akita

なまはげ・地鶏・きりたんぽ

 8月のお休みに秋田に行って来た。なんで秋田なんだって問われても答えようがない。秋田に行ってみたかったんだからしょうがない。


  8月17日
 今回は珍しく飛行機を使わない旅行だった。浜松〜秋田間だと名古屋発秋田行きのフライトが巧い時間に設定されていないと新幹線で行った方がよかったりするのだ。そこで、秋田まで新幹線を使うことにした。浜松を8時過ぎに出る、東京で乗り換えて森岡へ。浜松からはひかりだったし、東京からは一番速達タイプのやまびこ号に併設のこまちだった。新幹線のエアコンが効き過ぎでエラク寒かった。しかしなんだな、森岡から秋田までを「新幹線」というのはかなり強引だ。レール幅こそ新幹線と同じ標準軌だが、線形が悪いのか速度がかなり遅い。県境の峠越えではたぶん100km出ていないだろう。もともとはローカル線だった路線を使っているんだから無理もないが。。。

 秋田に着く。レンタカー屋を探す。クルマを借りる。カーナビ付きだ!。取りあえず、何とか言う美術館に向かうが駐車場がいっぱいの上に一方通行の嵐でやめてしまう。そこで、男鹿半島に向かう。カーナビを使ってみる。ん〜結構正確だぞ。ゴジラ岩ってのがあるってことでいってみたが、てんで大したことがない。そこは、ぢもとの人たちが磯遊びをするところだった。

 次に入道崎にむかう。許すな密航の立て看板に日本海を感じる。入道崎は北緯40度線上にあるらしい。ストーンヘンジ風のモニュメントも建っている。昔の観光地って感じで好ましい。なんか、岬っていにしえ風なところが多いように思う。夏の明るい夕暮れだったが、冬は風雪に明け暮れて寒いんだろうなあと思った。  この日の宿舎は、セイコーグランドホテル。カーナビにお任せして連れていってもらったが、こんなところにホテルがあるんかい?って寂しげなところを走っていくと、数件のホテルが固まって建つことろがあった。その一角にお目当てのホテルはあった。

 最上階の和室に通された。二人では広すぎる程の部屋だ。広いお風呂はなかなか快適だった。食事も美味しかった。牡蠣、雲丹などの魚介類が新鮮でよかった。で、石焼き汁を実演付きでつくってくれた。


  8月18日
 ニョーボが朝風呂を覚えて参った。5時に起きてごそごそ。。。

 この日は、まず、なまはげ伝承館。ホテルから10分くらいのところ。最初に展示館。なまはげの面が演じる人たちの自作で、何十種類とあることを初めて知った。もちろん、彫士の本格的なのもある。衣装も様々。やり方も各地区によって様々。

 展示館も興味深いものがあったが、圧巻はなまはげ実演。かや葺きの昔の農家にお客さんを入れ、地元のおとうちゃんがその家の主に扮して待つ中に、これまた地元の現役のなまはげさんが"出演"。なかなか迫力のショウでした。これが今回の旅行の一押し。ここ伝承館のは真山(しんざん)地区のもので、昔のからのやり方を比較的強く残しているらしい。7回しこを踏んで入ってくる。暴れる。食事を出されて座る。その時、5回しこを踏む。なまはげ問答。また、しこ3回。暴れる。餅をもらって、来年また来るからと言い残して去る。昔ながらの作法に則った由緒正しきなまはげなのである。

 さて、次に八郎潟に向かった。このあたりから全面的にカーナビに頼るようになってくる。たぶん、地図を見ていたのでは相当迷いながらの走行となったに違いのない道をなんなく八郎潟まで進んでしまう。
 で、干拓事業の様子をまとめた資料館へ行った。(大潟村干拓資料館)ここでこの干拓事業の全貌を知ることになる。当然のコトながら、学校時代に八郎潟の干拓については授業で扱われていて、その事実は知っていた。が、ここに来てその細かな内容と事業に参加した人々の苦労や意気込み、そして気概を感じることが出来た。事業はまさに国家的プロジェクト。百聞は一見にしかずとはこのことであった。
 で、細かなことだが、ここでは居住区と農地が完全に分けられてるとは知らなかった。直播きを試してみていたのも知らなかった。防風用の樹木の背がものすごく高く、周囲の雄大な田畑やクリークのような排水路や元湖部などからなる風景はちょっと日本離れしていた。
 それとは別に、八郎潟はワールドゲームズのパラシューティングと水上スキーの会場になっていた。パラシューティングはかなりの人で賑わっていた。

