asahikawa

富良野・旭川

 今年の富良野行きは、スキー旅行というよりふつーの旅行に近い雰囲気で行ったので掲載の場所を変えてみました。

 12月25日(日)
 セントレア(中部国際空港)からは初めての出発。空港までのアクセスをいろいろ考えた末に豊橋からセントレア行きの特急があると聞いて、名鉄電車で行くことにした。結構時間がかかって、豊橋から1時間半ほどで空港に着いた。ホームの階段を上がり改札を抜ければもう空港の入り口である。だらだらとスロープを上ると出発ロビーだ。スロープから見て右手が国内線、左手が国際線となっている。以前の名古屋空港(小牧)は国内線←→国際線の乗り継ぎがシャトルバスを利用しなければならなかったことを思えば格段に便利だ。

 チェックインを終えて空港内を散策した。出発ロビーは空港ビルの3Fにあたっている。到着ロビーは2F、そして4Fがスカイタウンと名付けられてショッピング街になっている。レンガ通り、ちょうちん横町、イベントプラザの3つのエリアに分けられている。ちょうちん横町の一角に話題の銭湯があったりするのだ。そう、ここが空港開業時に名古屋人が大挙して訪れ、本当に飛行機に乗ろうと空港に来た人たちから顰蹙を買ったセントレアのショッピング街なのである。純粋にショッピングセンターとして考えればたいしたことないんだが、これが空港にあると考えるとちょっとしたものではある。実際、空港にいることを忘れてしまうようなところだったから。一回りしてスカイデッキへ出た。空港が一望できてなかなか爽快。只ってのもいい。のんびりしすぎて搭乗時間ギリギリにゲートに到着。今回はいつものA320ではなく、737-400だった。

 旭川までのフライトは平穏。旭川空港は薄日が射していた。到着が15時。バスの出発が17時。2時間も空港でぼーっとしている手はないので、タクシーを捕まえて旭川市内観光をすることにした。運ちゃんに観光スポットを聞くと、
「旭山動物園はいかがですか?。」
と即座に返ってくる。が、そこは後日に行くつもり。
「旭山は15時閉園ですよね。他には何かありませんか?」
「んん〜、旭川は何にもないからなあー。三浦綾子記念館とか優佳良(ユーカラ)織工芸館とか・・・。」
「そこでいいです。お願いします。」
「じゃあ、2時間貸し切りってことでいいですか?」
「おいくら?」
14,000円です。」
「ははい、お願いします。(高っ)」

  で、この運ちゃん寡黙。必要なこと以外何にもしゃべらない。話しかけても聞こえないのか応答無し。ま、いっか。
 「三浦綾子って、氷点書いたヒトだっけ?」とニョーボ。
 「たぶん・・・、おれは塩狩峠しか読んだこと無いんだわ。」と俺。

 30分ほど走って三浦綾子記念館へ。何の変哲もない記念館だが、それなりに楽しめた。っていうか、わたしは三浦綾子について何も知らなかったと言っていい。時間があればもっとじっくりと見てみたかった。ニョーボが売店で氷点を買った。
 次の優佳良織工芸館に向かおうとクルマを走らせたが、渋滞が激しく行っているとバスに間に合わない可能性が出てきた。結局、優佳良織は諦めて空港に戻る。所用1時間半。優佳良織記念館に行かれなかったからか、タクシー代は7,000円だった。
 富良野へはツアーに含まれるバスで行くわけだが、年ごとにだんだんと質素になっていく。今年からはガイドさんも無し。夕方より雪となり次第に激しくなっていった。


 
 12月26日(月)。
 バスと鉄道を乗り継いで自力で旭山動物園まで行こうと考えていたが、前夜になってホテルが企画するバスツアーのあることを知った。今日は無理だが、27日なら参加可能とのことで、あっさりこれで行くことにした。で、この日は一日ゲレンデで過ごすことにした。が、この日は天候が悪く、前夜は吹雪。明けても激しく吹雪いていて、これは全面クローズか?と思わせた。幸い、2本のリフトが稼働するとのことで、そのうち1本はホテルのすぐ裏に架かっている。天候が悪く視界も効かないのでそこで我慢する。

