日本はきもの博物館と日本郷土玩具博物館が思いの外面白く、知らず知らず長居をしてしまった。(別にことさら履き物に興味があったり、玩具に造詣が深いワケぢゃもちろんない。)

 この日の宿泊地は鞆の浦。ここは古くは瀬戸内水運の要衝として栄えた町。今は狭い裏路地と寺院に歴史を感じるのどかな漁村で、古き良き日本を感じる風情である。旅館は對山館。こじんまりとした旅館であるが総ての客室から海が見える。もちろん、風呂からも。鯛素麺が美味であった。



 明けて2日目はいよいよしまなみ海道を越えて四国へ。さて、ご存じない人のためにルートの解説を少々。しまなみ海道は、本四架橋の一番西側のルート。本州側の広島県尾道と四国側の愛媛県今治を結ぶルートである。途中、因島・生口(いくち)島・大三島などを通っていく。有名な瀬戸大橋ルートが、巨大な橋でびよ〜〜んと四国まで渡ってしまって風情も何もないのに対して、島伝いにドライブできる点が面白い。
 とりあえず、因島大橋を眺め、水軍城へ。最近再建したばかりというお城だ。あまり収穫無く、大島の水軍資料館に期待しつつ因島を後にする。
 因島の次は生口島。ここにも十年前に来たことがある。その時は、尾道から船に乗ってとある港に降り立った。港の近くの旅館に宿を取り耕三寺などに行った。
 しかるに、今回で二度目の生口島である。クルマを使い海とは反対側から耕三寺のある集落に近づいたわけだが、なんだかまるで変わってしまっている。寺に隣接して平山郁男美術館ができており昔の面影がまるでない。美術館はそれなりのものだったが、このとき見たものがすべてこの美術館の収蔵品ではないらしい。
 美術館を出て、時間が押していたんで耕三寺はパスして大三島にむかうことにしたが、どおにも集落のかわりぶりが納得がいかないワタシは港を見ておきたかった。で、迷った末に港に着いた。港の周りは十年前の風情が残っていた。何故かちょっと安心した。

 先ほど書かなかったが、しまなみ海道の自動車専用道は生口島に入ったところで一旦途切れ(生口島北IC)、一般道を走って生口島南ICから次の大三島にわたる。大三島は水軍の守り神大山祇神社へ。同じ道を引き返ししまなみ海道の戻り、大島へとむかう。途中の伯方(はかた)島は素通り。(伯方の塩の伯方なのか)

 さて、大島に下りる。海道はここでまた途切れ一般道を行くことになる。来島海峡大橋へむかう道を分け、われわれは水上水軍資料館に行く。案内板通りに進むと前方の小高い丘の上に何やら大きな建物が。『あれだな。立派じゃん。』とわれわれ。ところが近づくと『???』『これって寿司屋?』間違ったらしい。で、気を取り直してもう一度探すと、なんと町役場に導かれる。『?!☆△@』よく見ると、役場の隣になにやら建物が。この公民館の2Fが資料館らしい。ん〜、これまた期待はずれか?でも、それなりに史料はありました。後日、某TV番組で紹介されたこの資料館は、とても公民館の2Fに間借りしているものには見えなかった。(にょーぼ談)

 さて、来島海峡大橋である。海道最大の橋であるが瀬戸大橋のように、ぱぁ〜〜と渡ってしまった。(笑)

 で、今治。城好きなわれわれは取りあえず今治城へ。最近になって鉄筋で建てられた天守閣で趣なし。中は博物館のようになっていた。楼閣も公開されていたが、中がギャラリーになってたりと結構ユニーク。

 さて、今治を後にして道後温泉へ。約1時間ほどで行けてしまう。宿泊は以前に泊まった宝荘。やっぱり部屋まで食事を運んでくれるのっていいものだなあ。

 食後、道後温泉本館へ。行く道筋のアーケードがなにやらずいぶん混んでいる。21時を回っているというのに人で溢れ返っている。以前に来たときは閑散としていたのに。。。仲居さんが言ったようにしまなみ海道絡みでお客さんが増えているのに違いない。
 本館は以前のたたずまいだったが、中が変わっていた。湯船が綺麗になっていたし、シャワーとかも新設されていた。以前行ったときは頭はおろか身体を洗うコトもできなかった気がする。今度来たときは2階に上がってみようと思いつつ本館を後にした。



 明けて3日目。早くも最終日。松山市内は以前にまわってしまったので郊外に出ることにした。ニョーボが面河(おもご)渓に行きたいと言い出したんでそこに行くことにした。
 面河渓は思ったより遠かった。松山から1時間半。往きに通った道は狭く曲がりくねった道。裏道だったようだ。面河官庁街?を過ぎた先から道が良くなる。その先は快調。
 実は思ったより良かった。古い洋館風の渓泉荘があやしげでよろしい。渓泉荘前の岸壁も見事。渓流は爽やか。奥にはキャンプ地もあるらしい。宿はもう一軒。国民宿舎。昔はもっと人が来たみたいで、途中に閉めてしまった旅館や土産物屋があったりした。こーゆー忘れられた観光地もいいかも。

 前回、松山に行ったときに、偶然見付けて気に入ったちょっとしたレストラン、名前も場所も分からないままに探した。記憶をたどって、このあたりにあるだろうと当たりをつけてさまようこと20数分。あった。ベーカリーレストラン、サンマルクって名前だ。松山と高松にあわせて5店舗あることもわかった。
 このサンマルクに関して、その後わかったことだが、この店は全国展開のチェーン店で、なんと浜松にもあった!

 前回同様飛行機で名古屋へ。これも前回同様フライト50分、空港から名駅まで45分。。。なんだかなあ。