 つぎに白神山地へと向かった。これまた、ナビに任せて走ったが、やたらと細い道を走らされた。右に左に曲がらせられるし。。。なにを優先にルート検索してるのか設定がわからず、設定変更できるのか、できるならどーやって変えるのか仕方も分からずで、しょうがないんでそのまま走る。
 白神山地の資料館がずいぶん手前の里にあって意外。白神山地に分け入る道は我ろう滝の少し先からはずっとダート。太良峡がかなりの深山幽谷でこれまた意外。黒石分岐点までで引き返してきたが、これも思いの外山深く地味な場所だった。ホントはもっと奥まで行きたかったが時間の都合で引き返した。ここはクルマではその良さに触れられないと感じた。

 この日の泊まりは鹿角温泉郷。鹿角の市街地からはちょっと外れたところにある。行く道すがら、突然思いついて大湯環状列石に行った。出土文化財センターの営業時間が終わってから行ったため、なんだかよく分からなかったのが残念だった。

 ホテル鹿角はなかなか立派。新しい感じ。食事もいい。が、海のものは昨日が上。きんめのあんかけみたいの(明らかにあんかけではない)よい。馬刺もよかったぞ。夕方寒いくらい涼しく秋の気配を感じた。(平年よりずいぶん涼しかったらしい。)


  8月19日
 宿を出るときは秋のように涼しかった。当初の予定になかった十和田湖・奥入瀬へとクルマを走らせる。宿から30分ほどで十和田湖岸に着いてしまう。さらに進めて奥入瀬渓谷へと入っていく。渓谷はは川の流れが涼しげだ。途中の休憩地にクルマを止め、川沿いを散策する。せせらぎの音を聞きながら、木漏れ日の中を逍遥するのはなはだ心地良い。あたりには森の香りが漂い、すぐ近くを自動車道が通っていることを忘れてしまうような静けさだった。ブナも自生していた。気温19度は夏とは思えなかった。

 来た道を鹿角まで引き返し、山の中を八幡平へ。標高は高いが(1600mほど)奥入瀬より高い21度。 頂上付近の駐車場からは東〜西にかけての展望良いが、山の名前分からず。かろうじて岩手山だけは分かる 八幡平の山頂まで歩こうと思うも時間切れにて断念。もっとじっくり時間をとって歩いてみたかった。

 今宵のお宿は角館。田沢湖を経由して角館に向かう。田沢湖は夏の夕暮れ。のどかな空気が流れている。八幡平や奥入瀬ほどではないが涼しい。
   角館は思いの外小さな町だ。レンタカーを返し、角館駅まで送って貰った。駅から田町武家屋敷ホテルまでは10分少々。これまた、意外にこじんまりとしたホテル。もっと武家屋敷武家屋敷していると思ったけど。。。部屋もちょっと狭い。ま、前2泊が広すぎたんだけど。大風呂はなく、近くのかくのだて温泉に入りに行く。
 ホテルのレストラン、樅の木亭の食事はとても美味しかった。地鶏、牛肉、きりたんぽは美味しかった。今回旅行は、食事に関しては結構いいセンいっていた。夕方から気温が下がってきて、風呂に出かけた21時頃はかなり涼しくなっていた。


  8月20日
 この日も涼しく明けた。武家屋敷街跡は雰囲気があった。当時の建物に今でも住んでいるのが、スゴイ。稲庭うどんを食す。平?美術館がなかなか良かった。角館はたくさんの日本画家を排出していることを知った。   少々暑い。疲れたので町を歩き回るのはヤメにして駅に向かった。最後に寄った角館駅前の、かくのだて街角美術館が意外に面白かった。小さなビルの一室なんだけどオーナーの趣味がはっきりしていて雰囲気がいい。和紙を使った来場者参加のタペストリー作りも面白い。

 夕方の列車で角館を出た。この日は朝から17時過ぎの列車まで総て指定席が完売だったらしい。結構混んでいて驚く。後日、東京に住む弟に聞いたが、秋田に行くのなら新幹線で行くと言っていた。夕暮れ迫る東北路を東京に向けてひた走る。夏のイベントは終わった。