 夜。ホテル内でチャペルコンサートを聴く。この日の担当は谷山浩子さん。なんと岡崎倫典さんとのジョイント。これは儲けた気分。


 12月27日(火)。
 旭山動物園へ。富良野から旭川まではバスで2時間ほどの距離。動物園は市の北郊にある。園への到着が10時50分。最大の呼び物、ペンギンのお散歩は11時から。(もう一回14時30分からの回もあるが、時間の都合でこちらは見られない。)行ってみるとお散歩コースの両側は黒山の人だかり。うんと先の方までいってペンギン(キングペンギン)を待つ。と、飼育係に先導されてよたよたと歩いてくる。最後尾も飼育係がついてガードしている。途中、2カ所でお遊びタイムもあって約30分ほどのお散歩だった。(動画も用意してみました。ただ、ファイルサイズを小さくするためにかなり画質を落としてあります。)

 お散歩の後はゴマフアザラシの"もぐもぐタイム"(食事)を見る。飼育係が生態やら何やらを説明しながらエサをあげる。飼育舎も工夫されている。
 われわれの昼食を挟んで、シロクマを見て、今度はペンギンの"もぐもぐタイム"。飼育係がスエットスーツを着て水槽に入り、ジェンツーペンギンにオキアミをあげる。それを水槽内に設けられた通路から見る。泳ぐペンギンを下から見上げられるわけだ。あとは、白ふくろうをみたりしているうちに時間となってしまう。

 結局、全部のエリアを見たわけではなかったが、十分に楽しんだ。天気が良く、寒さもそれほどでなかったのも助かった。あと、驚いたのはあざらしとかシロクマとかペンギンとかの飼育舎に入ると、入り口にスタッフがいて、「いらしゃいませ。」とあいさつ。出口にもスタッフがいて「ありがとうございました。」とこれまたあいさつ。動物園でこれは初めての経験だった。14時に動物園を後にして富良野に帰る。途中、拓真館に寄る。
 ホテルにもどってお茶をすることにした。ホテルの脇にあるニングルテラスには毎回足を運んでいるが、その先に"森の時計"というコーヒー屋さんができた。ご存じの方もいらっしゃると思うが、倉本聰氏脚本のドラマ"優しい時間"の中に出てくる同名の森の中のコーヒー専門店を復元したもの。なかなかおいしいコーヒーを煎れてくれる。が、紅茶の入れ方はちょっと違うんじゃないかと思うぞ。


 12月27日(水)。
 一日短い今年はもう最終日。出発前に1時間だけ滑る。チェックアウトの準備をしていると、TVが道央道のクローズを告げている。イヤな予感。千歳到着がどのくらい遅れるのか?さらに飛行機は飛ぶのか?
 バスは定刻よりやや早く11時50分にホテルを後にした。バスには30人近い人が乗っている。ホテルを出たバスは、富良野市内方面には向かわず、狩勝峠の方向に向かう。結局、バスはまっすぐ南に向かい、石狩山地と日高山脈の間を抜けて、占冠でトマムからのルートに合流し、平取(びらとり)で休憩を入れ、門別で太平洋側に出て日高本線沿い走った。そして、南から空港にアクセスした。新千歳空港も降雪の影響を受け、二つある滑走路のうちの一本が使えず、ほとんどの便が一時間〜三時間のディレイとなった。数年前に欠航のため札幌に延泊して電車で帰ってきたことを思い出した。

 セントレアに到着後はバスで帰ることにした。遠州鉄道の浜松行きのバス(eWingと呼んでいる)に乗ったわけだが、乗り場がわからずに案内に聞かなければならならなかった。バスはほぼ満席の盛況だったが、ほとんどのお客さんは浜松西インターで降りてしまった。そこからは自車かタクシー、またはお迎えのクルマなんだろう。浜松駅まで乗ったのはわれわれを含めて四人。所用は二時間弱。ちなみに、セントレア行きは予約制だが、浜松行きの予約は不要。割と便利だ。